サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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大豆イソフラボンによる糖代謝改善作用:メタ解析 [2018年11月24日(土)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、糖尿病の女性において、大豆イソフラボンによる糖代謝改善作用を示したメタ解析が、欧州のグループから報告されていました。
(Adv Nutr. 2018 Nov 1;9(6):726-740.)

三大栄養素のうち、糖質のみが血糖値に影響を与えるので、

日本人の肥満や糖尿病患者において、糖質制限食は、血糖コントロールの改善に有用であることが示されています。

また、一部の機能性食品成分も、糖代謝に好影響を与えることが示唆されてきました。


今回の系統的レビュー/メタ解析では、

2型糖尿病の女性において、

植物エストロゲンによる糖代謝関連指標への作用が検証されました。

具体的には、

主要医学データベースを用いて、


植物エストロゲンの摂取(サプリメント投与、食事からの摂取、バイオマーカー)と、

糖代謝関連指標との関連を示したランダム化比較試験およびコホート研究が検索され、


18報のRCTの1687名のデータにて、糖代謝への作用、


9報の前向きコホート研究の212,796名のデータにて、2型糖尿病リスクとの関係がそれぞれ検証されました。


解析の結果、

まず、

偽薬対照群に比べて、

植物エストロゲンサプリメント投与群では、

空腹時血糖値の有意な改善、
-0.12 mmol/L (95% CI: -0.20, -0.03 mmol/L)

HOMA-IRの有意な改善が認められました。
-0.24 mmol/L (95% CI: -0.45, -0.03 mmol/L)


なお、インスリン値には、有意な変化ではありませんが、

植物エストロゲンサプリメント投与による低下傾向が示唆されました。
-0.99 pmol/L (95% CI: -4.65, 2.68 pmol/L)

ただし、

RCTでは、植物エストロゲンの種類による作用の違いがあり、

大豆由来イソフラボンおよびゲニステインでは、

糖のホメオスタシス改善に有用であり、


イソフラボン混合物やダイゼインでは有意な改善作用は認められませんでした。


次に、

観察研究では、

食事からのエストロゲンの摂取量が多いと、

2型糖尿病の発症リスクが10%有意に低い、という相関が見出されました。
(pooled RR: 0.90; 95% CI: 0.85, 0.96; for the highest compared with the lowest quantiles)

以上のメタ解析のデータから、

大豆イソフラボンなど植物エストロゲンによる女性での2型糖尿病リスク低下効果、

及び

血糖コントロールへの好影響が示唆されます。




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エクオールとは、腸内細菌により、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインから産生されます。

エクオールは、イソフラボンよりも高い生物活性を有しており、

更年期障害の改善、閉経後の骨粗鬆症予防、心血管疾患の予防作用が示唆されています。




ただし、
エクオールの体内産生には、腸内細菌叢が関与するため、エクオールを産生できる人とそうではない人がいることがわかっています。

日本人でエクオールが産生できるのは、50-60%程度です。

また、食習慣の変化により、若年者では、エクオール産生者の割合が減少しており、

日本人の若年女性では、20-30%の人しか、エクオールを産生できていないと報告されています。

エクオール産生者は、非産生者に比べて、大豆イソフラボンの機能性/健康増進効果や未病対策効果を得られると考えられます。




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