今月の栄養学の専門誌に、地中海式ダイエットに追加したファイトケミカル類の効果を検証した臨床研究が報告されていました。
(Nutr Metab (Lond). 2008 Nov 4;5(1):29.)
これまでの研究によって、地中海式ダイエットをベースに、低GL食に調整した食事は、AHAによる標準的な食事療法よりも心血管疾患予防に好ましい影響を与えることが示唆されています。
今回の研究では、特定のファイトケミカル類によって、地中海式ダイエットをベースにした食事療法の効果が増強されるかどうか、検討されました。
脂質異常症とメタボリック症候群を合併した25歳から80歳までの被験者49名を対象に、12週間の介入試験を行った結果、大豆タンパク質、植物ステロール、プロアントシアニジンやイソアルファ酸といったファイトケミカル類による脂質異常症改善作用が示されたということです。
その他、心血管リスクスコアの有意な減少も認められています。
以上のデータから、地中海式ダイエットをベースに、特定のファイトケミカル類を追加することで、メタボリック症候群の改善および心血管リスクの低下作用が得られると考えられます。
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