先日の生薬学の専門ジャーナルに、プエラリンによる骨形成促進作用が報告されています。
(Planta Med 2007; 73: 341-347)
プエラリンは、フラボノイド類の1種です。
今回の研究の背景には、プエラリンの骨粗鬆症予防における働きを解明する目的があります。
プエラリン含有サプリメントとしてはプエラリア・ミリフィカが有名ですが、今回の研究では近縁種である葛(クズ、Pueraria lobata)に由来するプエラリンが利用されました。
今回の実験では、プエラリンによるラット骨芽細胞への作用が検討されました。
その結果、プエラリンによる細胞生存率の上昇やALP活性の増加作用等が認められ、骨形成に対する促進作用が示唆されています。
また、このときの細胞内情報伝達に関与する分子を調べた結果、PI3キナーゼ依存性Akt活性化が認められました。
以上のデータから、プエラリンによる骨形成促進作用が示唆され、これは、PI3K/Aktの経路が関与することが考えられました。
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