臨床栄養学の専門ジャーナルに、大豆イソフラボンによる抗酸化作用を示した臨床研究が、インドネシアのグループ(Trisakti University)から報告されていました。
(
Asia Pac J Clin Nutr. 2013;22(3):357-64)
大豆では、大豆タンパクによる脂質代謝改善作用、大豆イソフラボンによる女性ホルモン様作用や抗酸化作用を介した機能性などが知られています。
さて、今回の研究では、
大豆イソフラボンサプリメントによる酸化障害および血管機能への影響が調べられました。
具体的には、
47〜60歳の閉経後のインドネシア人女性182名を対象に、
1日あたり100mgの大豆イソフラボンサプリメントを投与し、
開始時、6ヶ月後、12ヶ月後の3点にて、
血管内皮機能関連指標(VCAM-1やNO)と酸化障害指標(MDA)が測定されました。
介入方法:
・大豆イソフラボンサプリメント投与群:100mgの大豆イソフラボン+500mgの炭酸カルシウムを投与。
・対照群:500mgの炭酸カルシウムを投与。
解析の結果、
対照群に比べて、
大豆イソフラボンサプリメント投与群では、
過酸化脂質の指標であるMDA値が有意に低値であったということです(p=0.001)。
また、すべての群において、
MDA値は、投与開始時と比べて上昇していましたが、
対照群と比べて、
大豆イソフラボンサプリメント投与では有意に低値でした。
VCAM-1 とNO には有意差は見出されていません(p=0.992 and p=0.759)
以上のデータから、
閉経後の女性において、
大豆イソフラボンサプリメント投与による抗酸化作用、酸化ストレス障害低減作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
大豆イソフラボンを含む大豆製品については機能性が広く知られています。
一方、
欧米での研究の場合、大豆製品を日常的に摂取していないことや遺伝的な違いがあることなどから、研究データがそのまま日本人にあてはまるかどうか、という議論があります。
今回はインドネシアでの研究であり、テンペのような大豆醗酵品の食経験があること、遺伝的な相違が欧米人と比べると大きくないことなどから、日本人でもある程度、あてはまるデータと推察されます。
DHCでは、
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