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最新コメント
『AX』 伊坂 幸太郎 [2017年12月07日(木)]
 殺し屋の話でありつつ、これは家族愛の話、愛妻家の話。
 その世界では一目おかれる殺し屋でも、何より奥さんが怖いというところがおもしろく、器用なのだけどどことなく不器用さがあって哀愁漂う人柄とその背景は読者として愛さずにはいられない、兜。
 「BEE」はどこかで読んだことがあって、だから私は兜を知っていたけど、あとの短編は多分読んだことがない。
 伊坂さんの殺し屋は皆印象的だけど、多分「BEE」でしかお目にかかったことのない兜に、私は好印象を持っていて、『AX』を読み初めて、コレ、全部兜の話か!とわかったときには少し浮かれました。
 冒頭に檸檬と蜜柑の話が出てきて、スズメバチがターゲットにあがったり、以前からのファンには小躍りしたくなるような内容だったのに加え、この本は、やはり兜の人間性が読みどころ。
 存分に楽しみたい人は、伊坂作品最初から読んでください、。是非是非です!
 と言う私も、スズメバチのメス、どこで死んだっけ?と言う感じなのですが・・・・・。
 兜さん、あなたの家族は幸せだから!
 伊坂さん、ホッとさせる殺し屋をありがとう♪
 私はかなり泣けました。
『劇場』 又吉 直樹 [2017年10月06日(金)]
 気になっていた又吉さんの『劇場』をやっと読めました。
 大分前に予約した本で、実家に帰っている間に連絡があったら残念だなぁと思っていました。
 運が良かった。
 好みがハッキリ別れるところだろうけど、私にとってはクドサが癖になる中毒性の高い小説です。
 ダメな人を描いた小説はたくさんあるけど、又吉さんのダメな人は味わい深い。
 的を射るのは当然で、描写の鋭さがザクザク彫刻しているような小説でした。
 仕上げは丁寧で荒っぽく見えた方が好きかも。ぴったり!
 おもしろかった。
『くまのまあすけ』 馬場 のぼる [2017年10月01日(日)]
 『くまのまあすけ』を図書館で見つけたとき、馬場のぼるさんの作風そっくり!!
 この絵本の作者は誰?!という衝撃が走りました。
 馬場のぼるさんでした。
 とりあえず、安堵。
 そして、馬場のぼるさんの絵本は読み尽くしたと思っていたのに〜と言うジェラシー。
 まだまだありました、読んでいなかった絵本。
 のんびり屋のくまの子まあすけが主人公で、ゴリラの親子やうさぎの子たち、おなじみのブタなど、私の好きな馬場さんの世界。
 今回のまあすけは、ブタのおじさんに頼まれた大根の番をしていたのだけど、風船が欲しくて大根を連れて風船を探しに行くというお話。
 あっ!と声を上げたくなる瞬間があり、一挙両得めでたしめでたしで、馬場のぼるさんありがとう♪なのでした。
 まあすけシリーズも探そう。

 そう言えば、昨日の朝、にゃんこが『11ぴきのねことあほうどり』を読み聞かせているとき、コアラが「馬場のぼる」と言いました。
 それはもう、ビックリ嬉しかった!
 初めて発音した人名が、家族や自分の名前ではなく『馬場のぼる』って最高!
