サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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双極性うつ病に対するコエンザイムQ10の補完療法としての有用性 [2018年08月20日(月)]
日本災害食学会で、「サバ・メシ」の冊子を配布していました。


「缶詰でつくろう!
サバ・メシ・レシピ」

とあるので、

サバ(鯖)缶のレシピ集と勘違いしそうですが、

サバ・メシというのは、サバ缶のレシピではなくて、サバイバル・レシピです。




災害時に、ポリ袋で調理をして、洗い物やごみを減らす工夫がされています。



さて、今日の私的なお勉強日記です。

今月の臨床心理薬理学の専門ジャーナル(電子版)に、双極性うつ病に対するコエンザイムQ10の作用を検証した臨床研究が、イランのグループ(Hamadan University of Medical Sciences)から報告されていました。
(J Clin Psychopharmacol. 2018 Aug 14.)



双極性障害は、慢性で再発性の気分障害であり、

そう状態と重篤なうつ状態のエピソードを繰り返す特徴があります。


双極性障害の病態には、

ミトコンドリア機能障害、酸化ストレス、炎症が関与すると考えられています。


コエンザイムQ10は、内在性の脂溶性抗酸化成分であり、ミトコンドリア機能維持に重要な役割を果たしています。

生活習慣病や慢性消耗性疾患の患者では、同年代の健常者に比べて、内在性コエンザイムQ10が減少していることも示唆されています。



そこで、今回の研究では、

双極性うつ病の患者における補完療法としてのコエンザイムQ10サプリメントの有用性が検証されました。


具体的には、

うつ状態にある双極性うつ病患者69名を対象に、

・1日あたり200mgのコエンザイムQ10サプリメントの投与、

・偽薬投与群

の2群について、8週間の介入が行われました。


標準治療の医薬品は、

サプリメントの投与前の2ヶ月から、介入期間中を通じて、全被験者に投与されています。

うつ状態の重症度は、
Montgomery-Asberg Depression Rating Scaleスコアを用いて、

開始時、4週間、8週間後の時点で調べられました。


解析の結果、

うつ状態の症状は、両群とも改善が認められました。

標準治療のみの対照群と比べて、

コエンザイムQ10サプリメントを補完療法として追加した群では、

8週間後の介入により、うつ状態の有意な改善が見出されました。


また、
試験終了の時点で、

偽薬群に比べて、

コエンザイムQ10サプリメント投与群では、

より多くのレスポンダーが認められたということです。


その他、コエンザイムQ10サプリメント投与群での高い安全性も確認されています。


以上のデータから、

双極性うつ病患者において、

標準治療に加えて、コエンザイムQ10サプリメントの併用投与による症状軽減作用が示唆されます。



コエンザイムQ10は、ATP産生作用や抗酸化作用を介して、さまざまな生活習慣病に効果が示されています。
健康な人や未病の状態では、1日あたり90mg〜110mg程度をベーシックサプリメントとして毎日摂取します。

一方、何らかの疾患があり、補完療法として用いる場合には、1日あたり100mg〜300mg程度の利用になります。

欧州の研究では、
がん患者にコエンザイムQ10を投与することで、生存率が向上したという報告もあります。


また、
臨床的には、がん患者では、放射線や化学療法といった治療あるいは終末期において、
がんに関連した倦怠感(Cancer Related Fatigue:. CRF)が高頻度に出現することが知られています。


コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。



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