中国・広州生活を綴ります。
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その7 [2011年10月02日(日)]

こうしてわたしの初めての入院手術はおわりました。手術という慣れない体験に興奮したのか、麻酔が抜けてからの入院中、気が張りつめて全然眠れなかったのが辛かったです。手術前日の夕食を最後にぱったりと食べれなくなってしまったあの酷いムカムカは抗生物質の副作用だったことが判明。術後一週間の抗生物質服用を終えてからはうそのようにスッキリしました。術後、感じた体の痛みと言えば喉くらい。これは2日ほどで治まりました。

術後の主な症状は、口内と唇周辺の腫れと麻痺。W先生が上手に病巣を取り出してくれたので、神経は断絶されずに済みましたが、術中に神経が傷ついた為に麻痺が生じました。顔の下あご、唇、舌、歯、歯茎、この全ての左側が麻痺していました。筋肉は以前同様操れるので表情は変わらないのですが、触っても感知しないんです。

腫れは10日でほぼなくなりほっぺも左右対称に戻りました。麻痺に関しては神経が完全に癒され機能するまでもう少し時間がかかりそうです。朝、起きるたびに薄皮をはがすようにどこかしらの麻痺が薄まっているのを実感します。手術から丁度2週間経った今では、顔の下あご、唇、歯、歯茎、頬の内壁において、ほぼ感覚が戻りました。舌の感覚は一番治りが遅く、現在やっと触覚が戻り始めた状態です。温度は三日程前から歯茎が、昨日から舌も感じることができるようになりました。ただし味覚は三ヶ月くらいかかるとのことで、現在も舌の左側の味覚は全くありません。お茶を飲んだり食事をとっても、温かい温度を感じることができても味は右側で感じるのみ。ただし嗅覚も味覚を補っているので、ある程度味を楽しむことはできます。

取り出した病巣の病理検査の結果は、術後三日目に出ました。幸い『エナメル上皮腫(Ameloblastoma)』ではないという結果でした。おそらく歯が関係して出来た嚢胞だろう、とのこと。これで再発の心配は10%以下となりました。

術後9日目には、術後検診で香港へ行ってきました。経過も順調で、縫ってあった糸も腫れが引いて緩んでいるから解けるのを待つより抜糸した方が快適だろう、とのことで5〜6本糸を抜きました。これも全然痛くなくて、ちょっとチクッと痛んだのは一カ所だけ。今日確認したら、奥の方にもう一本糸を発見ました。日々腫れが引いているので、術後検診では隠れていて見えなかったのでしょう。これは溶けるまで見守ろうと思いま〜す。


ちなみに、病気発見の経緯ですが、ほとんどは無症状の為に歯医者さんのレントゲンで見つかるそうです。ただ、大きくなると、病巣が骨の外側に発生している場合は顔の表面が盛り上がるので容易に解るそうです。私の場合は骨の内側に出来ていたので、傍目には全く解りませんでした。ただし、顔のアゴの輪郭の内側を指でなぞって左右で触り比べたときに、左側だけなにかが腫れているようなものに触れる感覚を一年近く自覚していました。でも指で触らない限り気づかず、普段の生活に全く支障がなかったのでそれほど深刻に考えていなかったんですよね〜。今回の歯科検診で見つかって本当に良かったです。

以上、長々と続きましたが、病気発見から手術、現在までの経過をまとめたので、今回の手術体験記はひと区切りです。この病気は口内腫瘍に詳しいお医者さんでも年に数件しか扱わないとのことですから、奇病ではないけれどもそんなに一般的でもない病気です。もしも同じような不安を抱えている人がいたら、この体験記がお役に立てますように。

おわり
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その6 [2011年10月01日(土)]
9月17日 手術後

視界がぐんにゃりと歪んだ、そのあとのはっきりした記憶は病室のベッドでした。手術は2〜3時間と言われていましたが一時間半程で終わったそうです。ベッドサイドに仲良しグループが送ってくれた美しいお花が届いていてとても励まされました。
それ以前、おそらくリカバリールームで
『もう終わったんだよ〜』『大丈夫だよ〜』
と声をかけてもらったのをおぼろげに覚えていますが、まるで五里霧中。
ドラマでよく見る、看護師さんたちが「一二三!」と声をかけ合ってシーツごと患者をベッドに移すあの作業、内心わくわくしてたんですが、残念ながら全く意識ありませんでした。。。

