男女を問わず、最近はどんどん晩婚化がすすんでいるとか・・・
うちのブー子も、全く結婚する気がありません。
母を女中のようにこき使い、
気楽な
パラサイトシングルを楽しもう
というハラが
ミエミエです
そこで、登場するのが、
山本周五郎著の 『
小説 日本婦道記 』です。
11編の短編小説になっています。
全て、江戸期の下級武士の生活、
それも、夫に仕える妻の奥ゆかしさ、賢さ、慎ましさが描かれています。
時代錯誤だぞ〜〜 とか、
女性蔑視というブーイングもあったそうですが、
山本さんは (まるで、友達のよう・・ヘヘッ
)
いつの世にも、つつましく、けなげに生きた、
多くの日本の妻や、母に捧げる
讃歌である
と
語っておられます。
そのひとつに、
『桃の井戸』 というお話があり、
ブー子に読んでおくように言ったのですが、
まるで、手に取ることなく、2ヶ月が経過してしまいました。
あまり、
見目麗しくない私は、
そのことの、悲しい自覚があって、幼少時から
書物を読んだり、ものを書いたりすることだけに
楽しみを見いだすようになりました。
案の定、
いきおくれの年になってしまった私に、
妻に先立たれ、子供2人のいる男性との縁談が舞い込みます。
最初は
冗談だと思っていたのに、
本気の縁談だとわかると、自分が可哀想
になったのでした。
和歌の師匠の ‘おばあさま’ に相談したところ、
「 女には、誰にも共通な夢がひとつあります。
云うまでもなく、結婚です。
娘でいるうちは、考え得られる限り、
美しい空想で飾り、
ほぐしてはまた、もっと美しく飾りあげる。
こんなことが、実現されるなずはないと知っていながら、
自分から、なかなか、その夢が捨て切れない。
そうして、ついには、多かれ少なかれ失望を感じずにはいられない。
何故なら・・・娘達が空想するような
美しさは 在るものではなく、
新たに、自分が築き上げるものだからです。
夢の行き着いたところに、
結婚があるのではなく、
結婚から、夢の実現が始まるのです。
それも、ほとんど、妻の力によって。 」
と、諭されます。
今までの私なら、聞く耳なかったのですが、
美しさは在るものでなく、
自分で新たに築き上げるものだ
その一言が胸に沁みて、嫁ぐ決心をします。
自分には、和歌の才能があるので、歌を詠んで、一生を過ごそうと
考えていましたが、独り身を通そうという気持ちが
根になって、
些細なことにも、すぐ肩肘を張る癖がつき、
力んだ考え方をする・・と気付きます。
是か非かではなく、たまにはこの手の本を読んで、
琴線に触れるような文章に出会えたら、
心の糧になると思いますよ、 ブー子さん。