地球温暖化に歯止めをかけるため、
世界中でいろいろな試みがなされている中、
ガソリンの次の世代を担うエネルギーとして、
バイオエタノール開発が活発になっている。
折りしも日本でも使用開始されたバイオエタノール。
さとうきびやとうもろこしを原料に作られるそうで、
開発途上国では、貧しい人々にとって救世主となっている。
自分たちの生活レベルが上がるだけでなく、
地球温暖化にも役立てるという意識も向上し、
栽培にも力が入っているそうだ。
ところが、この過剰なまでのバイオエタノール熱が
いまや、穀物の単価を変えることになってきてしまった。
各国で開発に躍起になっているがゆえに、とうもろこしが
これまで以上の値段で売れている。
大豆を作ってきたアメリカの農家は
いまやその生産のほとんどをとうもろこしに切り替えているという。
単価が高いほうが単純に収入が増えるからだ。
自分たちの職業をビジネスだと言い切るファーマーたち。
そのため、穀物の値段が高騰。
とうもろこし生産農家が激変しているために、
その値段は去年の二倍に達し、生産が減った大豆も軒並み高値に。
今後の大豆製品の値段にも影響してくるだろうと言われている。
人間や家畜が食べていたとうもろこしは
今では自動車が食べることになってしまった。
いったい、どちらの食べ物が大事なのだろうか。
地球温暖化はこんなところにまで影響を及ぼしている。