今月の生薬学の専門誌に,レッドオレンジ抽出物による抗酸化作用を示したヒト臨床研究がイタリアのグループから発表されていました。
(Nat Prod Res. 2008 Nov;22(17):1544-1551.)
被験者は交通整理担当の警察官で,大気中の汚染物資によって生じる酸化ストレスにさらされていると考えられます。
標準化されたレッドオレンジ抽出物を1ヶ月間投与したところ,非喫煙者群における過酸化脂質の低下(改善),低チオール値を示した群における正常化といった効果(抗酸化作用)が認められたということです。
ファイトケミカル類による抗酸化作用をヒト臨床研究において示唆したという点で意義のある研究と考えられます。
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