結局、麻酔から意識が戻ったと言っても常にうつらうつらした状態がこの日中続きました。パパが電話で無事手術が終わった報告を家族にしていたり、執刀したW先生と話したりしているのをはっきり聞き取る理性をどこかに保ちながらも、目もろくに開けられずにうとうとする、という不思議な状態でした。食事が出来るようになるまではとのことで、術前に刺した点滴で栄養が送られていました。
手術中、呼吸を確保する管をのどに通されていたそうで、少し落ち着いてからは強烈な喉の痛みで飲み込む動作が非常に辛かったです。口内の術創洗浄の為にマウスウォッシュが処方されました。夜ご飯にはチキンスープをオーダー、味もよくわからずに飲み干しました。

9月18日 術後一日目
やっとすっきり目が覚めました。左側の口内とほっぺ、そして唇が腫れてとっても面白い顔に。両方のほっぺを見比べたら別人みたい。舌が腫れ上がり麻痺している為にうまく話すことはできません。食事はプリンやスープやおかゆを少しずつ丸呑み。喉の痛みは痛み止めで抑えられました。午後には栄養の点滴が外れ(針は刺したまま)、抗生物質を投与する以外の時間は点滴チューブから解放されて晴れ晴れしました。夕方、パパが広州へ帰宅。ここからひとりぼっちの入院生活となりました。
良く眠れる上に翌日には残らないと聞いたので寝る前にスリーピングピルを処方してもらいました。人生初の睡眠薬でただでさえドキドキしてるのに、看護婦さんが薬を飲むなり私のベッドの柵を上げ、夜中トイレに行く際は決して一人で行かず必ずナースコールを押すように、と転落転倒事故対策を施され、かえって緊張してしばらく目が冴えると言う矛盾。でもその後は数時間ぐっすり眠れました〜。

9月19日 術後二日目
朝に痛み止めの錠剤服用。このころになるともうすたすたと歩き回れるように。一人部屋でYouTube(中国国内では見れないのでこんなときにがっつり見るのです!)や時間つぶしの為に持参した折り紙三昧。食欲は相変わらずなく、三食ともスープおかゆプリンのいずれか。夜になるにつれだんだんムカムカしてきて眠れずに七転八倒、深夜に吐き気止めを投与してもらいました。この薬が夢のように効いて、体がふわ〜んと楽になりやっと眠れました。らりほ〜

9月20日 術後三日目
早朝、抗生物質投与の際に点滴の針が刺さっている手の甲部分に少し痛みがあると言ったところ、すんなり点滴の針を抜いてくれました。恐がりの私、針が体に刺さっていることに耐えられず、昨日から散々頼んでいたのでとってもうれしくなりました。折角針が抜けたので、シャワーに入ってすっきりさっぱりしました。
翌日退院する気満々のわたしは、今日から痛み止めをとりませんでした。結局、一日中痛みを感じることはありませんでした。
お昼間、一人ぼっちで入院している私を、同じアパートの香港人の友達がお見舞いに来てくれました。口を手術するので話が出来るか分からないからお見舞いは要らないと公言していたのですが、まる二日孤独に過ごしていたのが意外にも堪えていて、彼女の来訪がうれしかった〜。一時間程世間話。腫れて麻痺した舌でも意外と話せるようになっていることを発見。夜は広州の家族とスカイプ。久しぶりに見る子供たちに目を細め、思わず一人しょぼしょぼしちゃったのは内緒です。

9月21日 術後四日目
朝からルンルンで荷造り。W先生が保険会社に手配をして23日まで入院出来るように取りはからってくれていたのですが、『今日広州帰ります!』と宣言。ここにあと2日もいるなんて絶対無理!ヒマ過ぎ、寂しすぎで発狂します。
家族はいつ迎えにくるのか、と尋ねられ、「一人で帰ります!」と答えて絶句されました。でも実際なんとかなりましたよ〜。タクシーで駅まで行ったら出入国の手続があるけど2時間電車に乗るだけ、一番の試練は初めてのシャバでの食事。駅のレストランにて、すこしでも食べやすい物としてスープ麺を頼んだところ、これが香港式の麺でコシの強いこと強いこと!箸で三本の麺をくるくる巻き取ってモグモグ食べる、という箸の使えないガイジンみたいなアホな食べ方で、丼三割食べるのに小一時間。。。アゴ痛っ

