高血圧の研究ジャーナルに、ナットウキナーゼの血圧に対する作用を検討したヒト臨床試験が報告されていました。
(Hypertens Res. 2008;31:1583-8.)
ナットウキナーゼは、納豆に含まれる酵素の1種で、血栓溶解活性を有することが知られています。
今回の研究では、収縮期血圧が130mmHgから159mmHgの高血圧前症(前高血圧/pre-hypertension)あるいはステージ1の高血圧症患者86名(20歳から80歳)を対象に、ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、ナットウキナーゼ(2,000 FU)あるいは偽薬が8週間投与されています。
73名の被験者が試験を完了し、データ解析の結果、偽薬群に比べて、ナットウキナーゼ投与群では、収縮期血圧が5.55mmHg(p<0.05)、拡張期血圧が2.84mmHg(p<0.05)低下したということです。
また、レニン活性は、偽薬群に比べてナットウキナーゼ投与群において1.17 ng/mL/hの低下(p<0.05)が認められています。
以上のデータから、ナットウキナーゼによる高血圧改善作用が示唆されます。
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