“人生最期の24時間、あなたは誰のために生きますか?”
映画『イキガミ』のキャッチコピーだ。
イキガミ、とは、ある日突然届く、死亡予告証のこと。
それを受け取ったひとは、24時間後に必ず死ぬという――。
映画の公式サイトでは、
「もしもイキガミを受け取ったら、最後の24時間をどのように過ごしますか?」
という投稿企画も話題らしい。
・・・私なら・・・。
銀行と郵便局の通帳を持って、ネルと美羽を連れて、新幹線や電車を乗り継いで、遠方に住む大切なひとに会いに行く。
通帳の暗証番号を伝えて、ネルと美羽を私に代わって育ててやってください、と頼む。
そのひとの家には、すでに犬も猫もいて、家族もいて仕事もあって、余分な人手や時間はなくて、そこへさらに負担をかけるのは申し訳ないのだけれど。
でも、最愛のこどもたちと別れなければならないのなら、せめて、そのひとに託して逝きたい、と思う。
ほかの誰でもなく。
大好きなそのひとと言葉を交わしながら、ネルを膝に抱いて、美羽をあやして・・・タイムリミットの5分前にその家を出て、全速力で走れるところまで走って、路上で倒れたら、それでいい。
息が詰まりそうなほど、現実的な想像。
・・・君がため 惜しからざりし命さへ ながくもがなと 思ひけるかな・・・
意味が、身に沁みる。
言葉にならないほど、愛しいこどもたちを、呼ぶために私の声はある、抱くために私の腕はある、守り育てるために私の体は動く。
・・・君がため・・・
長生きをする、責任がある。
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