つづく
posted at 20:30 | Oral Surgery | この記事のURL
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その5 [2011年09月20日(火)]
紹介してもらった香港の口腔外科医をW先生と表記することにします。
その4ではW先生の説明を『日本の先生のものとほぼ同じ』と記したのみでしたので、少し詳細を補足します。

W先生の説明によると、手術は奥歯の後ろの歯茎部分を切開、顎骨に穴をあけ中の病巣を掻き出すのですが、このとき病巣の巣食う位置によっては顎骨の中を通っている神経を傷つけてしまう可能性がある為、今回の手術によって40%の確率で唇等に麻痺が残り、10%以下の確率ですが、術中に顎骨が割れ足や腕の骨移植を必要とする場合があるとのことでした。

この手術を終えたら摘出部は組織検査され、病名診断をします。
W先生の説明では、考えられるのは『エナメル上皮腫(Ameloblastoma)』もしくは、歯が関連する嚢胞のいずれか。
エナメル上皮腫(Ameloblastoma)の場合はほぼ確実に再発が認められるため、いずれ顎骨を大きく切り出し骨移植を要するようになるかもしれないが、歯が嚢胞化した物ならば再発性は10%以下と低く、術後は心配要らないとのこと。


9月16日
手術日前日、日本から助っ人に来てくれた両親に子供たちを託し、パパといざ香港へ、ホテルで前泊。
何度か泊まった宿だったのですが、なぜかこの晩だけとても素敵なお部屋にアップグレードしてくれていて、束の間の素敵旅行気分を満喫できました。

9月17日
6amから絶食で入院は8am、手術は正午から開始と言われていました。
昨晩はホテルのルームサービスをがっついたら胃もたれし、早々に床に着いたところベッドが寝心地良すぎてぎりぎりまで10時間以上ぐっすり眠れました。6時前に起きれたら水飲もうと思ってたのに。。。

チェックアウトしタクシーで病院へ。朝8時に入院しお部屋でパパとまったりおしゃべり。合間にお医者さん(W先生と麻酔科医)も挨拶に来ました。
昼12時すぎ、てくてくと歩いて手術室のフロアへ。パパとハグして入り口でお別れして、中に入りごろごろ動く車輪付きのベッドに横になります。いよいよです。

ベッドで温めたブランケットにくるまれたら、看護婦さんと子供の話をしながら、手術室まで廊下を運ばれて行きます。手術室では、既にW先生と麻酔の先生がにこにこ待っていました。(マスクで目だけしか見えないけど)

ここまでで、わたしの名前と受ける手術内容を会う人ごとにおそらく四回は質問されその都度自分で説明しなければなりませんでした。確認の為なんでしょうね〜。

ベッドが手術台に横付けされ、『手術台に寝てね』と言われ、よっこらしょ、と乗り移ったら、ここでもブランケットでくるんでくれます。
まずは左の手の甲に点滴を、麻酔の先生が手際良く上手にしてくれました。
まるで看護婦さんや先生達が鳥のように私の上を忙しげに飛び交っている様子を見つつ、「はーいリラックスするように酸素吸入しましょうね〜」と口にマスクをかぶせられ、言われるままに呼吸することしばらく。

き、きたー!いよいよ寝ちゃうガスが出るんだわーー!!

と思ったら、全ての視界が見事にぐんにゃりと歪んでそこから記憶がありません。

とにかく、麻酔の先生が 「All especially for you!!」 と朗らかに繰り返し言ってくれていたのが耳に残っています。

つづく
posted at 21:08 | Oral Surgery | この記事のURL
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その4 [2011年09月19日(月)]
こうして、予定通り広州へ帰って来ました。

すぐにも香港で受診したい気持ちがあったのですが、忙しい先方の予定と我が家のビザ更新(パスポートが手元にない為に10日間越境出来ません)のスケジュールの兼ね合いで、香港の口腔外科医を受診したのは9月5日のことでした。このときにはレントゲン写真と日本のCT画像、更に広州で撮ったMRI画像を持参しました。

