沖縄の普天間基地移設問題が暗礁に乗り上げている。
今の首相は去年の選挙の時、普天間は必ず県外に移転すると国民に大見得を切った。これがどれだけ実現可能性のある約束か、常識ある国民なら誰が考えてもわかろう。
「必ず移転する」と軽々しく言ったが、それなら、移転先候補地はどこなのか、その土地への根回しはしているのか、了解はとりつけてあるのか、また、これは国内にとどまらず、米国との当初の約束を破るわけだから、米国との協議及び調整は済んでいるのか、等等、そういった発言をする前に固めておかねばならないことが山ほどある。
しかし、今の首相及び政権は、単に選挙のためだけに、できもしないのにそういうことを軽々しくぶち上げ、国民の歓心を買ったのだ。
その結果どうだろう。去年の終わりかいつだったか、普天間の移設については5月には結論を出すと首相は言ったが、3月も終わろうとする今に至っても、いまだ地元沖縄県、連立与党内、米国との協議が終わるどころか、暗礁に乗り上げていると聞く。
誰が考えても難しいと思われるこの重大事を、必ずやると首相は言ったのだ。沖縄も与党も米国も、全員が諸手を上げて賛成する案などあるわけがない。
難しい案件をぎりぎりのところで調整していく、その過程の連続が政治というものであろう。とすると、実際に現場で求められる過酷で煩雑な調整を一切やることなく、思いつき的な耳ざわりのよいことを口にするだけの首相と今の政権は、全く無責任としか言いようがない。そういう無責任な態度をとり続けた結果、沖縄からも米国からも不信感を持たれ、話が暗礁に乗り上げてしまったのである。
結局、首相ができもしない約束をしたから、こういう事態に立ち至ったのである。当の首相はいまだ、これからの話で実現の可能性があるような口ぶりの発言をしているようだが、日本国の最高責任者が、度が過ぎた八方美人的な発言で国民を惑わすのにもほどがあろう。日本一難しい大学を出ておられると聞いたが、良識ある普通の市井人よりはるかに頭が悪いようだ。
ただ、基地が残るにせよ残らないにせよ、地元である沖縄の方々には、何らかの形で手厚く報いてあげなければならない。
大東亜戦争時、民間人を含む唯一の激戦地となった沖縄は、特別な場所である。
圧倒的な物量で攻め来る米軍相手に、軍人はもとより、一般県民の皆様も、老若男女それぞれの立場で身命を賭して懸命に闘い、行動なさったと伺っている。
その様子については、沖縄戦を指揮した海軍司令官、太田少将が自決前、海軍省あてに打電した電文に詳細に記されている。電文の最後、少将は、「・・・沖縄県民斯く戦えり。県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを。」と締めくくっている。私も一読して、当時沖縄の皆様が置かれた状況がどれほど過酷であったかよくわかり、哀悼の念を捧げずにはいられなかった。
当時の司令官をしてこのように言わしめたほど、沖縄の方々は、今の我々には想像できないほどの御労苦を背負われたのだ。
それだけでなく、現在においても、米兵による強姦事件や様々な事故など、沖縄の方々は他県にはない犠牲を払われている。
日本国民全員が、この事実を決して忘れることなく、この問題を人事と思わず真剣に考えて行かねばならない。沖縄の方々には、本当に手厚く報いて差し上げねばならないだろう。
なお先述の電文は、「沖縄県民かく戦えり」で検索するとヒットする。日頃化粧と
ダイエットに命をかける皆様も、当時本当に「命」そのものを賭けて行動した人々の記録を、ぜひご一読いただきたい。