お気楽な専業主婦だけど、家族には頼られているかな?
気ままに日常のあれこれを綴ってみま〜す(^^)

∴∵2007年4月17日スタ−ト∴∵

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読書 「ジ−ン・ワルツ」 [2008年08月20日(水)]
ジ−ン・ワルツ


海堂 尊/著


発行年月:2008年3月(第1刷)
      2008年4月(第3刷)



閉院真近かと噂のマリア・クリニックに通う5人の妊婦たちを担当する顕微鏡下人工受精のエキスパ−ト・女医の曾根崎理恵。
今の産婦人科医療の問題とされる代理母、人工授精、その他妊娠をめぐる諸事情。

現役医師の著者が鋭く描く日本の医療問題!



この著者の作品は、毎回とても興味深く読ませてもらっています。
現役の医師だからこそ、書ける文章。
医学の知識がない人にも、わかりやすい内容であるし、わたしのような多少医学に関わった人間にも勉強になります。

今回は、産婦人科医療の分野にある問題をあれこれ。
5人の妊婦さんを通して、それらを一緒に考える事が出来る内容でした。
人工妊娠中絶を希望して受診した未成年の女性
胎児に奇形が認められた女性2人。
人工授精を受ける女性2人。

この5人の妊婦さん、それぞれがスゴイ。
女性(母性)の力は偉大だ!と今更ながら思いました。

奇形の中に、無脳症の子どもの出産がありましたが、これは、わたしも病院勤務時代に経験しました。
今は、超音波診断で予め診断がつくので、この作中の女性のように「それでも産みたい!」と希望する人は殆ど居ないかと思われますが・・・・。
生命維持に不可欠な脳幹という部分の形成も不完全なので、生まれてから数日で亡くなってしまいます。
学生から、看護師になって間もない頃にその児に対面した時は、ショックでした。
新生児室の片隅で、栄養も与えられず、ただ静かに死を待っているだけの児。
脳の部分がないので、普通の可愛い赤ちゃんという顔つきとは全く異なり、カエル様の顔(それが特徴)でしたが、覗くとジッとこちらを見ているようで涙が出て来たのを覚えています。
この物語のなかに、その児が出てきたのは驚きでした。

今、産婦人科医療については、いろいろ問題になっていて、「産婦人科医師不足」がメディアにも取り上げられたりしています。
この物語の中でもそれらを少し挙げていました。
そして代理母問題。
代理母問題は、少し前にも結構、話題になりましたが、日本の法律そのものが対応しきれていない現状。
そんな中で、自らの判断で代理母による出産に挑む女医の潔さは、賛否両論はあるだろうけど、わたしは拍手を送りたいと思いました。

兎に角、この本、いろいろな事が描かれていて、でもちゃんと繋がっていて混乱しない。
素晴らしい内容でした。
今まで海堂作品のなかでベストかも。


そういえば、今日、産婦人科医に判決が下る裁判がありますね。
2004年福島県で起こった事故。
帝王切開の術中に大量出血により死亡した29歳の女性を執刀した40歳の医師。

詳しい事は医師ではないのでよくわかりませんが、医療行為の中での事故は多かれ少なかれあるのが事実。
亡くなった方やその家族には不幸で許しがたいことかもしれませんが、100%安全な手術はありえない。
そのために、同意書を必ず書いて貰うわけです。
医師は、自分の力量のなかで万全を尽くすのが当たり前だし、皆、そうだと信じたい。
こういう裁判で、もし、有罪になってしまったら・・・・・医師を続けること、医師を目指そうとする人が減ってしまいそうです。

事故が起こると、裁判を恐れて隠蔽工作に走ったりすることがあるみたいですが、そういう時には素直に被害者サイドに事実を説明して、謝罪すべき事には謝罪する、それが出来れば裁判なんて起こそうとする気持ちもいくらか抑えられそうな気がするのですが・・・。
一生懸命、看てくれて治療してくれた医師だと思えれば、いたずらに裁判に持っていくこともないような・・・・。

難しいですけどね。


長くなっちゃいましたが。。。。最後に。
ちょっと前に読んだ「医学のたまご」で出てきた少年、曾根崎薫くんと海外在住のパパがこの女医さんと関わりがあるんだと気づいたときは、嬉しかった!

なんだか、書きたいことがテンコ盛りだったので、今日の記事は支離滅裂だわ

08:55 | この記事のURL
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コメント
<夢見るおばちゃんさんへ>
昨日、産婦人科医の裁判判決は無罪とニュ−スで知り、ホッとしました。
でも、訴えを起こした家族の方の気持ちも理解出来るので、今後、何らかのかたちで真相を改めて担当の医師から伝えられたらいいのにな。なんて思いました。
家族としては、どうして大切な人が命を落としてしまう事になったのか?
その時、関わった医師の気持ちは?
など、事実を知りたいのだと思います。

医師としてのプライドを保つことも必要かもしれないけれど、自分の非が1%でもあったと思うのなら、謝罪の言葉は直接、あって当然であるし、それが出来ない状況(個人では謝罪したくても病院としては非を認められないなど)というのは間違っていると思いますね。

無罪になったからと言って、非があっても罰せられないのだから・・・・と思ったらそれこそ怖いですしね。
Posted by:kyoko  at 2008年08月21日(木) 14:55

<ゆづきさんへ>
辛い経験があったんですね。

病院関係者で患者さんのあれこれをよく話題にする人って居ますが、イヤですね。
わたしもここに無脳児に接した事を書くのも少し躊躇したのですが・・・・。
物語に出てくる母親は例えわずかしか生きられなくても、この世界の光を見せてあげたいと思い、出産を決めました。
それを「違うと思う」とは言えない。
その母親の母性に従って産ませてあげた女医さんの気持ちに共感しました。

わたしが、涙したことも職場ではダメな事なんです。
他の妊婦さんやお産を終えた方に「?」と思われる可能性がある事なので、でも、なんだか先輩たちがまるで見向きもしない児が本当に可哀相で、つい。
未熟さゆえでした。
Posted by:kyoko  at 2008年08月21日(木) 14:45

たとえば、モンスターと言われる患者がいる。
医療は命に係わる仕事だから、事故もある、でもkyokoさんがおっしゃるように、医師は常に最善を尽くしていると、信じたいし、信じています。
特に産婦人科の事故と問題は多いと聞いています。
これじゃあ、産婦人科の医師が益々不足するでしょうね。
どうして、このような国になったんだろう?
アメリカの悪いところだけをお手本にしているみたいです。

Posted by:夢見るおばちゃん  at 2008年08月21日(木) 13:26

興味深く、記事を拝見しました。
一度、流産を経験しているので、
産まれる(生きる)事の出来なかった命の話には、
どうしても敏感になってしまいます。

私の友人の話ですが、
産婦人科病棟の事務のパートをしていた時に、
妊娠6ヶ月くらいで堕胎されてしまった児を
見せてもらったと言って、
絵を描いた手紙をよこしたんです。
私は全身総毛だって大泣きして手紙を破り捨てました。
その友人とは程なく縁を切りましたが、
看護師さんでもない、パートの事務員に、
そんな境遇の児を見せていいの?、とか、
「そんなチャンスめったにないから見た」と言い、
「ピンク色でかわいかった」と絵にする友人の心理、とか、
まったく理解できませんでした。
イヤな話でごめんなさい。
ただ、看護師である当時のkyokoさんが、
無脳症の児と見つめ合って涙した…とあって、
とても嬉しく思いました。
本当に、嫌な話でごめんなさい。

Posted by:ゆづき  at 2008年08月21日(木) 10:02

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