『ジュリエットのいない夜』 鴻上 尚史 [2017年09月30日(土)]
 実家滞在中に読んだ本、1冊。
 コアラの成長とともに少しずつ読書もできるようになってくるのでは?と思っていたのですが、確かに余裕は生まれつつあると感じているのですが、残念ながらだんだん難しくなっているような気がします。
 鴻上さんをテレビで久しぶりに見たら、おじさんになっていました。
 もともとおじさんだけど、なんかこう、より年寄りよりと言うか、昭和の人な感じで、ありがたみは増したように感じるものの・・・・・。
 私が新鮮さより、昔の恋人的なものを見出そうとしているだけなのかもしれないけど。
 小説にもどこか懐かしさを感じました。
 ロミオとジュリエットは鴻上さんの好きなテーマだし。
 でも、短編2編ともピュアな感じが全くないので、やっぱり鴻上さんに小説も付いてきたんだなと思わざるを得ないというか、なんというか。
 それでも?、とにかく、1冊読めたことを幸せに思うのでした。
『私をくいとめて』 綿矢 りさ [2017年05月14日(日)]
 自分とは違うのだけど、とてもよくわかる現代の女心がさっぱりと描かれていました。
 仕事もそこそこ流せるようなベテラン域に入り、ハイセンスで合理的な一人暮らしに満足して、牙城を築き、人間関係がちょっと面倒で他人をちょっと疎む・・・・・・、こんな人いる!いるよね?!むしろ世の中こんな女性ばかりなんじゃない?!と思ってしまいました。
 そんなワケないのだろうけど、30代女性の一人暮らしを覗き見しているかのような錯覚を覚えました。
 なんでもなさに鳥肌が立つなんておかしいけど、こんな友達がいたような気がしてならない。
 そして、おもしろかった。
 表紙もきっと好みだろうからケモにもオススメしたい。
 わたせせいぞうさんのイラストを懐かしむと歳がバレてしまいそう。
 気を付けようね♪
『クラウドガール』 金原 ひとみ [2017年05月12日(金)]
 同じ事象でも見る人によって異なった事実になるもの、ということを、私は常に感じています。
 価値観やセンスが近い人同士でも、認識が完全に一致することはまずないと思っています。
 そう言う意味で 親や兄弟でも事実は1つにならない。
 夫婦も友達も他人もブレは広がるばかり。
 それでは約束もルールもできないので、事象を形式に当てはめて認識を共有することで事実を1つにしている・・・・・。
 この小説に登場する姉妹は自分を肯定しつつ、全く違う容姿や性格を持つ互いを尊重し合っているのだけど、彼女たちの両親も含めてそれぞれの関係の誤解が激しいと思います。
 言葉にすると実際より平坦になるので、そう言う理解こそが誤解なのかもしれないけれど、故に交錯する思いがあって、むしろ世の中そんなことばかりだよね?と言われているような気がしました。
 共感。
『新しい鳥たち』 片山 恭一 [2017年05月11日(木)]
 人の顔を見ても何も感じられない。
 雑踏の中にいても感じられない人の感情。
 でもネットの中では威圧的で、実際には間接的なのに直接刺さってくる言葉。
 それに追い込まれる人がいると言う実状にまずは驚かなけれないのでは?と立ち止まる暇がないほど当たり前なことになっている。
 ネット炎上が話題になりニュースになり恐れられたりする現状。
 ネット炎上に対する恐れは、そんなの放っておけば良いじゃんと思うので未だ理解することができない私だけど、そういう現状なんだなと言うのはわからないではない。
 小説の内容とはあまり関係がないのだけど、刺激が強すぎて何も感じられない状態とちょっとした刺激に敏感になっている状態に交互に陥り、誰もが疲弊しているかのよう。
 コアラがお腹にいるとわかったとき、私が過ごした子ども時代よりコアラの子ども時代は辛いものなのではないだろうか?と悲観した。辛いことばかりではないだろうけど、厳しそうだ、と。
 自分は大丈夫と思っていたけど、私も社会に希望が持てない大人の1人になり下がっていた。
 これだと幸せになれないんだなぁ。
 コアラのために良い環境を整えてあげたい。
 小説の中で、自殺しようと思っていたキクはヤシに逢い、フユに逢い、緩やかに自殺を遠ざけていく。
 生きにくい世の中は変わらないかもしれない。
 ガラスのハートは傷つきやすく壊れやすい例えだけど、ガラスなんだから丈夫でも良いと思う、私は。
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