安芸の宮島・厳島神社 [2008年07月18日(金)]
きょうは、広島の名所、安芸の宮島のことを書きます。
宮島には、厳島神社があります。
厳島神社という名前の神社は、全国に約500社ありますが
その総本社が、宮島・厳島神社です。
日本三景のひとつで、1996年には現在日本に11ある
世界文化遺産のひとつに登録されました。
厳島神社の祭事のひとつ、管弦祭は
毎年旧暦の6月17日におこなわれますが
今年は 明日7月19日 になります。
平安時代から行われていた、管弦の遊び。
管弦とは、三管(笛、笙、笳)、三鼓(太鼓、鞨鼓、鉦鼓)
三絃(和琴、琵琶、琴)を用いて合奏する音楽です。
管弦の遊びは、池や川に船を浮かべて、その上で
管弦の演奏をする、優雅な行事ですが
平清盛が、この都の「管絃の遊び」を模して
神事として執り行われたのが、宮島管弦祭の始まりです。
池や川を海に置き換えた、壮大で優雅なお祭りですね。
管弦祭の12日前、旧暦の6月5日の市立祭に始まり
御洲掘、御船組、御試乗式など、一連の行事を経て
17日、大潮の夜を迎えます。
午後4時から厳島神社御本殿での発輦祭の後
御鳳輦(御祭神)を御座船に移し、管絃を演奏しながら
対岸の地御前神社に向かいます。
地御前神社前の海上で祭典と管絃を奉納して
御座船は宮島に戻り、長浜神社と大元神社でも
祭典、管弦の演奏を行い、午後11時頃に
厳島神社御本殿に戻り、ここでも管弦の演奏があります。
十七夜のこの時間、月は中天に昇り、海は満潮になります。
だから、旧暦でなければいけないんですね。
祭りは、御座船が御本殿に還御した後に
最大の見せ場を迎えますが、言葉では説明しにくいので
ここでは省略させていただきます
機会があったらぜひ行って、自分の目で見てください。
お祭りというと、「お祭りさわぎ」という言葉もあるように
賑やかで、とくに最近はイベント性の強いものが多い
ように思いますが、宮島のお祭りを見ていると
お祭りって、やっぱり神事なんだな〜と思います。
宮島には、厳島神社があります。
厳島神社という名前の神社は、全国に約500社ありますが
その総本社が、宮島・厳島神社です。
日本三景のひとつで、1996年には現在日本に11ある
世界文化遺産のひとつに登録されました。
厳島神社・西廻廊(国宝)
厳島神社の祭事のひとつ、管弦祭は
毎年旧暦の6月17日におこなわれますが
今年は 明日7月19日 になります。
平安時代から行われていた、管弦の遊び。
管弦とは、三管(笛、笙、笳)、三鼓(太鼓、鞨鼓、鉦鼓)
三絃(和琴、琵琶、琴)を用いて合奏する音楽です。
管弦の遊びは、池や川に船を浮かべて、その上で
管弦の演奏をする、優雅な行事ですが
平清盛が、この都の「管絃の遊び」を模して
神事として執り行われたのが、宮島管弦祭の始まりです。
池や川を海に置き換えた、壮大で優雅なお祭りですね。
管弦祭の12日前、旧暦の6月5日の市立祭に始まり
御洲掘、御船組、御試乗式など、一連の行事を経て
17日、大潮の夜を迎えます。
午後4時から厳島神社御本殿での発輦祭の後
御鳳輦(御祭神)を御座船に移し、管絃を演奏しながら
対岸の地御前神社に向かいます。
地御前神社前の海上で祭典と管絃を奉納して
御座船は宮島に戻り、長浜神社と大元神社でも
祭典、管弦の演奏を行い、午後11時頃に
厳島神社御本殿に戻り、ここでも管弦の演奏があります。
十七夜のこの時間、月は中天に昇り、海は満潮になります。
だから、旧暦でなければいけないんですね。
祭りは、御座船が御本殿に還御した後に
最大の見せ場を迎えますが、言葉では説明しにくいので
ここでは省略させていただきます
機会があったらぜひ行って、自分の目で見てください。
お祭りというと、「お祭りさわぎ」という言葉もあるように
賑やかで、とくに最近はイベント性の強いものが多い
ように思いますが、宮島のお祭りを見ていると
お祭りって、やっぱり神事なんだな〜と思います。
安芸の宮島・厳島神社は、推古天皇元年(593年)の
創建で、祭神は宗像三女神(市杵島姫命、田心姫命
湍津姫命)です。
平安時代末期には、平家一門に崇拝され
1168年頃に平清盛が、現在の社殿を造営しました。
平家一門の隆盛とともに盛えましたが、平家滅亡後も
源氏をはじめとする、時の権力者たちに崇拝されてきました。
1400年の歴史があり、建造物や美術品などは
ほとんどが、国宝や重要文化財となっています。
厳島神社は、ご存じのように、海の上に建っています。
