おんなの日本史修学旅行 花房観音 KKベストセラーズ
古典エッセイストの大塚ひかりさんのブログにリンクがあり、
そのときに花房観音なる人物を知りました。
正確にいうと、小説家デビューの直前でしたので、
以前のPNでしたが。
ブログの下の方に”お暇なら読んでね”と書いてあり、
いくつものリンクがありました。
私はそこを読んで衝撃を受けるわけです。
「この文章をタダで読んでいいの!」って(笑)。
私は小説というのを極一部しか読まないので、
エッセイが出るのを待っていました!
アマゾンで予約して昨日夕方に手にし、
もう3回くらい読んでいます。
それくらい軽くて、読みやすいエッセイです。
京都、奈良が中心の話になるのですが、
私自身、それほど日本史に詳しくなくても
本の内容はほとんど知っていました。
だから、重箱の隅をつつくような雑学ではないです。
でも、コメディタッチの文章がスイスイ読める。
これから、京都方面に行く人におすすめ!
修学旅行と名前があるくらいだから、
ある程度噛み砕いてかいているのだと思います。
一番のおすすめは信長・秀吉・家康の××対談。
私のブログだとNGワードで載せられないのよ(笑)。
花房観音さんのブログをトラッドバックしているので、
そちらから詳細を確認してはいかが?
トラッドバックできませんでしたので、
下記にリンクを貼り付けます
http://d.hatena.ne.jp/hankinren/20130525
個人的にいえば、もう少し重厚感ある文章が好みです。
ブログにある”血天井の話”が真骨頂です!
このような大人の話を本にまとめてほしいと切望しています。
この視線は、”死にたいのに死ねない”という人生観に
あるように思います。
筋肉少女隊の大槻ケンヂさんが
”愛されたいのに愛されない”ゆえに
江戸川乱歩が好きな理由と同じよう思う。
花房観音という人は、苦しみを己に取り込むことで
文書が生きてくる作家だと思います。
(小説を読んでいないのでかなり独断です・・・。)
だからと言って、笑ってしまう文章もとっても上手。
”
香水の理由”とか”素人公開羞恥現場”とかおすすめです。
何より苦しみ、叫びというのでは
”雑誌の死”が素晴らしいです。
私はこれを一番最初に読み、ガツンときました(笑)。
私がこの人に魅かれるのは、
単に文章が上手なだけではないように思います。
あとがきにあるような、
「自意識過剰で卑屈」というがかつての私とダブルのです。
幸いにというか、自分は紆余曲折はあれ
平凡な人生ですが、根底が一緒なんだと感じます。
ちなみに、たまたま子供を歯医者に連れて行った際、
週刊誌で花房観音さんのお写真が載っていたんですね。
「想像と違うな」とは思ったものの、
知的な香りのする方でした。
以前、美容ジャーナリストの齋藤薫さんが、
「よい下着をつけている人や本が好きな人は
透けて見えなくてもわかる」というようなことを
書いていましたがその通りです。