とっても気さくでフレンドリーなベテランの先生、といった感じ。彼から受けた私の病状と術式の説明は、日本の医師に説明された物とほぼ全く同じでした。

唯一違ったのは、術創は縫合する、というところ。

これ、私にとっては大きな違いでして『香港に決めて良かった〜!!』と喜びました。
だって日本のお医者さんは、

術後患部の経過を観察し炎症の有無を確認する為にも縫合はせず自然に切開部が塞がるのを待つ

と言っていたんですよ〜。
口内と顎骨に繋がる穴ボコが空いたまま過ごせと!
ガーゼ状の物をつめるとはいえ、穴は穴な訳で食後は洗浄しなければならず、それは旦那さんに手伝ってもらってね〜、なんておっそろしいことをにこやかに言われていたのです。

このことを香港の医師に話したところ、骨の内部が炎症を起こすことなんてほとんど起きないのだから縫合するべき、とのこと。

勢いづいた私は『一番早い日に手術をお願いします!』とリクエスト

そうして、決まった手術日が9月17日でした。どきどき

つづく

おまけ
香港は出産も無痛分娩が主流。アメリカと香港の両方で無痛分娩を経験した友達によると、香港での経験の方がより快適で、まったく痛みを感じなかったとのこと。
体の負担を軽減する処置を優先するのは香港の特徴なのかもしれませんね。
posted at 11:43 | Oral Surgery | この記事のURL
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その3 [2011年09月19日(月)]
さて、診断はつきました。
この骨の中の厄介な物を取り払う手術を受けねばなりません。

でも、 ど こ で?

これが私たちにとっては大きな問題でした。
前記事(その2)の先生に会った時点で日本から広州へ帰る12日前。
子供たちの学校の新学年はすぐに始まりますし、パパの仕事もある。
このぴっかぴかの大病院で、感じの良いベテランの先生の手術を受けるには、単身日本に留まらねばなりません。しかも、術後の経過次第ではそれが長引いたりも。

そこでパパと話し合った結果、香港で手術を受ける選択をしました。

香港なら広州から電車で2時間で行くことが出来ます。飛行機で四時間かかる日本との往来と違って、術後は日帰りで受診することもできます。
また、世界的な国際都市ですから、香港の医療水準が日本のそれを下回ることは無いだろうとも考えました。

次は、香港の良い口腔外科の先生を捜さねばなりません。
広州にいるパパにお願いして、3つのルートから医師探しをしてもらいました。

1. 広州の行きつけの外人用クリニックの先生
2. 近所のお友達(彼女の旦那さんの両親が香港で医師をしています)
3. International SOS

結果、1と2からの回答が同じお医者さんでした。
しかも友達の義母さんはこのお医者さんと古くから知り合いなので直接頼んでくれるとのこと。ありがたいことに香港でも非常に良い先生に巡り会えることになりました。

ちなみに、1の広州のお医者さんは学校の父兄としても知り合いなのですが、
(過去記事でも何度か登場しているお医者さんです)

「ししはは、わたしがgeneral doctorをしてきた二十数年のキャリアの中で、あなたがこの症状を持った初めての患者よ。」

と言われました。
ちょっと自慢に思って良いかも??

つづく
posted at 10:57 | Oral Surgery | この記事のURL
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その2 [2011年09月19日(月)]
8月2日、衝撃の歯科検診から四日後、念のためご近所さんに挨拶して、子供たちにお留守番を頼み、決死の覚悟で市民中央病院へ向かいました。

一ヶ月前に新築移転が完了したばかりのぴっかぴかのハイテク巨大病院、私はよろよろと指示されるままレントゲンとCTスキャンを撮りました。

このとき、レントゲン技師の人がとっても気さくな人で、
私の画像の左顎骨に映るでっかいジェリービーンみたいな陰を見て、

「あれ?顎に穴空いてるよ、そっち側殴られんようにね〜

この一言で、ちょっと気が楽になって救われた気がしました。
不思議な物ですね〜。

いよいよ口腔外科での診察。歯医者さんみたいに座って口を見て、撮影した画像を見て、
口内腫瘍ベテランの先生による診断は、、、

考えられる病名は以下の通り。
 エナメル上皮腫(Ameloblastoma)
 歯原性角化嚢胞(odontogenic keratocyst;OKC)
 原始性嚢胞(odontogenic cyst)

