故郷の海と山
ケニア行きを両親に理解してもらうことが今一番の難関でした。両親は80歳過ぎ、アフリカのことは遠くて、大変な生活をしている人々がいる。というぐらいの理解でしかないかなと思っていました。手紙で私たちの決意を伝え、電話でも母とはよく話したものの父からはひょっとしたら勘当されるかもと思いながら、故郷に帰り、一生懸命写真を見せながらケニアのことを話しました。
ケニアのヒョウタン
父はある写真に大変興味を持ちました。それはケニアでヒョウタンの中に
ミルクを入れて、保存しているものを現地の奥さんが抱えている写真でした。
父は自らヒョウタンを作りそれを丹念に磨き、色を塗り、絵を描いてもらったりして、素晴らしい芸術作品を作るのが趣味です。それを品評会に出して、日本一の大きさのヒョウタンという賞を得たこともあったのでした。
お化粧したヒョウタン
それで日本のヒョウタンはモノを入れるにはもろくて、液体など入れられなくて観賞用なんだそうですが、ケニアではそれを立派に容器として使っている。。それが興味を引いたようでした。そしてヒョウタンの歴史も知っていて、ヒョウタンの故郷はアフリカだと言って、ぐっと身近にアフリカを感じたようでした。
それからはワールドカップもアフリカチームを応援するし、ひょっとして私が来年ケニアの生徒を家に連れてきてもいいと聞くと、「もちろんだよ」と言ってくれたではありませんか!!
ああ!やはり私の親だ!と一挙に不安が氷解しました!