今月の産婦人科学の専門ジャーナル(電子版)に、高所得国において、マルチビタミンサプリメントの摂取と妊娠アウトカムとの関連を調べたメタ解析が、デンマークのグループ(Copenhagen University Hospital)から報告されていました。
(Am J Obstet Gynecol. 2017 Apr 1.)
一般に、
高所得国では、健康的な食事の選択が可能ですが、
栄養価の低い(ビタミンやミネラルの少ない加工品や精製度の高い)食品の摂取による質の低い食事では、妊娠中のビタミン類の所要量を充足できない場合もあると考えられます。
そこで、今回の研究では、
高所得国において、マルチビタミンサプリメントの利用と、妊娠アウトカムへの影響が調べられました。
具体的には、主要医学データベースを用いて、2016年6月17日までのデータが検索され、
マルチビタミンサプリメントの摂取と、妊娠アウトカムとの関連が検証されています。
主アウトカムは早産であり、
その他、低出生体重、胎内発育遅延(SGA)、死産、新生児死亡、周産期死亡率、先天性疾患などとの関連が調べられています。
35報から、98,926名のデータが解析の対象となりました。
(いずれの研究でも、葉酸や鉄と、マルチビタミンとの比較は行われていません。RCTは4報です。)
解析の結果、
まず、
早産とマルチビタミンサプリメント利用との間に有意な相関は認められませんでした。
(マルチビタミンサプリメントにより、16%のリスク低下傾向は示唆されますが、有意差は認められませんでした。RR 0.84, 95% CI 0.69-1.03)
次に、
マルチビタミンサプリメントの利用によって、
胎内発育遅延(SGA)リスクは23%低下
(RR 0.77 (95% CI 0.63-0.93))
神経管閉鎖障害リスクは33%リスク低下
(RR 0.67 (95% CI 0.52-0.87))
心血管系の先天性欠損疾患リスクは17%低下
(RR 0.83 (95% CI 0.70-0.98))
尿管欠損リスクは40%低下
(RR 0.60 (95% CI 0.46-0.78))
四肢障害リスクは32%低下
(RR 0.68 (95% CI 0.52-0.89))
という相関が見出されました。
ただし、
エビデンスのグレードは、(RCTが35報中4報であったことなどから)高くないとされています
以上のデータから、
論文著者らは、
高所得国において、
マルチビタミンサプリメントのルーチン利用は推奨されること、
ただし、さらに大規模でよくデザインされたコホート研究も必要、
と考察しています。
最近では次の報告があります。
妊娠中の微量栄養素不足に対するサプリメントの有用性:コクラン・レビュー
妊娠中のマルチビタミンサプリメントが小児の多動性リスクを低減
妊娠中には、ビタミンやミネラルの必要量が増加しますので、
米国では、妊娠中には、
Prenatal vitaminsとして、ビタミン類やミネラル類のサプリメントを摂取することは当然とされています。
妊娠中は、バランスの取れた食事に加えて、マルチビタミンおよびマルチミネラルサプリメントの摂取が必須です。
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