今日は 悪意の塊が襲ってきてね わたしのこころも大炎上
こんなすさんだ こころはイヤだよ 雨音かすかに聴きながら
ふっと 月の光を求めた この曇り空に見えるわけないのに
足が自然に 外に向かった
月がわたしを呼んでるのかしら
月の出には 少し早いような気もするけれど
嗚呼 東の空の 雲間から
オリオンの三つ星 かすかに見えた
じっとたたずんで 待っていた
街の光が まだ明るい
雲は流れる また雨かしら
ねえ 奇跡が起きたんですよ
冬の大三角形が 一瞬 しっかり
まだまだ低くて 東の山に
かかっているけど 見えたんです
目を移したら 東北東に ゆりかごのような
カナリア色の やさしい やさしい お月様
どれだけ時間が たったんだろう
雲間に 次々 カシオペアが
わたしの尊敬する上司のイニシャル
W を順に描きつつ
雲間に そっと 消えていったよ
まるで 待っているぞと 言わんばかりに
嗚呼 もう一度 月を浴びて
月を浴びて 月を浴びて
今は 静かな 穏やかな凪
かすかに 月の海を想う
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