朝食:大根と蒟蒻の煮〆、大根の皮金平、冷飯、香、麦湯
昼食:薯蕷汁〈精・秋・56〉、しめじそぎ豆腐〈精・秋・67〉、昆布油揚げ〈精・雑・関〉、麦飯、
味噌汁(人参汁)、香
夕食:バゲット、チェダー・チーズ、白葡萄酒、麦湯
間食:饅頭、
ミルク・ティー、麦湯
人参汁といっても、人参の
ジュースでも、人参の
味噌汁でもない。
以前にもつくったことがあるが、輪切りにした大根の
味噌汁である。
大根の輪切りを人参切りといったのだそうで、『料理物語』
(1643)にも載っているくらい古い料理だ。
本来は、鯛や鯉、つみ入れなどと取り合せるようだが、万事簡略をむねとする私は、いたってシンプルに仕立てた。
江戸時代の料理本の書き方をまねればこうなろうか。
大根輪切りににしてめんを取り、赤味噌よく煮て汁白味噌にて濃みそに仕立置く、大根ばかりその汁へうつし出す云々
(面取りした大根を、かつお出汁だけの赤味噌の汁で煮て、こぶ出汁の濃いめの白味噌の汁に入れる)
赤く煮た大根を人参に見立てたわけである。吸い口には芥子を使う。
赤と白、鰹と昆布の、色と味のコントラストを楽しまれことを。
参考:『図説江戸料理事典』
(松下幸子著・柏書房)