●鎖骨骨折から355日目。
昨年の1月13日、多摩サイで左鎖骨を骨折した。
多摩サイに行けなくなった週末を利用して、茂木健一郎さんの本を初めて読んだ。
「すべては脳からはじまる」 (中公新書ラクレ)。
無類に面白かったので、彼の著書を集中的に読んだ。
改めて本棚の中を数えてみたら、全部で13冊あった。
単行本4冊、新書7冊、文庫本2冊。(うち、単行本の1冊、新書の2冊、文庫の1冊は共著)
1年間に、これだけまとめて同じ筆者の本を読んだ記憶はない。
12月31日、朝日新聞で始まった「10年後」と題するインタビュー記事の初回は、茂木さんだった。
曰く、「未来とは、予測するものではなく自分で創るものですから、明るいと思うべき」、「ダイナミックな交流を通じ触れ合うことで共感し、感化される『感化力』が大事」、と。
NHK「紅白歌合戦」では、元気に紅組を推す、茂木審査員の姿が映っていた。
2007年は、「脳からはじまる」ではなく、茂木(さん)からはじまり、茂木さんで終わった。
さて、年が明けた元旦、「ダーウィンの『種の起源』(名著誕生 2)」(2007年、ジャネット・ブラウン著、ポプラ社)を読んだ。
「種の起源」が書かれた前後の時代背景、科学と宗教の大論争、そしてダーウィン自身について、とても見事に描かれている。
訳者の長谷川眞理子さんは、「はじめに」の中で、次のように書いている。「本書は『種の起源』という世界の名著についての名著であると思う」。
ニューヨーク・タイムズによれば、2004年11月のアンケート調査で、「神が人間を今ある形に想像したと信じている」と答えた回答者は、55%を占めたという。
「種の起源」について、科学と宗教を巡る論争が現在も続いていることに、大きな驚きを覚えた。
驚きがもう一つ。
何とここにも茂木さんがいた。
解説文を書いている。
「ダーウィンが行ったのは、徹底した『観察』と『総合』だった」、と。
う〜む。
2008年も、「茂木健一郎year」になるのだろうか。
さてさて皆様、本年も宜しくお願いします。