サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ピクノジェノールによる血栓後症候群と深部静脈血栓症のリスク低減作用 [2018年06月05日(火)]
今月の循環器学の専門ジャーナルに、ピクノジェノールによる血栓後症候群(PTS)および下肢深部静脈血栓症(DVT)の予防作用を検証した臨床研究が、イタリアのグループ(CH-PE University)から報告されていました。
(Minerva Cardioangiol. 2018 Jun;66(3):)



ピクノジェノールは、フランス海岸松に由来する機能性食品素材で、フラボノイド類が主成分です。


フラボノイド類による抗炎症作用や抗酸化作用を介した効果が示されており、生活習慣病の予防からアンチエイジング医学まで、広く利用されています。





後ろ向き研究では、

血栓後症候群(PTS; post-thrombotic syndrome)と、

再発性下肢深部静脈血栓症(recurrent deep venous thrombosis, R-DVT)の管理の相違が検証されており、

例えば、

近位下肢深部静脈血栓症発症後の患者において、
標準治療に加えて、抗凝固剤のアスピリン100mg/日の効果が示されています。


さて、
今回の研究では、

抗凝固療法施行後の時点において、


抗凝固療法後でのピクノジェノールの作用が検証されました。


具体的には、

・抗凝固作用を有するピクノジェノール(200mg/日)、

・医薬品のticlopidineチクロピジン(パナルジン、250 mg/日)、

・グリコサミノグリカンであるスロデキシドsulodexide (500 ULS/day)
(スロデキシドの経口投与は、低い出血リスクで抗血栓性および線維素溶解促進性の作用を示します)

の3群について、比較が行われました。



標準治療群において、

222名の患者が72ヶ月間のフォローアップを完了しました。

患者の内訳は、
R-DVT (抗凝固療法が必要)が 17.2%、
PTSが19.8% でした。

アスピリンは202名に投与され、

R-DVTは14.8%、

PTSは17.32%でした。


解析の結果、

まず、

アスピリン治療群では、

標準管理群に比べて、

R-DVT とPTSがいずれも有意に減少していました(P<0.05)。


次に、

ピクノジェノール投与群では、

標準管理群やアスピリン群に比べて、

R-DVT (5.8%) とPTS (6.5%)の発生率はいずれも顕著に低値でした。
(P<0.05)



チクロピジン投与群(121名)では、

標準管理群と比べて、

R-DVT (12.4%) とPTS (19.8% of patients)が有意に抑制されていました。
(P<0.05 vs. SM)



スロデキシド群では、

R-DVTが 6.7%であり、

標準管理群に比べて、有意に低値でした。
(P<0.05 vs. SM);

PTSも16.6%であり、有意に低値でした。
(P<0.05 vs. SM)



次に、

R-DVT+PTSは、

標準管理群では14.9%、

アスピリン投与群では12.9%
(P<0.05 vs. SM)

ピクノジェノール投与群では3.6%
(<0.05% vs. aspirin and all other managements)

でした。


チクロピジン群では10.74%、

スロデキシド群では6.7%

でした。
(どちらも標準管理群よりも有意に低値)



以上のデータから、

・PTS とR-DVTの相互関係や病態は複雑であること

・再発はPTSsを生じること(近位のR-DVT)、

・アスピリンではPTSやR-DVTが抑制されること、

・チクロジピンもスロデキシドもどちらも有用であること、

・ピクノジェノールは、最も有効性が高く、安全性も高いこと(R-DVTに対して、特にPTSに対して)

といったことが示唆されます。



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