今月の糖尿病研究の専門ジャーナルに、グリーンコーヒー豆抽出物による糖代謝への作用を調べたメタ解析が報告されていました。
(Diabetol Metab Syndr. 2019 Nov 5;11:91.)
グリーンコーヒー豆は、未焙煎のコーヒー豆であり、予備的な先行研究によって、グリーンコーヒー豆由来ポリフェノールによる減量効果が示唆されています。
(数年前に、アメリカでブームになり、予備的な臨床試験で、一定の有用性が示唆されてきました。)
コーヒー豆に含まれるポリフェノールのクロロゲン酸は、焙煎の過程で減少するため、
未焙煎のグリーンコーヒー豆由来抽出物のほうが、高い機能性を示す、という考えです。
なお、コーヒーの摂取による生活習慣病のリスク低下作用もよく知られています。
さて、今回のメタ解析では、介入研究を対象に、グリーンコーヒー豆抽出物による糖代謝への作用が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、2018年12月までに収載された論文から、
(PubMed、Scopus、Google Scholar)
グリーンコーヒー抽出物(GCE)の投与と
空腹時血糖値(FBG)、インスリン値、インスリン抵抗性(HOMA-IR)を調べた臨床研究が検索され、
6報がメタ解析の対象となりました。
メタ解析の結果、
GCE投与により、
FBGの有意な低下が認められました。
(SMD:-0.32、95%CI-0.59から-0.05、P = 0.02)
なお、
インスリン値では有意な影響は検出されませんでした。
(SMD:-0.22、95%CI -0.53から0.09、P = 0.159)
また、
GCE投与では、HOMA-IRでの有意な変化は検出されませんでしたが、
(SMD: -0.30, 95% CI -0.73 to 0.13, P = 0.172)
GCEの投与量別の層別解析では、
400mg以上のGCG投与群において、
HOMA-IRの有意な低下(改善)が見出されたということです。
以上、今回の系統的レビュー/メタ解析から
グリーンコーヒー豆抽出物による糖代謝改善作用が示唆されます。
今後、費用対効果も含めて、
糖尿病に対する補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。
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