山形新聞の夕刊に面白い話が出ていました。夏目漱石の坊ちゃんと言えば、愛媛県の松山と舞台は決まっています。
実は、その小説に出てくる狸校長のモデル住田昇は、鳥取県生まれで東京師範学校を卒業して山形に赴任したそうです。わずか在任四年で、北国のあまりの寒さに耐え兼ねて熊本へ栄転、教頭、校長を経て、四国松山の愛媛県尋常中学校長となり、文学士夏目金之助を嘱託教員として招いたのだそうです。そこで狸校長になる因縁が生じたわけですが、もし仮に住田先生がもう数年山形にいて校長になり夏目青年を山形に呼んでいたら?
坊ちゃん、が『漱石先生ぞなもし』でなく『漱石先生だなっス』になっていただろうと。
山形県生涯学習文化財団理事長の日野さんという方が書いておられました。小説『坊ちゃん』から百二年が経つそうです。