今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、カロテンやルテインなどのカロテノイドの摂取と、膀胱がんリスクとの関連を調べたメタ解析が、米国のグループ(University of Texas Health San Antonio)から報告されていました。
(Adv Nutr. 2019 Dec 4.)
先行研究では、
カロテノイド類の摂取による膀胱がんリスク低下作用が示唆されています。
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
男女において、
カロテノイドの摂取及び血中濃度と、膀胱がんリスクとの関連を調べた症例対照研究及びコホート研究を対象に、系統的レビュー/メタ解析が行われました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、
2019年4月までの収載論文から関連論文が検索され、
用量反応性メタ解析が行われました。
合計22報から、男女516,740名がメタ解析の対象となりました。
解析の結果、
まず、
カロテノイド摂取量および血中カロテノイド濃度について、
最高群は、最低群に比べて、
膀胱がんリスクは、
それぞれ
12%低下傾向、
(RR 0.88, 95%CI:0.76、1.03)
64%低下傾向
(RR 0.36, 95% CI: 0.12, 1.07),
でした。
次に、
血中ルテインおよびゼアキサンチンでは、
最低群と比べて、
最高群では、
膀胱がんリスクが47%有意な低下という相関が見出されました。
(RR 0.53,95%CI:0.33、0.84)
また、
用量反応分析では、
1日あたりのβ-クリプトキサンチン摂取量が1 mg増えるごとに、
膀胱がんリスクが42%減少することが示されました。
(RR:0.58; 95%CI:0.36、0.94)
さらに、
膀胱がんリスクは、
α-カロテンの血中濃度が1μmol/ L増加するごとに、76%低下、
(RR:0.24; 95%CI:0.08、0.67)
β-カロテンの血中濃度が1μmol/ L増加するごとに、27%低下、
(RR:0.73; 95%CI:0.57、0.94)
ルテインおよびゼアキサンチンの血中濃度が1μmol/ L増加するごとに、56%低下、
(RR:0.44; 95%CI:0.28、0.67)
という相関が見出されました。
以上、今回の系統的レビュー/メタ解析から、
αカロテン、βカロテン、ルテイン/ゼアキサンチン、ベータクリプトキサンチンなどのカロテノイドの摂取による膀胱がん予防効果が示唆されます。
野菜・果物には、色や香りの成分であるファイトケミカルが含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用を介した生活習慣病予防効果が示唆されています。
具体的には、αカロテンやβカロテン、リコピン、ルテインといったカロテノイド類、アントシアニンやイソフラボンといったフラボノイド類があります。
カロテノイドの摂取に関する研究では、次の報告があります。
カロテノイド類による前立腺がんリスク低下作用
血中カロテノイド値が高いと膵臓がんリスクが低い
ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析
リコピンが心血管リスクを17%低下させる:メタ解析
トマトのリコピンが死亡率を24%低下、心臓病死を27%低下、脳血管死亡を29%低下@NHANES
リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析
ビタミンCとカロテノイド類の摂取が多いと肺がんリスクが低い
カロテノイド類の摂取が多いと骨折が少ない:メタ解析
ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析
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