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電話 [2010年02月09日(火)]
 これは、貴方にお勧めしているわけでは御座いません。「世の中には、こういった考え方があり、それを実践されていらっしゃる方々がいる」と、云うことで御座います。
 もしも実践されます時は、自己管理・自己責任で、お願い申し上げます。
 また、加療中の方には不適切な表現が含まれております。お気に障りましたならば、即座に、他のURLへ移行されてくださいますようお願い申し上げます


 電話というのは人と人を結ぶ最高の道具で御座います。まれに、お近づきになりたくない人との縁を結ぶ凶器にもなりますが…。Z先生との御縁も、1本の電話で御座いました。
 そして、その御縁を結んでくださいましたのは、世間話仲間のQさんでした。

 「Sさん。僕が外来で化学療法を受けているX大学付属病院の専任医師のZ先生が、連絡を取りたがっているんですが電話番号、教えていいですか?」
 「告訴しないことを前提条件としてならばオーケーです」

 で、ある夜。Z先生から電話が御座いました。

 「Sさんのお宅でしょうか」
 「はい」
 「Qさんからお聞きしましたが、無免許で栄養療法をされておられるとか」
 「していません。私は、亡き父と同じ細胞変性症の方々とお茶を飲みながら世間話し≠しているだけです」
 「世間話し≠ナすか」
 「世間話し≠ナす。で…X大学付属病院のお医者さんともあろうお方が、世間話ししか能のない男に、どのような御用でしょう?」
 「Qさんからは、何も聞かれておりませんか」
 「日帰り(外来)化学療法のドクターで、父と同じ細胞変性症(悪性血管○腫)を患いながら、治療を続けておられる方がいる、と云う世間話し≠ヘ拝聴しておりますが、お名前までは…」
 「ならば、話が早い。単刀直入に申します。私をお仲間に加えて頂きたい」
 「手術・放射線・化学療法は拒否していただきますよ?つまり、自らのお仕事を否定していただくことになりますが…」
 「否定はしません。治療は続けます。そして、仕事も続けます」
 「ジレンマ(葛藤)に苛(さいな)まれます。やめた方がいいです。中途半端なことは、御自身のためになりません。Qさんの様態を見ていれば、お分かりでしょう」
 「あれほど化学療法を受けて、アレだけのコンディションだからこそ、きめたのですが」
 「Qさんの場合は例外です。と、云いますか先生の減薬療法のおかげで、まだ、体が頑張っていられる¥態にあるだけだと思っております。アレが通常量だと、とっくに心臓に(負担が)きていてもおかしくないはずです」
 「薬が悪さをするのではなく、病気の進行が悪さをするのです。そこを、お間違えのないように」
 「では、悪さをしない薬を縦横無尽に駆使されて、加療にお励みになられますことをお勧めさせていただきます」
 「ご立腹されたなら謝ります。何とか、お仲間に加えていただけませんでしょうか。私には遣り残したことがあるんです。もしもこの方法で治ると実証できたら、専門の病院を造りたいんです」
 「先生。私は、もう2度と、父と同じ見送りをしたくないんです。専門教育を受けられて現場に立っていらっしゃるんですから、そのプロセス(経緯)と顛末(てんまつ=結果)は、よく御存知でしょう…」
 「だからこそ、Qさんの状態が信じられない…幸い、自分がお父上と同じ病気を得たことで、自らの体で体験できるチャンスに恵まれたのです。ぜひ、このチャンスをものにしたいのです」
 「御自分のお体で人体実験、ですか」
 「言葉が過ぎませんか」
 「失礼、言葉が過ぎました…主作用を上回る副作用…その様を観続けられて来られた方、混合診療は認められないと云う国の方針を守り国から保護されていらした方が…職務に殉(じゅん=全う=死す)ずる決意も覚悟もないのはいかがなものかと」
 「天気と法律は個人の力ではどうすることも出来ません」
 「ならば、他の患者様と同様に、国の方針に従われてはいかがでしょうか」
 「私は、これを試したい、と申された方の御意志を否定せずにまいりました。国の方針に従うのではなく、自らの意志=哲学に従う人間でありたい―この思いに嘘・偽りはありません」
 「…もしも、御自分の体調がよくなられた場合―御自分が実践されていらっしゃる療法を他の患者様に勧めることは保健診療医として、国が決めた法律に抵触(ていしょく=ふれる=違反)することになり資格剥奪のうえ医学会から追放される可能性があります」
 「ですから、自由診療(保健の利かない全額自己負担=自費診療)の道へと進むつもりでいます」
 「大学病院に籍を置いて、化学療法を行いながら、自らは栄養療法を併用する…患者様には許されていない混合診療を自らは行う」
 「いま救える命のために現在認められている療法を行うことが正しい職務だと信じています。そして、それが間違いだと判った時は、心の命ずるままに我が道を行くつもりです」
 「医局からも見放されますよ?(医師は医科大学の医局に在籍することにより、出世や昇給など、生活の糧(かて)をえております)」
 「私の人生は新たな岐路に来ています…命を失う恐れ以外に、何を失う恐れがありますか。私は最後まで学術の徒≠ナありたい…生まれ変るチャンスをくれませんか」
 「国の統計では、自殺される職種の上位は医療従事者の方々だと伺(うかが)っております。理想と現実のギャップ、自らが行った贖(あがな)いきれない贖罪(しょくざい)=

(1)金品を出したり、善行を積んだりして、犯した罪をつぐなうこと。また、刑罰を免れること。

(2)キリスト教で、人々の罪をあがない、人類を救うために、イエス-キリストが十字架にかかったとする教義。和解。

 に苦しみ自らの命を絶たれた多くの方を見送ってまいりました。この療法が成功するかどうかは、いかに我侭(わがまま)になれるか―極論すえば、他人の迷惑を顧(かえり)みない自己中心的な、どうしようもない人間になれるかにかかっています」
 「自分のためになることで誰かを救えるのならば、私は鬼にも悪魔にもなります」
 「鬼や悪魔になって安いサプリメントを高額で売られたらかなわないじゃなですか」
 「と、いうことは?」
 「私は顔と声と性格がいい分、頭と口が悪い人間ですよ?」
 「Qさんからうかがっています。しかし、それほどとは」
 「それは、まだ付き合いが浅いからですよ。これから、徐々にお互いのボロが出て来ますから、覚悟してください」
 「…こちらこそ、よろしくお願いします」
 「では、手始めに入会金1千万円と幸せのカルピス1本5百万円≠10本ご購入下さい。それから、満願成就・家内安全・無病息災の御利益があるイスラム教とロシア聖教とヒンドゥー教にキリスト教が合体した、お伊勢様ご謹製のクロス(十字架のペンダント。インコの名前じゃないですヨ!)を、お友達価格1本2千万円で握手代わりに御購入下さい」
 
 明日へ続く…かなッ!?

 あなたと貴方の大切な方の毎日が、1秒でも長く、健やかで穏やかなものとなりますように。
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