ロードバイクに乗りながら、多摩川サイクリングロード(多摩サイ)で見た夢、見た風景、想った事などを中心に、気ままに更新中のブログです。地球の上の様々な場所の一つ、東京の近郊から。

あと1週間の移動美術館 [2007年06月16日(土)]
鎖骨骨折から155日目。

ノマディック美術館の夜景が撮りたくて、又、お台場に行ってきた。

 

 



ノマディック美術館を最初に訪れたのは、4月下旬だった。
 (過去のブログ:4/224/234/244/26

今回を含め、結局、4回も来てしまった。 (過去のブログ:5/66/9

あと1週間後の6/24(日)が千秋楽。その後、美術館の壁は本来の貨物コンテナの仕事に戻り、紙の柱やテンの屋根は解体され、次の場所へと移動するのだろう。

ashes and snowの壮大なプロジェクトは、これからも続いていく。

いつか、どこかで、また逢いたい。
posted at 18:45 | この記事のURL
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夜空の星は象の瞳 [2007年05月06日(日)]
鎖骨骨折から114日目。 今日の東京は雨。

左鎖骨部分に痛みはないが、少し違和感がある。念のため、自転車の中断は継続中。

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5月3日の憲法記念日、お台場に行った。

FUJI・TV前の特設ステージでは、吉本興業の若手お笑い芸人が出てくるイベントがあり、とにかく凄い人。広東語や広東語も飛び交っていた。ヴィーナスフォートに大きなペットショップがあるせいか、ペット連れの人達も多い。(ロードバイク乗りも見かけた。早く自転車に乗りたい!)

「ノマディック美術館」の売店にも立ち寄った。

2週間前に買い忘れた「ashes and snow」のscreensaverは、何とsold out。入荷予定もないとの事。予想外の事態に、ただただ愕然。

美術館の外観の写真を撮るしかない。






美術館の外壁の、一番目立つところに↑↑↑、大きな布に印刷された象の写真がかかっている。少年が象に本を読んでいるように見える、非常に印象的なこの写真は、チケットにも使われている。

館内の展示も象で始まっていた。全体的に象の写真が多く、象が特別に扱われている印象を受ける。

帰宅後、2週間前に買った「ashes and snow」のDVDを観た。館内で観た時は、渡辺謙のナレーションの声が低くてほとんど聞き取れなかったが、改めて英語で聞くと、象の位置づけがよく判る。少し引用してみる。

In the beginning of time the skies were filled with flying elephants. Every night they lay down in the same place in the sky and dreamt with one eye open. When you gaze up at the stars at night, you are looking into the unblinking eyes of the elephants who sleep with one eye open, to best keep watch over us.

かつて、大空には象が溢れていた。夜空の星は、瞬きをしない象の瞳。

ノマディック美術館の「ashes and snow」展では、象や、豹が、クジラが、静かに豊かに、語りかけてくる。動物と人間の壮大な寓話がある。


6月下旬の閉館前に、もう一度訪れたいと思う。
posted at 11:59 | この記事のURL
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ゾウは自分を認識する [2007年04月29日(日)]
鎖骨骨折から107日目。

先日書いた、「象と写真の共鳴」に関して、とても有難いコメントを頂いた。(コメント、本当に有難うございました。

「アジアゾウがマークテスト(ギャラップのおこなったテスト)に合格した、と昨年 騒がれていました。」

少し調べてみた。

2006年10月30日、National Academy of Sciences(米科学アカデミー)のオンライン記事PNAS(Proceedings of the National Academy of Sciences)で発表された、米エモリー大学(ジョージア州)などによる共同研究があった。
 
実験は2005年。ニューヨーク市のブロンクス動物園で飼育されているメスのアジアゾウ3頭を対象に、ギャラップ博士が1970年に考案したマーク・テスト手法を用いて行われた。

約2.5メートル四方の鏡の前で、目の上にマークを付けた3頭のゾウの行動を観察したところ、1頭が、鏡に映った自分に付けられた印を、繰り返し鼻で触るなどの行動をした、という。

他の2頭は、マークには触らなかったものの、自分の口の中を調べる様子をみせるなど、明らかに鏡に映った自分を分かっている素振りをした、という。

PNASでの発表記事要旨(英文)

鏡を見て自分を認識できる動物が、オランウータン、チンパンジー、イルカ、ヒト、そしてゾウと、5種類になった。

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旅を重ね、動物たちと向き合ってきたグレゴリー・コルベールは、「クジラ、ゾウ、マナティ、ミーアキャット、チーターたちの目を通して、世界を見たい」、と語っている。

