サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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メタボリック症候群におけるビタミンDサプリメントの有用性 [2017年04月05日(水)]
メタボリック症候群におけるビタミンDサプリメントの有用性を示した臨床研究が、イタリアのグループ(Sapienza Università di Roma)から報告されていました。
(Ann Ist Super Sanita. 2017 Jan-Mar;53(1):54-59.)


ビタミンDは、抗炎症作用や免疫調節作用、抗がん作用など多彩な働きを有しており、
生活習慣病予防、未病対策のベーシックサプリメントとして広く利用が推奨されます。


今回の研究では、

血中ビタミンD値とメタボリック症候群との関連、
および
ビタミンDサプリメントによる働きが検証されました。


具体的には、

メタボリック症候群患者200名を対象に、血中ビタミンD値が測定され、

ビタミンDが低値の被験者には6ヶ月間のビタミンDサプリメント投与が行われました。


解析の結果、

被験者の81%が、ビタミンDの血中濃度が低値でした。
(30 ng/mL未満で定義)


メタボリック症候群の罹患率は、

ビタミンD不足群に比べて、
(p = 0.009)

および
ビタミンD充足群に比べて、
(p = 0.002)

ビタミンD欠乏群において、有意に高率でした。


また、

ビタミンD値は、

ウエスト周囲径
(ρ - 0.202 p = 0.004)

空腹時血糖値
(ρ -0.185 p = 0.009)

と有意な負の相関を示しました。


次に、

ビタミンDサプリメントの投与を行った60名の被験者では、

ビタミンDの有意な上昇、
(p = 0.001)

ウエスト周囲径の有意な減少
(p = 0.001)

が認められました。


以上のデータから、

メタボリック症候群の患者では、

ビタミンD欠乏/不足が顕著であり、

ビタミンDサプリメントの投与により、メタボリック症候群および糖代謝の改善作用が示唆されます。

作用機序として、ビタミンDによる抗炎症作用が考えられます。

つまり、肥満やメタボリック症候群では、内臓脂肪蓄積による炎症惹起因子の産生が亢進しており、ビタミンD投与による抗炎症作用を介した働きが想定されます。


近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、

1日あたり

25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます



ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。



多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

米国での関連学会は、下記の推奨をしています。


米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨

米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。

そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。

(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)


米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨

米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU


サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。





日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。


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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。

地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



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