今月の栄養学の専門ジャーナルに、霊芝による線維筋痛症の症状改善効果を示した臨床研究が、スペインのグループ(University of Extremadura)から報告されていました。
(
Nutr Hosp. 2015 Nov 1;32(n05):2126-2135.)
繊維筋痛症は、いわゆる難治性疾患のひとつであり、全身の疼痛を主訴とします。
今回の研究では、霊芝(学名Ganoderma lucidum)およびCeratonia siliquaの線維筋痛症への作用が検証されました。
具体的には、
線維筋痛症を有する女性患者を対象に、
霊芝あるいはCeratonia siliquaのいずれかを6週間投与し、
フィットネステストによる評価が行われました。
解析の結果、
霊芝の投与により、
有酸素運動への耐用能、
身体の弾力性、速度の有意な改善が認められたということです。
(p < .05)
(なお、Ceratonia siliqua群では有意な変化は認められませんでした。)
以上のデータから、
線維筋痛症患者において、
霊芝の投与による身体機能への好影響が示唆されます。
今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。
先行研究では、次の報告があります。
還元型コエンザイムQ10による線維筋痛症への効果
コエンザイムQ10による線維筋痛症の改善作用
線維筋痛症に対するビタミンDサプリメントの意義
コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。
還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)
コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。
したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、
酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。
一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、
還元型CoQ10の利用が推奨されます。
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