我が家の敷地内には数本の果樹が植わっており、この冬も一定実をつけていたのだが、何かと多忙だったので収穫できずにいたが、今日は休みで朝から天気も良かったため、子供たちを引き連れて収穫することにした。
折からの強風で結構な数の実が地面に落ちている。まずはそれらを拾い、種類ごとに袋に入れていく。
数が多いのは文旦だ。しかし大きさにばらつきがあり、去年は大玉が多かったが今年は小さいのが多い。
次に八朔の木に向かった。これも同様に去年より粒が小さい。私が落ちた八朔の実を拾っていると、息子が文旦の木を揺すって、木に残っている実を落とし、それを拾うよう娘に命令している。
そして甘夏柑だが、これは大玉が多く、実はほとんど木についたままだ。低いところの実を娘にもがせてやり、少し高いところの実をとろうとして枝を引っ張ると、息子が枝の間に鳥の巣を発見した。卵でもあればそっとしておいてやるが、何もない空の巣だった。細い木の枝を巧みに編んで作っている。私は鳥の本能に感心した。
そのうち息子が高枝切り鋏を持ってきて、高いところの実を落としてくれた。そうやって三種の果実を収穫し終えると、各種それぞれ30個ずつくらいある。我が家で食べる分を少しだけ取り分けてから、実家の母に届けた。
思えば、人間が風邪を引きやすい冬場に実をつける柑橘類は、
ビタミンCが豊富である。先ほど甘夏柑をひとつ剥いて食べながら、私は自然の摂理をしみじみと感じた。