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第7章 心臓の健康を維持するA [2009年12月11日(金)]
  これは貴方にお勧めしているわけでは御座いません。世の中には、こういう考え方もある、と言うことで無断転載させていただいております。
 もしも実践される場合は、自己判断・自己責任でお願い申し上げます。



 高血圧
 「高血圧」と言えば、私もそれに苦しむ1人である。アメリカにおよそ5千万人の高血圧症患者がいる。高血圧は心臓病と脳卒中の危険因子として知られている(高血圧の定義は、収縮期血圧が140以上/拡張期血圧が90以下とされている。)これだけ高血圧に悩む人がいると言うのに、その原因についてはまだ、あまりよく解っていない。実に「90%は原因不明」と、されている。
 高コレステロールなど、高血圧になるリスクは年齢が上がるにつれて増大する。加齢と共にメラトニンの生成が減って行くという現象は、高血圧の原因の1つである」と、考えてよいだろうか?実は、かなり以前に行われた動物実験のデータが、初めてそれを証言している。時は遡って1960年代、「松果体の切除をした動物を観察したところ、血圧が高くなると云うことが解った」のである(これは「松果体の切除術によって誘発された高血圧)と云う)。
 1975年、松果体を切除した動物にメラトニンを阿多あえる、と云う実験が行われた。すると、動物の血圧が下がった。しかも、場合によっては正常レベル以下にまで下がったのである。メラトニンの投与をやめると、動物の血圧は急上昇した。つまり「血圧とメラトニンの間には因果関係があることが示された」のである。
 メラトニンと血圧の関係を証拠立てる研究結果は、まだまだたくさん発表されている。その1つが、「本態性高血圧のラット」についての実験だ。これは、まだ生後3ヶ月という早い時期に高血圧になるという血統の実験用ラットを対象としたものだ。この血統のラットには、いささか変わったメラトニンの生成パターンが備わっている。生後3ヶ月目まで比較的多量のメラトニンを作っているが、原因不明の理由から、急に正常以下に減ってしまう。と同時に、ラットは高血圧になる。この系統のラットが成長すると、他の系統に比べてメラトニンのレベルが50%も低くなるのである。高血圧とは?

高血圧とは?
そもそも血圧とはなにか. 血圧とは、血液が動脈を押し広げようとする 圧力のことです。 ... 日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインでは、収縮期血圧 140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上を高血圧と定義しています。 ...
www.kenbunroku.jp/p/r/content/Page/10110369a9a1e1/qry/cd/...- キャッシュ- 別ウィンドウ表示

 上記url より、ぱくッ!…?「境界型」が、なくなっているッ?!

血圧の評価(成人の血圧分類)

 分 類  最大(収縮期)血圧   最低(拡張期)血圧
至適血圧       120未満 かつ 80未満
正常血圧       130未満 かつ 85未満
正常高値血圧   130〜139 または 85〜89
軽症高血圧    140〜159 または 90〜99
中等症高血圧   160〜179 または 100〜109
重症高血圧    180以上 または 110以上
収縮期高血圧   140以上 かつ 90未満

