サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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パーム油(パームオレイン)による脂質代謝への作用:メタ解析 [2019年05月21日(火)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、パーム油/パームオレイン油の摂取による脂質代謝への作用を検証したメタ解析が、マレーシアのグループから報告されていました。
(Adv Nutr. 2019 May 16.)

パーム油(Palm Oil)は、アブラヤシ(油椰子)という植物から採れる植物油です。

アブラヤシは、西アフリカ原産で、19世紀後半から東南アジアのプランテーションで栽培されるようになりました。

30kgほどの果房に数百〜約2,000個の果実があり、その果肉からパーム(原)油(Crude Palm Oil)が摂れます。
また、種からはパーム核油(Palm Kernel Oil)が搾油されます。

パーム油は、大豆や菜種など他の植物性油脂よりも生産性が高く、安価であるため、食用に利用されます。

(なお、ヤシ油と呼ばれる油は、ココヤシの実から採れるココナツオイルで、パーム油ではありません。ヤシ油はパーム核油と似た成分です。)



パーム油が、他の植物油と異なる点は、飽和脂肪酸であるパルミチン酸を豊富に含んでいることです。

一般的に、バターやラードなど動物の脂肪は飽和脂肪酸を多く含み、
菜種や大豆といった植物の油には不飽和脂肪酸が多く含まれています。

これに対して、
パーム油は、植物油ですが、飽和脂肪酸(パルチミン酸)、不飽和脂肪酸(オレイン酸)がそれぞれ40%ほど含まれています。


動物性脂肪に由来する飽和脂肪酸の過剰摂取は、動脈硬化を惹起し、心血管疾患リスクを高めます。

しかし、
飽和脂肪酸の豊富なパーム油の摂取が、心血管疾患リスクに与える影響は明確ではありません。


そこで、今回の研究では、

健常成人において、

パーム油の摂取による脂質代謝関連指標への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(MEDLINE and CENTRAL: Central Register of Controlled Trials)

1975年から2018年1月までの収載論文から、

2週間以上の介入試験として、

パームオレイン(パーム油の脂質分画)と、

それ以外のオイル(ココナッツオイル、ラード、キャノーラ油、高オレイン酸フラワーオイル、オリーブオイル、ピーナッツオイル、大豆オイル)の摂取と、

血中脂質指標への作用を比較した試験が検索され、

9報のRCTから、

533名のパームオレイン群と、

542名の他の脂質投与群

との比較が行われました。


解析の結果、


パームオレイン群と、

他の脂質の比較では、


総コレステロール値、LDLコレステロール値、HDL、中性脂肪、TC/HDLコレステロール比について、両群間に有意差は認められませんでした。
[-0.10 (95% CI: -0.30, 0.10; P = 0.34), -0.06 (95% CI: -0.29,0.16; P = 0.59), 0.02 (95% CI: -0.01, 0.04; P = 0.20), 0.01 (95% CI: -0.05, 0.06; P = 0.85), -0.15 (95% CI: -0.43, 0.14; P = 0.32)]

いずれの脂質代謝関連指標についても、両群間での有意差は検出されませんでした。
(P > 0.05)


今回のメタ解析では、

食用としてのパームオレインは、

健常者の脂質代謝指標に対して、

不飽和脂肪酸(単価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸)と同様の作用が見出され、

飽和脂肪酸の豊富な脂質による作用とは異なる、

と考察されています。


外来診療の際には、
ココナッツオイル、エゴマオイル、亜麻仁油など、いろいろな脂質について質問を受けます。

現時点のエビデンスを俯瞰するとき、

地中海食で利用されるオリーブオイルが最も有用です。


ココナッツオイルは、そこまでの有用性のデータはありませんし、

エゴマオイルや亜麻仁油は、植物性オメガ3であるαリノレン酸として特長的ですが、

臨床研究にしても疫学研究にしても、オリーブオイルほどのエビデンスはありません。


えごまや亜麻仁油ではなく魚油が脂質代謝を改善し炎症を抑制する



最近、日本でも、えごま油が、植物性オメガ3系脂肪酸を含む食用油として販売されています。

しかし、無駄に高価であり、かつ、エビデンスレベルは、抗炎症作用や抗アレルギー作用が予備的な研究で示されている程度です。

EPAやDHAについては、はるかに多くのエビデンスが構築されており、青魚の摂取やサプリメントの利用によって摂ることができます。

また、調理オイルとしては、
えごま油や亜麻仁油よりも、
エクストラバージンオリーブオイルの有用性が確立しています。



近年の研究では、
単なるオリーブオイルではなく、
オリーブ由来のポリフェノールが豊富なエクストラバージンオリーブオイルのほうが、優れた機能性を有することが分かってきました。


ただし、日本では、JAS基準のオリーブオイルが出回っており、エクストラバージンオリーブオイルの品質が国際基準と比べて、高くありません。


エクストラバージンオリーブオイルの基準は、
IOC(国際オリーブ協会)では酸度0.8%以下、
JASの基準では酸度が2%未満です。


DHCのエクストラバージンオリーブオイルは、
酸度はわずか0.2%以下となっています。





地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。


地中海食で死亡率が半減する



低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効



オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下



地中海食がメタボを抑制



バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用



バージンオリーブオイルの心臓病予防作用



オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用



地中海食による認知症予防効果



地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用



超低炭水化物・地中海食による減量効果




地中海食による高尿酸血症リスクの低下



オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用



バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用




オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用



伝統的地中海食による脂質代謝改善作用



オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下





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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



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