春から、いえ、本当は5年前から気になっていた、ある人が、社宅から引っ越していきました。
昨日から引越しの手伝いに行くか行かないかで近所で話し合って、結局ご本人が「家族や親戚が手伝いに来てくれるので手伝いはいいです」と言ったということで、手伝いには行きませんでした。
でも、みんなそこの家族には悩みを抱えていたので・・・どうにもスッキリしないお別れで、ほんとうはもっと何か出来たはず、とみんなで心を痛めているようです。
おととい、その引越しの話を聞いてから最後に何か出来ることはないか・・・と考えていて、2日間、なんだか落ち着きませんでした。昨日もそのことで頭が一杯のまま七宝に出かけてしまったので、義母から電話が2回入っていて、「何時間も家を留守にするから、誰か具合が悪くて病院に行っていると思って心配したしょ!!」と叱られました
いつもは出かける前にこっちからかけておくんですけど、すっかり忘れちゃって・・・。
だいたい2時間くらい出かけてるからって、怒っている義母もどうかしています(いつもですが・・・)。歯医者もおちおち行けません。(今日は歯医者でした)
話を戻しますが、5年前、私はその人の隣に住んでいました。
奥さんが精神性の病気で、まだ若いのに気の毒だなあと思っていました。子供も小さくて、いつもなら社宅の人たちで仲良くお茶を飲んだり、外で子供を遊ばせたりして悩みを聞いたり、励ましあったりして何とか暮らしていくものですが、彼女は人に会えないときもあって、無理に仲間に入れるつもりは全然なかったのですが、困った時に頼れる人がいるよ、と思って欲しかった。
子供の面倒が見られないときに、預かってくれる人もいるよ、と、話を聞いて欲しいときには聞く人がいるし、子供が遊び相手が欲しい時は近所に子供がたくさんいることも、わかって欲しかった。
でも、私も実は昔にその病気をやっているので、あんまり働きかけるのも良くないのはわかっていました。待つことも大事かな、とも思っていたし、待ちすぎないでタイミングを見計らって声をかけることも必要だな、とも思っていました。
ただ転勤が決まって、私とその人には一年しかなかったので、あまり思うように声がかけられないままお別れしました。
今回転勤で戻ってきて、まだ住んでいらしたので、挨拶に行ったんですが、もう、以前より大分悪くなっていて、玄関先までも出てきてもらえないような状態でした。
入退院を繰り返し、ご主人のご苦労は並大抵ではなかっただろうと思います。
社宅の人達が悩んでいたのは、奥さんの力になれなかったということ。
精神的な病気なので、ちょっとしたひと言が別の意味で解釈されるのを恐れるあまり、どう声をかけていいかわからなかったこと。
子供達がまだ小さくて、預かってあげていいのか、ほうっておいて欲しいのか判断に悩んだこと。
こんな状態なのに町内会の班長を回してしまったということ。
本人が引き受けると言ったので、別な人に頼むのもおかしな話になってしまうので(正規の回り順があるので)、そのまま引き受けてもらった、それは間違いだったと、後になって思い知ったこと。
もっとアットホームなお付き合いが出来てれば良かった。
後悔先に立たず・・・です。