生薬学の専門誌に,紅景天による抗ストレス作用・抗疲労作用を示したヒト臨床研究が,スウェーデンのグループから報告されていました。
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Planta Med. 2008 Nov 18. PMID: 19016404)
紅景天(ロディオラ・ロゼア
Rhodiola rosea)とは,アジアから欧州,北米にかけての高地にみられるベンケイソウ科のハーブです。
アダプトゲンとして知られている他,紅景天による抗ストレス作用や抗疲労作用,抗うつ作用,認知機能の改善作用等が注目され,欧米において研究が進められています。
さて,今回の研究では,ストレスに伴う疲労に対する紅景天の効果を検討する目的で,20歳から55歳までの男女60名を対象に,1日あたり576mgの紅景天抽出物,あるいは偽薬が4週間投与されました。
QOL(SF-36 questionnaire)や疲労感(Pines' burnout scale),認知機能などに関する指標が測定された結果,紅景天の摂取による抗疲労作用が認められています。
なお,この試験において,特に問題となる副作用は認められていません。
これまでの予備的な臨床研究でも,紅景天による抗ストレス作用・抗疲労作用が報告されており,今回のデータはそれを裏付けたものです。
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紅景天」を製品化しています。