栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、胃がんリスクについて、インデックスベースの食事パターンの系統的レビューとメタ解析が、中国のグループから報告されていました。
(Br J Nutr 2019. Nov 26)
食事に関する指標は、
食事の質の測定に広く使用されています。
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
インデックス指標に基づく食事パターンと、
胃がんのリスクとの関連が検証されました。
具体的には、
4種類の英語データベースと、4種類の中国語のデータベースを用いて、関連論文が検索され、
食事パターンと、
胃がん発生率との関連について、
症例対照研究でのオッズ比、
前向きコホート研究でのハザード比
が、それぞれ
最高分位と、最低分位での比較として計算されました。
食事インデックス(指標)には、
異なるバージョンの地中海式食事スコア(MDS)
食事性炎症指数(DII)、
健康的な食事指数、
中華料理パゴダスコア、
および食品指数スコアが含まれていました
メタ解析は、
地中海式食事スコア(MDS)
と、
食事性炎症指数(DII)について実施されました。
解析の結果、
MDS地中海食スコアについて、
最高群は、最低群に比べて、
ORは0.42(95%CI 0.2-0.86)、
58%の有意なリスク低下、
HRは0.89(95%CI 0.68-1.17)であり、
11%の低下傾向でした。
また、
DIIでは、
最高群は、最低群に比べて、
胃がんリスクが2.11倍という相関が見出されました。
(OR;2.11,95%CI 1.41-3.15)
以上、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
地中海食による胃がんリスク低下、
炎症惹起性の食事パターンによる胃がんリスク増大、
という関連が示唆されます。
胃がんについては、下記の研究データも知られています。
大豆イソフラボンによる胃がんリスク低下:高山スタディ
緑茶摂取による胃がんリスク低下効果
ネギ属の野菜が胃がんリスクを22%低下:メタ解析
地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。
地中海食で死亡率が半減する
低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効
オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下
地中海食がメタボを抑制
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用
バージンオリーブオイルの心臓病予防作用
オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用
地中海食による認知症予防効果
地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用
超低炭水化物・地中海食による減量効果
地中海食による高尿酸血症リスクの低下
オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用
バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用
オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用
伝統的地中海食による脂質代謝改善作用
オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下
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