歯科学の専門誌に、葉酸サプリメントの摂取と口唇口蓋裂発生リスクとの関係を検討した症例対照研究が報告されていました。
(
Evid Based Dent. 2008;9(3):82-3.)
対象はノルウェイで1996年から2001年までの間に出生した新生児で、食事やマルチビタミン、母親の教育水準、母親の飲酒歴や喫煙歴などが解析されています。
その結果、妊娠初期において1日あたり400マイクログラムの葉酸サプリメント摂取群では、新生児での口唇口蓋裂リスクの低下が認められたということです。
サプリメント以外では、野菜や果物の豊富な食材など葉酸含有量の多い食事の摂取と口唇口蓋裂リスクの低下との関連も示されています。
一般に、妊娠初期の葉酸摂取は、新生児の神経管閉鎖障害の予防のために推奨されています。
今回の研究データから、口唇口蓋裂リスクの低下という効果も示唆されます。
葉酸は、ビタミンB群の1種で、
マルチビタミンや
ビタミンBミックスに含まれています。