16日 ミュージカル「サビタ」
カーテンコールは1000人の観客で埋まった市民会館で。
駒田さんに呼ばれて、まずは私が舞台上へ・・・
私が母へのメッ
セージを朗読
「昨年末、八十歳の母の手記を簡単な本にして二十部ほどプレゼントしました。弟がワードで原稿を起こし、表紙、あとがき、を私が担当。印刷して紐で綴じた簡単なものでしたが母はとても喜んでくれました。タイトルは「和子さんのひとりごと」・・・私が名付けました。
青春を戦争と言う特別な時代に生き、望んでいた教職と言う仕事を親に認めてもらえず、勧められるがままに結婚し、四人の子供を育て、五十四歳で未亡人となり、残された父と母を看取った私の母。一人ぼっちになった母の毎日のほんとうにささやかな生活の中でのつぶやきですが、本として形にしてあげられて良かったです。
親子でも、いや、親子だからこそ、なかなか言葉に出していえない思いがあるのを、私は作業をしながらたくさん感じとりました。独居老人の孤独な夜をいくつも重ねてきた母。本当に良く頑張ってきてくれたと思います。今、私は和子さんの娘であることを心から誇りに思っています。まだまだ頑張って「ひとりごと」を書き続けていってほしいです。演劇を見る会もずうっと一緒にね。」
そのあと、山崎育三郎さんにエスコートされて母も舞台上へ・・・
少しおしゃべりしたあと、駒田さんが母の本の一部を朗読してくれました。
「今日はおばあさんに」
昨日向こうの家の草取りをしたよ。人が住まなくなると、建物も庭もすっかり変わるもんだね。せめて草ぐらいは取らなくては・・・・私も最近何となく気落ちしたり、何かにつけて意気地なくなったね。
あと二月で今年も終る。。年を重ねると一日一日を大切に生きているのに、周りを見ると誰が亡くなってもあとの生活は別に変わっていないのはなぜ?私が死んでも同じだと思う。
何も変わらないんだよね。
おばあさんと一緒に、お父ちゃんも聞いて!、今日は連休の二日目、子供達から誰一人電話もないよ。親のことなど忘れているのか!
自分達の都合で忘れられたり思い出されたり。
昔の人は
親は子と云うて訪ねもするが
親を訪ねる子は居らぬ
ほんとかな?
確かにそうかも。その通りだと思うよ。
そして、最後に客席をバックに写真撮影
写真撮影の時は客席にいた姉も舞台に上がってもらい一緒にパチリ!
私のメッ
セージの時も駒田さんの朗読のときも、客席はシーンとしたり、クスッと笑ったり・・・
まあまあ良く出来たと思います。母も本当に喜んでくれました。
「若い男の方に手を引いてもらって・・・」ルンルンな80歳の母でした。
しばらくは毎晩大事な写真を眺めてることでしょう・・・