 人間の高血圧とメラトニン
 この発見からは、最もな疑問が出て来る。−高血圧の人のメラトニンのレベルは低いのだろうか?これは、なかなか難解だ。何しろ、高血圧の人は大部分が40歳以上で、年齢から云ってもメラトニンのレベルが減少して当然、なのである。それでも数少ない実験データは、同じ年齢の高血圧の成人と正常な血圧の成人を比べると、前者の方がメラトニンのレベルが低いことを示している。また1988年に北欧で行われた実験では、「過度に高い血圧の人は、夜間のメラトニンのレベルが平常の値の人の半分」と云う結果が出ている。
 こうした実験結果は、いずれも「間接的な証拠」と、みなされている。というのは、「どれもメラトニンが血圧に直接影響を及ぼしていることを証明しているわけではない」からだ。ただ、「なんらかの相関関係があることを示しているだけ」なのである。だが、「まだ予備的な段階」とはいえ、「メラトニンが人間の血圧の調整に関わっている証拠」はある。
 1980年、ニコラスバイロー医学博士は二重盲検法で、「高血圧患者20人にメラトニンを処方する」と云う、実験を行った1週間の間、毎日午後にバイローは、2種類の点鼻薬を患者1人につき1種類だけ処方した。片方の点鼻薬だけに、メラトニンが含まれていた。次の週になると、患者はいままでとは別の種類の点鼻薬を処方された(この方法は「クロス・オーバー調査」と、呼ばれる。患者が一定期間後に他の治療法に「クロス・オーバー」する、と云うところから名付けられた)。実際の過程では、バイローも患者も、いまどちらの薬を投与しているのか、判らないままだった。
 実験が終了した。結果は次のとおりだった。メラトニンを含まない点鼻薬を与えられている間、被験者の血圧は異常に高かった。しかしメラトニンを含んだ点鼻薬を与えると、血圧は平常域にまで下がった。
 B−オーバルを使った実験からも、「メラトニンには血圧を下げる力がある」と云う証拠が得られた。ミハエル・コーヘンは、「この薬を服用した女性は血圧が下がった」と、報告している。「投薬している間、数値としてはわずかだが、血圧が収縮期116、拡張期76.3から、それぞれ107.4と71.2へと下がった。これは非常に意義深い。投薬を中止すると、今度は逆の減少が起きた」
 さて、じつは壮大な規模の実験から、「メラトニンが血圧を下げる」と云う証拠が、挙がって来ている。ただし、厳密なデータ≠ニは、言えないかも知れない。現在(1995年)何十万と云う単位の人々が、自分なりに判断してメラトニンを服用している。これは、いわば体系化されていない壮大な実験≠ナある。私の同僚の中に、私と同じく1年半ほど前からメラトニンを服用している48歳の女性がいる。2年前から彼女の血圧は上が140、下が104と「高血圧のボーダー・ライン」にいた。最近、メラトニンを服用するようになってから、初めて血圧を測ってみた。結果は上128と下68で、かなり下がっていた。「メラトニンを服用している」と言っても、「たいていは0.3ミリグラムの錠剤(健康食品店でよく売っている3ミリグラムの錠剤ではない)を飲む程度で、ごく少量だけしか服用していなかった」、と云う事情を考えると、これはますます興味深い結果だ。「抗高血圧薬を使っているのか、と看護師に訊かれたから、いいえ≠ニ、答えたの。そうしたら10分後にもう1度、測ります≠チて、云うのよ。2回目に測ってもらったら、今度は124と65だったわ。いま何かやっていることがあるのなら、とにかく、それを続けることね≠ニ、云われたわ」
 メラトニンはどのように血圧に影響を与えているのだろうか?考えられるとすれば、次の3種類のメカニズムだろう。

@メラトニンが直接、視床下部に働きかける、と云う可能性
  視床下部は脳の奥にある場所で、ここで血圧が調整されている。また、メラトニンのレセプ ターが豊富にある部分としても知られている。 
A より新しい考え方は、「メラトニンは抗抗酸化物質として働くことで血圧を下げる」と云うも
 のだ。
  抗酸化物質が血圧を下げると言う実験結果がいくつか報告されている。面白いことに、は っきりとして現れるのは高血圧の人の場合に限られており、メラトニンにも同様なことが当て はまるのではないかと思われる。バイローが高血圧ではない人にメラトニンの点鼻薬を与え た時も、基本的には被験者の血圧には変化は無かった。
B メラトニンは動脈壁のレセプターと結びついて動脈を拡張する」と、いうものだ。この第3の
 可能性は、ブルース・ウィークレーが1991年に「ジャーナル・オブ・パイオニアル・リサー
 チ」誌に発表したものだ。ラットを使った実験で、ウィークレーはメラトニンには大動脈の内側
 の平滑筋を弛緩させる働きがあることを突き止めた。

 抗酸化物質は、どのようにして血圧を下げるのか?
 血管の内側には内皮細胞の層があり、そこからは弛緩因子が分泌されている。この弛緩因子が血管を拡張し、血圧が下がる。そのような弛緩因子の1つが、一酸化窒素だ。一酸化窒素は「超酸化基」と呼ばれるフリーラジカルによって、急激に不活性化されてしまう。体内で抗酸化物質の防護力を高めれば、超酸化基の数を減らすことが出来る。おかげで一酸化窒素が無駄にならずに済み、「血管を拡張する」と言う機能を果たす。その結果、血圧が下がる、と云うわけだ。

 いまや(1995年)2千5百万人にのぼるアメリカ人が高血圧の治療を受けている。ほとんどの治療では利尿剤やベータ遮断薬、カルシウムアンタゴニスタ、アンギオテンシン変換酵素阻害薬など、マイナスの副作用を伴う薬品が処方されている。高血糖値・抑うつ・LDLコレステロールの値の上昇・不整脈・インポテンス・カリウム欠乏症・喘息といった症状を伴う可能性があるのだ。
 カルシウムチャンネル遮断薬とアンギオテンシン変換酵素阻害薬は、利尿剤やベータ遮断薬と言った昔ながらの高血圧の薬よりもかなり高価だ。と云うことは「懐にもマイナス」と云うわけだ。しかし、こうした薬に対する信頼が増すほどに国全体では医療費にかかる費用も増え、年間およそ百万ドルにも達している。夜にメラトニン、あるいは、それに非常に近い物質が安全で効果抜群で、低コストにつく高血圧の治療法になるとすれば、国全体では数十億ドルもの医療費が節約でき、何万もの人命と無数の人の苦痛が救われることになる。
 しかし、もしも貴方がいま抗高血圧薬を服用しているのであれば、やはり続けるべきだろう。そのような薬によって心臓発作や脳卒中を妨げるかもしれないからだ。現時点(1995年)では、「メラトニンが従来の心臓の治療薬に代わり効果を発揮するという証拠があるわけではない。ただ、「データからは可能性が読み取れる」と云うに過ぎないのだ。

