きまぐれ日記

子ども達には絶大なる人気を誇るこの絵本。
絵もなかなか迫力あります。

話も、テンポのある会話が続いて…そんなところが子ども達にも気に入られる所なんでしょうか？

でも、目で追うのと口に乗せるのとでは大違い。
舌をかみそうになります。
相当に練習しないと、かえって子ども達をがっかりさせてしまいそう。
カツゼツの悪い私には、厳しい絵本とも言えます。

比較的手に取り易い絵本なだけに、あえて紹介する必要があるのかどうか…？
疑問は残るのですが、読んでもらいっぱなしではなく、実際に手にも取ってもらいたいと思うと…
子どもが好きな絵本から入るのがいいのかな？

福音館書店

巣立ちの稽古をしていた「こすずめ」は、お母さんすずめに習った通りにやってみると、おもいがけず飛べたのが嬉しくて、遠くまで飛んでしまいます。
けれども、だんだん翼が痛くなってきたので、休むところを探しますが鳴き方が違うから仲間ではないと、どの鳥の巣にも入れてもらえません。

最後にはお母さんと会えるのですが、う〜んp(´⌒｀q)
一年生には少し長いかなぁ？
「○○きりいえないんです」と、あるのですが…
この言い回し。確に祖母は使いますが、母の世代で使ってるかなぁ？
私達でも言わないと思うのですが…
美しい日本語？としては伝えるべき？
御歳100歳の石井桃子さんの訳ですから、間違いはないのでしょうけど…
う〜ん。悩むのは私だけ？

福音館書店

田島征三さんの少年時代のことが書かれていました。

一卵性のお兄さん。征彦さんといつも一緒に。戦後の複雑な時代に、嫌なこともあっただろうに、それでものびのびと逞しく成長していく少年達がとても眩しく感じました。
この少年時代の経験が、あのダイナミックな絵と重なるような気もします。

今は開発で失われた故郷の情景が、目に浮かぶようでした。
今は春なのに、夏の場面ではキラキラ輝く水しぶきや、草の臭いがしてきたように思えました。
そんな情景が絵の中だけでしか拝見できないなんて、とても残念です。

くもん出版

こしおれすずめ
福音館書店
瀬田貞二／再話
瀬川康男／画

したきりスズメにも少し似ているようですが、違うお話しです。

優しいおばあさんが介抱してやったすずめは、20日程してからお礼に瓢箪の種を持ってきますが
欲張りで意地悪なお婆さん（お隣さん）は、三羽のスズメをわざと傷つけて介抱します。こちらも、瓢箪の種を持ってきますが、期日は10日後と、優しいお婆さんの半分です。
期日が同じでない所は、結果が違うことの暗示なのでしょうか？

最後にお米ではなく、虫やらむかでやら…不快害虫がゾロゾロ出てくる辺りは、「なまくらトック」のようで、痛快です。