今月の栄養学の専門ジャーナルに、紅麹による脂質代謝改善・抗炎症・血管機能改善作用を示した臨床研究が、イタリアのグループから報告されていました。
(
Nutr Res. 2013 Aug;33(8):622-8.)
脂質異常症・高脂血症対策のサプリメントの定番は、
紅麹です。
最近では、スタチン不耐症の脂質異常症患者に対して、紅麹投与による脂質代謝改善作用を示したランダム化比較試験も示されました。
紅麹に関するエビデンスでは、
・スタチン不耐症に対する紅麹投与による脂質異常症の改善効果
・心血管イベント発生の抑制効果
が知られています。
(なお、スタチンおよび紅麹のいずれも、
コエンザイムQ10との併用が必要と考えます。)
さて、今回の研究では、
イタリア人の脂質異常症患者を対象に、紅麹による脂質代謝・炎症・血管機能への作用が検証されました。
(紅麹に対しては、European Agency on Food Safetyによるヘルスクレーム/健康強調表示があるにもかかわらず、イタリア人を対象にした研究が少ないから、というのが研究の背景のようです。)
具体的には、
二重盲検偽薬対照クロスオーバー法として、
軽度の高コレステロール血症を有する患者25名を対象に、
紅麹(モナコリン10mg含有)を4週間投与し、
脂質代謝や安全性指標、hs-CRPなどが測定されています。
解析の結果、
偽薬群に比べて、
紅麹投与群では、
総コレステロールの低下、
(-12.45%, 95% CI -16.19 to -8.71)
LDLの低下、
(-21.99%, 95% CI -26.63 to -17.36)
非HDLの低下、
(-14.67%, 95% CI -19.22 to -10.11)
matrix metalloproteinase 2の低下、
(-28.05%, 95% CI -35.18 to -20.93)
matrix metalloproteinase 9の低下、
(-27.19%, 95% CI -36.21 to -18.15)
hs-CRPの低下、
(-23.77%, 95% CI -30.54 to -17.01)
が認められたということです。
また、
TGやHDLにも改善傾向が示唆されています。
なお、安全性指標には特に問題は見出されませんでした。
以上のデータから、
イタリア人の脂質異常症患者に対して、モナコリン10mg含有紅麹による4週間の投与は、脂質代謝改善・抗炎症作用・血管機能改善作用をもたらすと考えられます。
DHC濃縮紅麹は、
スタチン剤と同等の効果があり、
副作用リスクが少なく、かつ、費用対効果にも優れています。
サプリメントの経済性(費用対効果):医薬品との比較
なお、今回の研究で用いられた紅麹は、機能性成分であるモナコリン含有量が10mgであり、各種モナコリン類の総量です。
DHC濃縮紅麹は、平均的な日本人を対象にしており、1粒あたりのモナコリン含有量は、「モナコリンK」として2.7mgです。
DHC濃縮紅麹では、4週間の投与で、総コレステロール値の低下、LDLコレステロール値の低下といった作用が見出されています。(下図参照)
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