そのため廻廊の床は、釘で打ちつけられていません。
上の写真は干潮時なので、わからないかもしれませんが
満潮時には床のすぐ下まで、水位が上がります。
もし釘で打ち付けていたら、波で床が押し上げられて
廻廊ごとひっくり返ってしまいます。
昔の人の知恵って、素晴らしいですね。
そんな小さな工夫がされていることによって
平清盛の造営以来、何度も災害に合いながらも、近年まで
神社の建造物は一度も倒壊したことがなかったのですが
1991年9月の台風19号によって、御本殿の桧皮葺の屋根が
被害を受け、重要文化財の能舞台が倒壊しました。
この記事の写真は、この台風の1ヶ月前
91年8月下旬に撮影したものです。
もともと瀬戸内海は、南を四国山脈、北を中国山脈に遮られ
台風の被害を受けるということが、あまりない地域でした。
だから、こういう建物を造ることができたのでしょう。
ところが、最近の異常気象で、台風の進路が
変わってしまったようです。
その後も、1999年の台風18号で国宝の社殿が
2004年の台風18号で国宝附指定の左楽房が
倒壊しました。
これほど災害にあうなら、もっと頑丈な建材を使って
建て直せば良いのに...という気がしますが
国宝、重文となると、そういうわけにはいかないのですね。
これから先も、昔と同じ木材で同じように造り、また倒壊
を、繰り返すのでしょう。
厳島神社のお祭りのうち、歳旦祭・二日祭・元始祭
地久祭・桃花祭・推古天皇祭遙拝式・市立祭・菊花祭
の8つの行事では、高舞台で舞楽が奉納されます。
この内、お正月の歳旦祭・二日祭・地久祭を除く
すべてで舞われるものに、舞楽のなかでも
最も有名な「蘭陵王(らんりょうおう)」と
答舞「納曽利(なそり)」があります。
(お正月には元始祭で舞われます)
蘭陵王は、別名蘭陵王入陣曲といい
一般的には、短縮して陵王と呼ばれています。
一人舞で、華麗な仮面を被る、勇壮な走り舞です。
YouTube で映像を見つけたのですが、UPしたのが
外国の方らしく、Japanese traditional Bugaku dance
by priest in itsukushima shrine (Miyajima)
としかありません。が、衣装や舞は蘭陵王のものです。
30秒の短い映像ですが、ぜひ見てくださいね。
中国、北斉の蘭陵王・高長恭は、名将でしたが
眉目秀麗で声も美しいので、兵たちが見惚れてしまい
士気が上がらないため、戦の度に仮面をかぶって
出陣したという逸話を元に作られた舞楽です。
宮島の話をすると、どれだけ書いても足りないくらいなので
続きはまたの機会にしますが、最後にひとつだけ
鳥居のことを書かせてください。
厳島神社の鳥居は、海の中にあります。
高さ16.8m、重さは60tもある大鳥居ですが
100年に1回造り替えられているので
現在は8代目になります。
この造り替えのとき、主柱は樹齢1000年程度の
クスノキが使われています。
クスノキは、広島市の木にもなっていますが
鳥居に使えるような古いクスノキは
少なくなってしまい、現在の鳥居が造られるときには
クスノキの巨木探しに20年かかったそうです。
数年前、1000年後の鳥居のために
(もちろんそれだけのためではありませんが)
たくさんのクスノキの苗木が植樹されました。
壮大な計画ですが、大切なことだと思います。
古いものを大事にするということは
自然を大切に思うことでもありますね。
創建で、祭神は宗像三女神(市杵島姫命、田心姫命
湍津姫命)です。
平安時代末期には、平家一門に崇拝され
1168年頃に平清盛が、現在の社殿を造営しました。
平家一門の隆盛とともに盛えましたが、平家滅亡後も
源氏をはじめとする、時の権力者たちに崇拝されてきました。
1400年の歴史があり、建造物や美術品などは
ほとんどが、国宝や重要文化財となっています。
厳島神社は、ご存じのように、海の上に建っています。
そのため廻廊の床は、釘で打ちつけられていません。
上の写真は干潮時なので、わからないかもしれませんが
満潮時には床のすぐ下まで、水位が上がります。
もし釘で打ち付けていたら、波で床が押し上げられて
廻廊ごとひっくり返ってしまいます。
昔の人の知恵って、素晴らしいですね。
そんな小さな工夫がされていることによって
平清盛の造営以来、何度も災害に合いながらも、近年まで
神社の建造物は一度も倒壊したことがなかったのですが
1991年9月の台風19号によって、御本殿の桧皮葺の屋根が
