サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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糖尿病性腎症での腎機能に対するビタミンDの効果:メタ解析  [2019年03月07日(木)]
腎臓研究の専門ジャーナルに、糖尿病性腎症患者において、ビタミンDサプリメントによる腎機能への作用を検証したメタ解析が報告されていました。
(Kidney Blood Press Res. 2019 Feb 22;44(1):72-87)


ビタミンDは、抗炎症作用を有しており、

腎保護作用も知られています。


今回の研究では、

糖尿病性腎症の患者において、
ビタミンDサプリメント投与による腎機能、炎症マーカー、糖代謝関連指標への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(Pubmed, Embase, Cochrane Library, and three major Chinese biomedical databases (CNKI, WANGFANG and VIP))

2007年9月から2018年7月の間に収載された論文から、

糖尿病性腎症患者に対して、

ビタミンDサプリメントあるいはその誘導体を投与し、関連指標を測定したランダム化比較試験が検索されました。

20報から、1,464名の糖尿病性腎症患者がメタ解析の対象となりました。


解析の結果、

ビタミンDサプリメント投与によって、

24時間尿中たんぱく質の有意な減少、
[MD = -0.26; 95% CI (-0.34, -0.17); P < 0.00001; I2 = 95%],

UAERの有意な減少、
[MD = -67.36; 95% CI (-91.96, -42.76); P < 0.00001; I2 = 97%],

hs-CRPの有意な減少、
[MD = -0.69; 95% CI (-0.86,-0.53); P < 0.00001; I2 = 0%],

TNF-αの有意な減少、
[MD = -56.79; 95% CI (-77.05, -36.52); P < 0.00001; I2 = 89%]

IL-6の有意な減少、
[MD = -0.73; 95% CI(-1.03, -0.44); P < 0.00001; I2 = 0%]

が見出されました。


一方、

ビタミンDサプリメント投与は、

血中クレアチニン
[MD = -0.83; 95% CI (-3.67,2.02); P = 0.57; I2 = 0%]

eGFR
[MD = 2.13; 95% CI (-2.06, 6.32); P = 0.32; I2 = 0%]

には有意な変化は認められませんでした。


その他、

ビタミンDサプリメントは糖代謝関連指標には有意な変化は認められませんでした。
HbA1c [MD = 0.01; 95% CI (-0.09, 0.11); P = 0.84; I2 = 0%]
FBG [MD = -0.05; 95% CI (-0.29, 0.20); P = 0.70; I2 = 0%]


なお、
ビタミンDサプリメントの種類による層別解析では、
カルシトリオール、alfacalcidol、ビタミンD3のいずれも有意差は認められませんでした。


以上のメタ解析のデータから、

糖尿病性腎症患者において、

ビタミンDサプリメントによる腎機能への好影響及び抗炎症作用が示唆されます。

今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。



近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防の目的で利用されるビタミンD3サプリメントの摂取量は、
1日あたり
25マイクログラム(1,000IU)から50マイクログラム(2,000IU)です。


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。


日本人2型糖尿病患者の90%以上がビタミンD不足


ビタミンDによるインスリン抵抗性改善作用@2型糖尿病



ビタミンDが2型糖尿病での糖代謝を改善する:メタ解析



ビタミンDによる妊娠糖尿病での糖代謝改善作用:メタ解析


ビタミンD低値が高血糖と相関する:メタ解析




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。




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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。


ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果


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