 血液の凝固
 血小板とは、骨髄で作られる小さな細胞の破片であり、血流に乗って体内を循環し血が失われるのを防ぐ。血管が損傷すると、血小板は凝集して傷口をふさぐ働きをする。ただし、そこには絶妙なバランスが必要だ。血小板に粘着性がありすぎて、必要以上に凝集してしまうと、生態維持に欠かせない動脈を詰まらせてしまう。粘り気が無さ過ぎると、バンド・エイドの役目を果たせず、私たちはとめどなく出血するリスクに見舞われる。このような2つの条件の間で、私たちの血小板は凝集しやすくなっている。無事にベッドにおさまると、血小板の凝集力は弱まる。すると私たちの体は過度なリスクを負わずに、同時に心臓発作や脳卒中のリスクからも逃れることが出来るのである。
 「この妥協策にはメラトニンの量が夜間に上昇する、と云う要素が関わっている」そう考えても不思議ではない。人間の血小板をメラトニン溶液で培養すると、このホルモンによって血小板の凝集力は最高85%も抑制される。ここにもまた、より効果的で安全な心臓の治療薬の開発へと続く道がありそうだ。

 心臓発作
 フリーラジカルの分野は現在、盛んに開拓されている。新しい研究結果の中に、「急性の心臓病が引き起こす大混乱にはフリーラジカルも加担している」と云うものがある。心臓発作や脳卒中が起きている間、心臓や脳の一部は生体維持に欠かせない血液の流れが遮断されてしまい、酸素の欠乏から組織が損傷を受ける。ダメージを受けた箇所に血液が再び流れ込むようになると、大量のフリーラジカルが発生して、さらに大きなダメージを与える可能性がある(第3章で述べたとおり、これが脳卒中の時に起きる「反動損傷」である)。
 なぜフリーラジカルが心臓発作に関わるのか?フリーラジカルが反動損傷に手を貸しているということが解ったのは、心臓発作を起こしたばかりの人が吐き出すペンタンガスの量を測定した結果だ。ペンタンガスは、フリーラジカルが細胞膜にダメージを与える時の副産物の炭化水素ガスだ。最終的にペンタンガスは肺に集まり、吐き出される。「吐き出されるペンタンガスが多ければ多いほど、体内のどこかでフリーラジカルが多大な損傷をもたらしている」と云うわけだ。最近(1995年)行われたある研究では、「12時間以内に心臓発作を起こした人の大部分は、他の原因で入院している人の3倍のペンタンガスを吐き出している」ことが判った。
 たいした程度とは言えないが、ほとんどの心臓手術の場合、術中には同じ損傷のプロセスが進んでいる。移植手術、バイパス手術はもちろんのこと、バルーン療法も例外ではない。どんな場合でも、心臓への流れが堰き止められ、それが再び流れ込むようになると、フリーラジカルが発生して組織にある程度のダメージを与える。このダメージを最小限に食い止めるために、心臓の専門家は手術に先立って患者に抗酸化物質を与えるようになっている。また「心臓病の患者に輸血をする時には、あらかじめその血液に抗酸化物質を加える」と云う病院が増えている。輸血用の血液にメラトニンが加えられる日も、まもなくやってくるだろう。

 メラトニンの服用は心臓病のリスクを下げられるか
 予備実験の結果「メラトニンはコレステロールの値を下げ、LDLコレステロールの酸化を防ぎ、正常な血圧の維持を支え、血小板が凝集しすぎるのを抑え、心臓の電気的安定度を保つ」と言うことが実証されている。ここから、「若い頃に匹敵するメラトニンを補給すれば、心臓病のリスクを下げることが出来るのではないか」と云う推測が導き出される。
 「既に心臓病にかかっている」あるいは「心臓病を治した」と云う場合には、メラトニンを服用すべきだろうか?確実な答えは、無論、「細心の注意を払って充分に管理された実験によってしか確かめることは出来ない」である。本章で紹介した証拠は、いずれも予備実験の結果であり、「決定的なもの」とは言い難い。しかし、研究者は既に「後一歩」のとで、この質問に回答できる段階まで来ているのかもしれない。
 自然界で作り出される無害なホルモンは、心臓病になるリスクを引き下げるための1要素となるかもしれない。命を救い、何十万と言う人々の生活の質(QOL=クロリティー・オブ・ライフ)を保証し、天文学的数字にまで膨れ上がった医療費を軽減してくれるかもしれないのだ。後は、今後数十年のうちに分野を問わず、医学の研究の中からそれを実証する成果が出て来るの待つだけなのである。
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コメント
おじゃまします
Posted by:テレフォンセックス  at 2010年08月13日(金) 21:14

更新楽しみにしています
Posted by:援助交際  at 2010年08月13日(金) 18:28