被害を受け、重要文化財の能舞台が倒壊しました。
この記事の写真は、この台風の1ヶ月前
91年8月下旬に撮影したものです。
もともと瀬戸内海は、南を四国山脈、北を中国山脈に遮られ
台風の被害を受けるということが、あまりない地域でした。
だから、こういう建物を造ることができたのでしょう。
ところが、最近の異常気象で、台風の進路が
変わってしまったようです。
その後も、1999年の台風18号で国宝の社殿が
2004年の台風18号で国宝附指定の左楽房が
倒壊しました。
これほど災害にあうなら、もっと頑丈な建材を使って
建て直せば良いのに...という気がしますが
国宝、重文となると、そういうわけにはいかないのですね。
これから先も、昔と同じ木材で同じように造り、また倒壊
を、繰り返すのでしょう。
台風、怖いね
厳島神社のお祭りのうち、歳旦祭・二日祭・元始祭
地久祭・桃花祭・推古天皇祭遙拝式・市立祭・菊花祭
の8つの行事では、高舞台で舞楽が奉納されます。
この内、お正月の歳旦祭・二日祭・地久祭を除く
すべてで舞われるものに、舞楽のなかでも
最も有名な「蘭陵王(らんりょうおう)」と
答舞「納曽利(なそり)」があります。
(お正月には元始祭で舞われます)
蘭陵王は、別名蘭陵王入陣曲といい
一般的には、短縮して陵王と呼ばれています。
一人舞で、華麗な仮面を被る、勇壮な走り舞です。
YouTube で映像を見つけたのですが、UPしたのが
外国の方らしく、Japanese traditional Bugaku dance
by priest in itsukushima shrine (Miyajima)
としかありません。が、衣装や舞は蘭陵王のものです。
30秒の短い映像ですが、ぜひ見てくださいね。
中国、北斉の蘭陵王・高長恭は、名将でしたが
眉目秀麗で声も美しいので、兵たちが見惚れてしまい
士気が上がらないため、戦の度に仮面をかぶって
出陣したという逸話を元に作られた舞楽です。
宮島の話をすると、どれだけ書いても足りないくらいなので
続きはまたの機会にしますが、最後にひとつだけ
鳥居のことを書かせてください。
厳島神社の鳥居は、海の中にあります。
高さ16.8m、重さは60tもある大鳥居ですが
100年に1回造り替えられているので
現在は8代目になります。
この造り替えのとき、主柱は樹齢1000年程度の
クスノキが使われています。
クスノキは、広島市の木にもなっていますが
鳥居に使えるような古いクスノキは
少なくなってしまい、現在の鳥居が造られるときには
クスノキの巨木探しに20年かかったそうです。
数年前、1000年後の鳥居のために
(もちろんそれだけのためではありませんが)
たくさんのクスノキの苗木が植樹されました。
壮大な計画ですが、大切なことだと思います。
古いものを大事にするということは
自然を大切に思うことでもありますね。
コメントありがとうございます
宮島は、干潮の時は、満潮のほうがいいな〜って思うけど
満潮のときは、潮が引いてたほうがいいな〜って思います。
両方が一度に見られたらいいのにね。
でも、神社がいちばん綺麗に見えるのは
満潮の夜に、船で鳥居をくぐっていったときに
見る
かがり火が焚かれた本殿が海に映った姿です。
めったに見られないけどね
厳島神社に行ったのは二十歳の時でした。
引き潮で鳥居の傍まで行きました。
でも、海の中にあるほうがいいな〜
って思ったものです
従妹がここで結婚式を挙げました。
私は行っておりませんけど
こちらもコメントありがとうございます
ああ、2004年ですね〜
もう少しという直前で〜
台風の時は、満潮が重なると、水位が
床より上になるので、床板が浮かないように
土嚢とか大きな石を乗せたりしていますよ。
それでも足りないときは、宮司さんたちが
床板の上に乗って、押さえています。
大変だな〜と思いますよ。
舞楽は、人に見せるためのものじゃなく
神様に奉納するものなんだけど
実際に行って見たほうが良いと思いますね。
宮島は2回行ったことがあります。
3度目に行こうとしたのが、桜さんもご存じの、あの2004年なんですが、残念でした。
回廊の床が打ちつけられていないというのは、初めて知りました。
なるほど、よく考えられているんですね。
台風などで波が強い時でも、それで大丈夫なんでしょうか?
舞楽の映像も見ました。
もう少し見たいなと思ったところで終わってます。
あとは実際に行ってみなさいってことでしょうかね。