都合のいい女 [2011年11月03日(木)]
先日買ったばかりの、IKKOさんの新刊 『オンナ塾』 の中に、はっとするフレーズがあったので紹介。
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人に認められる、評価されるというのは、うれしいものです。
「この仕事はあなたに任せたい」
「力を貸してほしい」
なんて言われたら、ああ、これまでの努力は無駄ではなかったと、自信が持てるようになる。
それは、この上なく幸せなことです。
だからよく、「頼りにされるような人間になりたい」と言う人がいます。
でも、「頼りにされる人間」というのは本当にいいのでしょうか。
たとえば、仕事の上で何でもかんでもすべて仕事を任されるというのは、単に「便利屋さん」として使われているだけなのでは?
人に頼りにされると単純に、うれしい。
頼られるままに「はい、はい」と何でも引き受けていくと、仕事がどんどん増えていきます。
でも、それってどういうことか分かりますか?
あなただけが忙しく働いていて、ほかの人はラクをしているということ。
つまり、人にいいように使われているということなんじゃないでしょうか。
もちろん、「あの人にお願いしたい」と思われるような人間になることは重要。
けれど、「頼りになる」ということを逆利用される恐れがあるということも覚えておいたほうがいいかもしれません。
こちらは好意で、相手の無理を聞いていたのに、いつのまにか相手はそれが「当たり前」になってしまう。そして結局、いつも人に使われる便利屋さんになってしまう。
そう、「都合のいい女」。
都合のいい女なんて、恋愛でもまっぴらなのに、仕事の上でもなんて、冗談じゃない。そう思いませんか?
(『オンナ塾』 P.117〜118)
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この本が発売されたのは、9月末。
退職は決めていたけど、まだ仕事はしていた。
尽くす価値の無い連中のもとで、都合のいい便利屋さんをやっていた。
バカな私。
10代〜20代の頃、ひとから普通に愛されること、ひとを頼ったり甘えさせてもらったりすることに慣れていなかった分、ひとの役に立つこと、ひとに尽くすこと、ひとから頼られることには必死になっていた。
べつだん親しくもない相手に何かを頼まれるのも、途方もなく嬉しかった。
私に何かを頼んでくれた、そのことだけでその相手を大好きになって全部許してしまうほど、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
その頼まれごとにかかりきりになり、寝食を忘れるほどの労力と時間を費やしても、幸せで、満足だった。
その時間だけ、私はそこに生きていてもいいような気がしたから。
どれだけ飢えていたんだろうね・・・(笑)
いろいろなひとに出逢って、愛して、いろいろな年齢や立場の友達も増えて、少しずつ軌道修正はできるようになってきた。
なってきた、つもりでも、本能に深くしみついた習性のようなものはなかなか抜けないもので、やっぱりどうも要領が悪い。
尽くさなくてもいい相手にまで、必死になって尽くそうとしすぎる。
いつも勝気で陽気で自信にあふれているように見られがちなようだけど、それはそう見られたいと願って、そう演じているからであって。
生身の私は今でもまだ、たえまなく寂しくて不安でたまらない愛乞食を引きずっているのかもしれない。
体は、心は、ひとつなのにね。
1日は24時間しか無いのにね。
このIKKOさんの言葉を、せめてこの夏の前に読むことができていれば何か気づいてもっと早く見切りをつけられたかしらと思ったりもするけど(笑)、それはそれ、タイミングが「今」だったんだから仕方ないものね。
新たな職場が決まったら、それをいちばん、気をつけていこう。
都合のいい女にならないように。
「頼られるキャラ」である自分に頼ろうとしすぎないように。
私は生身のオンナで、サイボーグじゃないんだから。
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人に認められる、評価されるというのは、うれしいものです。
「この仕事はあなたに任せたい」
「力を貸してほしい」
なんて言われたら、ああ、これまでの努力は無駄ではなかったと、自信が持てるようになる。
それは、この上なく幸せなことです。
だからよく、「頼りにされるような人間になりたい」と言う人がいます。
でも、「頼りにされる人間」というのは本当にいいのでしょうか。
たとえば、仕事の上で何でもかんでもすべて仕事を任されるというのは、単に「便利屋さん」として使われているだけなのでは?
人に頼りにされると単純に、うれしい。
頼られるままに「はい、はい」と何でも引き受けていくと、仕事がどんどん増えていきます。
でも、それってどういうことか分かりますか?
あなただけが忙しく働いていて、ほかの人はラクをしているということ。
つまり、人にいいように使われているということなんじゃないでしょうか。
もちろん、「あの人にお願いしたい」と思われるような人間になることは重要。
けれど、「頼りになる」ということを逆利用される恐れがあるということも覚えておいたほうがいいかもしれません。
こちらは好意で、相手の無理を聞いていたのに、いつのまにか相手はそれが「当たり前」になってしまう。そして結局、いつも人に使われる便利屋さんになってしまう。
そう、「都合のいい女」。
都合のいい女なんて、恋愛でもまっぴらなのに、仕事の上でもなんて、冗談じゃない。そう思いませんか?
(『オンナ塾』 P.117〜118)
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この本が発売されたのは、9月末。
退職は決めていたけど、まだ仕事はしていた。
尽くす価値の無い連中のもとで、都合のいい便利屋さんをやっていた。
バカな私。
10代〜20代の頃、ひとから普通に愛されること、ひとを頼ったり甘えさせてもらったりすることに慣れていなかった分、ひとの役に立つこと、ひとに尽くすこと、ひとから頼られることには必死になっていた。
べつだん親しくもない相手に何かを頼まれるのも、途方もなく嬉しかった。
私に何かを頼んでくれた、そのことだけでその相手を大好きになって全部許してしまうほど、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
その頼まれごとにかかりきりになり、寝食を忘れるほどの労力と時間を費やしても、幸せで、満足だった。
その時間だけ、私はそこに生きていてもいいような気がしたから。
どれだけ飢えていたんだろうね・・・(笑)
いろいろなひとに出逢って、愛して、いろいろな年齢や立場の友達も増えて、少しずつ軌道修正はできるようになってきた。
なってきた、つもりでも、本能に深くしみついた習性のようなものはなかなか抜けないもので、やっぱりどうも要領が悪い。
尽くさなくてもいい相手にまで、必死になって尽くそうとしすぎる。
いつも勝気で陽気で自信にあふれているように見られがちなようだけど、それはそう見られたいと願って、そう演じているからであって。
生身の私は今でもまだ、たえまなく寂しくて不安でたまらない愛乞食を引きずっているのかもしれない。
体は、心は、ひとつなのにね。
1日は24時間しか無いのにね。
このIKKOさんの言葉を、せめてこの夏の前に読むことができていれば何か気づいてもっと早く見切りをつけられたかしらと思ったりもするけど(笑)、それはそれ、タイミングが「今」だったんだから仕方ないものね。
新たな職場が決まったら、それをいちばん、気をつけていこう。
都合のいい女にならないように。
「頼られるキャラ」である自分に頼ろうとしすぎないように。
私は生身のオンナで、サイボーグじゃないんだから。
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