日本の古代史ドラマ [2010年04月23日(金)]

WOWOWで映画『まぼろしの邪馬台国』を観た

もともと日本の古代史がめちゃくちゃ好きな自分は

この手の映画の出来にあまり期待していなかった

日本という国はあれだけの誇らしく美しい歴史があるにも関わらず

それを映画という形にすることがあまり無かったから

しかし予想に反してかなり感動した

さすがお金も時間も掛けてきちんと作られてる

だけある



以前NHKで深夜、珍しく聖徳太子を主人公にした

単発ドラマを放送した

タイトルはそのまんま『聖徳太子』

キャスト

聖徳太子→本木 雅弘

蘇我馬子→緒形 拳

他色々である

良いキャストだったんだが

謎の多い時代だけに暗〜〜い感じだった

もっと面白く作れないもんかな

懐かしのVHSに録画して実家に

保管してあるはず


他にもやはりNHKで『大化の改新』という

ドラマも放送している

こちらのキャスト

中臣鎌足→岡田准一

蘇我入鹿→渡部篤郎

中大兄皇子→忘れた

鎌足の妻 与志古→木村佳乃

皇極天皇→高島礼子

他、かなりの大物が出ている

最近調べたら、なんと若き日の小栗旬も出ていたようだ

皆さん色々やってるのね

この大化の改新は、かなりデタラメなドラマだった

ま、デタラメでも面白ければ救いがあるんだが

テーマは

中臣鎌足と蘇我入鹿の友情と裏切り

らしい…確かに南淵請安の塾で、入鹿も鎌足も儒教を学び、

ともに秀才とされていた事実はあったようだが、

あそこまで美化するのはどうかと…というか無理がある

そもそも中臣家は朝廷の祭祀の役職をなす家柄だったらしいが

当時入鹿と親友になるような身分ではなかったはず

割と苦労人で腹黒さと知恵を持ち、虎視眈々と物事を

推し進めるタイプの人間である

だからこそ長きに渡って天智天皇に仕え、あれだけの

大出世を成し遂げた

悪人とも、善人とも言い難い難しい人間だと思う

V6岡田演じる鎌足はあまりにも純粋な青年過ぎる

逆に、悲劇の死を遂げた悪名名高い蘇我入鹿を

演じた渡部篤郎は、さすがとしか言いようがない

キャスティングもセンス抜群だと自分は思う

あそこまで暴君で残虐なキャラを見事に魅力的に

魅せてしまうのはこの人の魅力

NHKだから限界はあるが、自分が監督なら

高島礼子演じる皇極天皇との怪しいシーンをもっと入れるところだ

あの時代、女性天皇としてとりあえず皇位についた

この皇極天皇は、かなり入鹿を信頼して

頼り切っていたはず、それがさらに入鹿を暴走させたはず

実の息子である中大兄皇子(後の天智天皇)の忠告さえ

無視していた皇極天皇

最後は実の息子が、愛した男を惨殺するという

かなり悲劇的な物語なんだがなにせドラマのテーマが

薄ら寒い入鹿と鎌足の友情なんつーもんだから

中途半端に泥臭いまま終わった

このドラマは渡部篤郎の1人勝ちだなこりゃ

大体が超重要人物、中大兄皇子のキャラが薄すぎる

天智天皇といえば、改革を起こし残忍性も持ち合わせる

非道で偉大な最高権力者でもある

勿論入鹿の支えがあってこそなのだが

このドラマの中ではあまりにも存在感が無さ過ぎる…

まだ言いたいことがある!!

ドラマの中で、あの有名な上宮王家滅亡のエピソードもあった

歴史的大事件である

蘇我馬子は崇峻天皇を虐殺したが、

その孫である入鹿はあの聖徳太子の直系一族を

全て皆殺しにしたのである(襲撃し、自害に追い込む)

ここに聖徳太子の子孫は完全に途絶えることになる

これほどの大事件の描き方がちゃちいいいいいい

安っぽすぎる

古代マニアとしてはガッカリの一言

だいたい数時間で描ききれる内容じゃない

誰か深夜でもいいのでまたこの時代をドラマ化してーーーーー

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