今月の徒手療法の専門ジャーナルに,線維筋痛症に対するカイロプラクティック治療の効果を検討した研究が,米国のグループから報告されていました。
(J Manipulative Physiol Ther. 2009 Jan;32(1):25-40.)
線維筋痛症は,全身の疼痛を主訴とする原因不明の難病です。
近年,症状の改善(疼痛の緩和)に対して,いくつかの補完医療による効果が示唆されてきました。
今回の研究では,徒手療法の一つであるカイロプラクティック治療の効果について,文献調査が行われています。
コクランやPubmed,Index to Chiropractic Literatureといったデータベースにて研究報告が検索された結果,系統的レビュー8報,メタ分析3報,ガイドライン5報,コンセンサスレポート1報が検出されました。
線維筋痛症に対する非薬物療法として,カイロプラクティック,鍼,栄養療法,マッサージ等の有効性をレビューしたところ,
まず,エアロビクス運動および認知行動療法について,強く推奨できるとしています。
次に,中程度のエビデンスによって支持される補完治療として,マッサージ,筋力トレーニング,鍼,スパ療法(balneotherapy)があげられました。
そして,限定されたエビデンスによって支持される治療法として,カイロプラクティックを含む徒手療法,食事療法が位置づけられています。
現在のところ,線維筋痛症については治療法が確立されていないものの,症状の緩和を目的として複数の補完代替医療によるアプローチは有用である可能性があります。
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