サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ホモシステイン高値はアルツハイマー病の原因である:メンデルランダム化メタ解析 [2019年02月06日(水)]
日本人が健康寿命でなくなる原因の一位は、認知症です。

したがって、健康寿命を延ばすためには、認知症の「予防」が最も大切です。


日本人の認知症の6割は、アルツハイマー病です。

アルツハイマー病の原因として、血中のホモシステイン高値があります。


これまでの観察研究では、

ホモシステインが高いほど、認知症の罹患率が上昇すること、

血中葉酸値が高いほど、アルツハイマー病のリスクが低下することが報告されてきました。



アルツハイマー病研究の専門ジャーナルに、

高ホモシステイン血症が認知症のリスクである相関を示したメンデルランダム化メタ解析が報告されていましたので読んでみました。
(J Alzheimers Dis. 2016 Mar 22;52(2):747-56)


従来の観察研究では、相関関係は示唆されても、因果関係の立証のためには、介入試験が必要とされてきました。

しかし、介入試験には膨大なコストと時間がかかります。 
観察研究には、交絡因子やセレクションバイアス、報告バイアスなどの目的とする関連に影響を及ぼす要因が含まれる可能性に加えて、因果関係の立証にも十分ではないという課題があります。

これに対して、メンデルランダム化メタ解析という手法では、観察研究のデータを、遺伝子多型に基づいてランダム化し、形質との関連に交絡要因を含まないことや逆の因果関係を持たないことから、遺伝子多型を操作変数として形質に影響を及ぼす因子との関連を推定できると考えます(遺伝子多型は環境要因の影響を受けずに、無作為に子孫に配分される「メンデルの独立の法則」に従っていることに基づきます)。

メンデルランダム化メタ解析は、統計学的な因果推論の枠組みを利用して、観察研究に用いるデータでも因果推論を可能にする、新しい手法です。



血中ホモシステイン値が高いと、アルツハイマー病のリスクになることは、
観察研究を含む疫学研究のメタ解析で示されてきました。

一方で、研究の異質性などの課題もあり、交絡因子の影響が排除できないことから、因果関係については議論がありました。


そこで

今回の研究では、

メンデルランダム化メタ解析として、

ホモシステイン血症と、アルツハイマー病との因果関係が検証されました。



具体的には、

主要医学データベースをもちいて、
(PubMed and EMBASE)

データベース開始時から2015年9月までに収載された論文を対象に、

葉酸代謝関連遺伝子変異のMTHFR遺伝子多型;MTHFR C677T (rs1801133)とアルツハイマー病のリスクを調べた論文が検索され、

34報、9397名のデータが解析の対象となりました。

なお、最近のメタ解析では、
ホモシステイン値とMTHFR C677T (rs 1801133)との相関が示されています。



解析の結果、

血中の総ホモシステイン値と、

アルツハイマー病のリスクとの間に有意な相関が認められました。
(OR = 3.37; 95% CI = 1.90-5.95; p = 2.9×10-5).


以上のメンデルランダム化メタ解析の結果から、

議論の多かった認知症と葉酸の予防効果についても、

血漿総ホモシステイン濃度とアルツハイマー型認知症の危険度との間に有意な関係が確立され、
(オッズ比は3.37と大きく、95%信頼区間は1.90-5.95であり有意性はp
=2.9×10-5と高いものです)

病因となるホモシステインを減らせばアルツハイマー病の予防が出来ることが判明しました。




*葉酸とは
葉酸はビタミンB群の一つです。

成人の場合、生活習慣病、特に動脈硬化性疾患に対する葉酸サプリメントの効果が知られています。

葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。


実際、これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。



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