今月の補完代替療法の専門ジャーナルに、変形性膝関節症患者において、苦瓜(ニガウリ)による減量効果と関節痛軽減作用を示した臨床研究が、マレーシアのグループ(Universiti Sains Malaysia)から報告されていました。
(Complement Ther Clin Pract. 2018 Aug;32:181-186)
苦瓜(ニガウリ、学名
Momordica charantia)は、食後過血糖の上昇抑制作用を有することから、糖尿病の改善や、減量/ダイエットのための機能性食品素材として用いされています。
今回の研究では、
変形性膝関節症に対する苦瓜(ニガウリ)の作用が検証されました。
具体的には、
一次性変形性膝関節症患者を対象に、
・1日あたり1500mg(分3)の苦瓜(ニガウリ)抽出物投与群:38名、
・偽薬投与群:37名
の2群について、
3か月間の介入が行われました。
アウトカムとして、
変形性膝関節症に伴う疼痛などの症状、
(Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Score and EQ-5D-3L Health questionnaireを利用)
および体組成が調べられています。
解析の結果、
3か月間の介入後に、
苦瓜(ニガウリ)投与群では、
体重、BMI、空腹時血糖値の有意な低下が認められました。
また、膝関節症に伴う疼痛などの症状の有意な軽減も見出されました。
(Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Score subscales、EQ-5D-3L dimension score)
これに対して、
偽薬投与では、
一部の指標での改善が認められた一方で、
(Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Score subscales)
疼痛に関する指標の増悪がみられました。
以上のデータから、
変形性膝関節症の患者において、
苦瓜(ニガウリ)含有サプリメントの投与による、
減量と膝関節症の症状改善作用が示唆されます。
肥満に起因し、減量を要する健康障害として、
変形性関節症(膝・股関節)があります。
今回のデータは、苦瓜による減量効果からの変形性膝関節症に対する有用性を示していると考えられます。
DHC製品では、体重調整や血糖値の対策のサプリメントの中に、苦瓜エキス末(チャランチン0.6%)が含まれています。
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