写真展「ashes and snow」は、象の写真で始まる。象の写真がとりわけ多く、象に対する特別の愛情が伝わってくる。

グレゴリーは、象の自己認識力を、肌で感じているのかも知れない。ずっと以前から。
posted at 17:45 | この記事のURL
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大空を飛ぶ象に逢った [2007年04月24日(火)]
鎖骨骨折から102日目。

Gregory Colbert 「ashes and snow」展は、写真、映像、小説、建築で構成される、一大アート。

美術館の入り口は、巨大な回廊に繋がっている。素朴な木の板と石が敷き詰められた床。柱は太い紙の筒。屋根はテント。

荘厳な神殿をイメージさせる回廊の両側には、巨大な手漉き和紙がぶら下がる。大きな和紙に刷られているのは、自然、動物、人間の姿が重なり合う、驚愕の世界。


砂漠で本を読む少年を見つめる、象。

羽を持って踊る女性と同調して羽ばたく、鷹。

大海原をGregory本人と泳ぐ、マッコウクジラ。

小船の上で女性の手をひく、オランウータン。

砂漠で女性に寄り添う、豹。


天井から吊り下げられたセピア調の巨大な写真群は、館内の空気の流れに合わせて、ゆるやかに揺れていた。

Computer Graphicが使われていない全ての作品には、一切の説明がない。タイトルもなければ、年月の情報もない。目の前にある、写真が全て。



人と動物の壮大な寓話。共生と共鳴。魂と祈り。

グレゴリー・コルベールと、彼を支える人々の手による、現在進行形の一大プロジェクト。

お台場には、大空を飛ぶ象がいる。
posted at 21:13 | この記事のURL
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貨物コンテナの「意識」 [2007年04月23日(月)]
鎖骨骨折から101日目。

お台場で、ノマディック美術館の貨物コンテナ群を見た時、竹内薫・茂木健一郎著、『脳のからくり』(2006年 新潮文庫)、を思い出した。(昨日のブログ)

この本の中に、チャーマースの言葉が紹介されている。曰く、「サーモスタットにも意識がある」

脳は、1千億個のニューロン(神経細胞)という「物質」からできている。ニューロンという「物質」は、他のニューロンと結びつき(シナプス)、ネットワークを形成する。このネットワークの中を、微弱な電気信号(ナトリウムイオン)が移動して、「意識」が生まれる。

物質のネットワークと電気信号から「意識」が生まれるなら、センサーで温度変化を感知して温度を制御するサーモスタットにも意識がある、と言う。「言語」を持たない分だけ、薄っすらとした、ぼんやりとした意識になる、と言う。

チャーマースは哲学者だが、大真面目な科学の話として、時に引用される言葉らしい。

インターネットが意識を持つ可能性についても、竹内薫は言及する。インターネットは、7億を超えるPCやサーバ(ニューロン)が繋がる、巨大なネットワーク。インターネット上の情報は、様々な強さと大きさで、同時多発的に、様々な波動になって伝播し錯綜する。まるで、「意識」があるかのように。

お台場で、仮設美術館の壁の役目を与えられたコンテナは、多分、ネットワークを結んでいないし、電気信号を流すこともない。

コンテナたちは、「意識」を持っていない。

しかし、規格化されたコンテナの等質性と連続性、そして全体としての圧倒的な存在感は、ある種の意識か意思を、持っているかのようだった。
posted at 21:21 | この記事のURL
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ノマディック美術館 [2007年04月22日(日)]
鎖骨骨折から100日目。

東京・お台場、東京テレポート駅前に作られた仮設美術館、「ノマディック美術館」に行ってきた。

ashes and snow(アッシュ&スノー)」と題する、カナダ出身の芸術写真家・Gregory Colbert(グレゴリー・コルベール)の作品展の為に特設された、期間限定の美術館。

http://www.ashesandsnow.org/jp/index.php

まずは、この、「ノマディック美術館」の建物について。

ノマディックとは遊牧民のこと。ニューヨーク(2005年)、サンタモニカ(2006年)と移動し、この美術館の設計者・坂茂(ばん しげる)さんの故郷・日本にやってきた。

152個の本物の貨物コンテナが4段に積み上げられ、建物の壁を形作っている。コンテナの色と文字が模様のようだ。

様々な荷物を運び、世界の海を旅してきたコンテナ達が、このお台場の地で、つかの間の休憩をとっているようにも見える。

不思議な光景。圧倒的な存在感。

一番高い部分で17メートルあるという、巨大な建物。

天井に張られたテントは、自然に逆らわず、風が吹くと、バタバタと音を立てる。

斬新かつ異次元の空間を構成するのは、リサイクルやリユースが可能な資材。

自然との共存。地球への賛歌。

この移動美術館は、6月24日に、3ヶ月間の役目を終える。
posted at 18:15 | この記事のURL
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