親知らず部のあご骨(顔面に対し内側)が部分的に破れている(つまりその部分は症状がひどい)ので、親知らず(既に抜歯)と関連があるかもしれない。

上記いずれの病名であっても、悪性ではないようなので骨の離断(部位を切り離し、移植または人工プレートで補う)は不要。
術式は全身麻酔下での口内切開・病巣掻把となる。
手術創は縫合せず穴があいた状態。骨の空洞も口内の傷口も自然に塞がる。
術後の後遺症として、唇のしびれが残る場合がある。
(発語咀嚼等には問題のないレベル)

日本滞在が一時的である私の場合、本来術前に行われる生検ですが、上記いずれの病名であっても摘出が必要であることから、手術後に組織検査にまわし、後日病名診断することで日数が短縮出来るとのこと。

入院は一週間〜10日間(組織検査による病名診断を術後行う場合)
ただし、入院前に全身麻酔の準備の為の検査(心電図等)と麻酔科による診察が必要。

この病院での可能な術日は8月終わりから9月初め。
一〜三ヶ月程の準備期間を置ける程の緊急度である。
術後は人によるが、1〜2ヶ月間洗浄が必要。
(中には必要としない人もいる)
術後、何もなければ一ヶ月後、三ヶ月後の検診となる。
(全体のだいたい90%くらい)
術後、感染等の異常があれば、毎週にも通院が必要となるかもしれない。


わたしの正直な気持ちは、両手を上げてヤッッホ〜と叫びたいくらいうれしかったです。
この四日間、あの顔面蒼白な歯医者さんの様子が私に絶望感を与えていたのですが、専門医の先生がさらりと説明してくれた内容は、わたしの頭でとぐろを巻いていた恐ろしい想像よりはうんとましな物だったからです。

なおこの手術は、この病院では年に数例扱う頻度とのこと。おそらくこの地域一帯の同様な患者はみなこの先生にかかるでしょうから、そうしょっちゅう起きることではないみたいです。歯医者さんがびっくりしたのも、無理はないかな、と思いました。

つづく
posted at 07:07 | Oral Surgery | この記事のURL
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その1 [2011年09月18日(日)]
わたしは今このブログを香港の病院からアップしています。

はっきりしない状態でこの事を書き始める気がしなかったので、今から二ヶ月前にさかのぼって綴ります。同じような体験をする人のお役に少しでも立てたらという気持ちで書き留めておこうと思います。しばらく広州生活を綴る趣旨からずれますがあしからず〜。

はじまりはこの夏、日本一時帰国中のことです。
7月末、私は毎年恒例の歯科検診を近所の歯科医院で受けました。
歯科助手のお姉さんが、わたしのパノラマレントゲン(左右顎骨を含む歯全体が一枚に映ったもの)は2〜3年前の物なので、今年取り直してはどうかとのこと。
そこで、まずレントゲン撮影し、それから歯のクリーニングと検診を個室でお姉さんから受けていると、歯科医師がアワを食って駆け込んできて、検診後大切な話があると言うのです。

検診後、歯科医師のところへ行くと、彼は分厚い本と私のレントゲン写真の前で難しい顔をしていました。

「この部分を見てください。顎骨に穴があいていますよね?これは腫瘍または嚢胞と呼ばれる物です。考えられる病気はこのページのこれらだと思うのですが、わたしは専門ではないので診断は出来ません。口内腫瘍で優秀な先生に連絡を取りましたから、すぐに日程を決めて受診してください。」

 が びょーん。

あぜんとする私に歯科助手のお姉さんが手渡す歯科検診結果「異常なし

 む、むなしい。。。

ここから口腔外科の専門医の先生に会うまでの四日間は、まさに地獄の日々でした。
汗だくで家事をしつつも、食べ物はほとんどのどを通らず、出てくるのは溜め息ばかり。病名がはっきりしない恐怖はどんどん膨らんで、しまいには子供たちに「元気で生きてくれていて有り難う、愛してる〜」と今生の礼を言う始末。
この四日間で、日本の夏に食べ過ぎた分をばっちり減量することができたのは言うまでもありません。

つづく
posted at 15:14 | Oral Surgery | この記事のURL
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