イメージの詩

　１６年生の十六クン。「老いて益々お盛ん」？の御様子で…壷巣の中で、シロちゃんと甘ったれた声で交戦を繰り広げておられました。

　で、最近。シロちゃんが壷巣の中にこもりっきりで御座います。今まで卵を産んではポイ捨て？していたのが嘘のように壷巣の中で鎮座ましましております。

　さて、朝夕の放鳥時間、で御座います。

　篭を開けると「待ってました！」とばかりに、勢いよく飛び出すシロちゃんｊｒ。親である十六クンとシロちゃんは、壷巣の中…じゃなくて、十六クンが「早く、ここから出してくれ！」と、止まり木の上で��あっちウロウロ、こっちウロウロ�≠ﾅ御座います。

　「しょうがねェなァ…」で指を差し入れると、嬉しそうに２本足でピョン！シロちゃんは、壷巣の中で「行ってらっしゃ〜い」と、お見送り？状態で御座います。

　娘のシロちゃんｊｒと遊び飽きた十六クンが壷巣へ戻ると、お母さん文鳥のシロちゃんが、勢いよく「行ってきまァ〜す！」とばかりに、飛び出します。

　娘のシロちゃんｊｒと戯れた母文鳥が壷巣に戻ると、十六クンがシロちゃんｊｒの壷巣の中へ…ナニやってんの？とばかりに覗き込むと…！？

　そうなんです、娘の留守（るす）に��自分の居場所�≠�確保して羽を伸ばして？いたんですね。

　「お前、まさか、娘に卵産ませていないだろうな？」
　と、問えば、
　顔を上下させて威嚇しながら答えます。
　「そんな元気なんてねェやい！」
　
　で、放鳥時間終了となり、娘のシロちゃんｊｒを篭に戻すと��慌てて�§Uを飛び出す十六クン。なんて、人間くさい鳥なんだ！

　「おかしいですよＳさん」
　「私の頭が？」
　「そりゃあ、前からわかっていたことです」
　「…」
　「普通なら、巣立ちした雛（ひな）を１羽のメスとして考えるはずなのに…」
　「清廉潔白な飼い主に似たんですかね？」
　「人間も動物です。ただ、理性があるかないかの問題です。鳥に理性があるとは思えません…普通じゃないですよ、この文鳥」

　褒（ほ）められていたのか、貶（けな）されていたのか…頑張れ、十六クン！

　あなたと貴方の大切な方の毎日が、１秒でも長く、健やかに穏やかなものとなりますように。