サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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葉酸の摂取が大腸がんリスクを19%減らす [2018年09月13日(木)]
アメリカがん協会の研究によると、葉酸の摂取により大腸がんリスクが低下することが報告されています。
(Gastroenterology. 2011 Jul;141(1):98-105)

ネット上では、葉酸サプリメントが大腸がんや大腸ポリープのリスクを高める、といった不適切な情報が散見されます。


サプリメントについて、ネガティブなニュースが独り歩きするというのは、残念ながら、よくあることですが。。。


さて、
前向き疫学研究では、
食品からの葉酸の摂取と、大腸がん(結腸がん・直腸がん)リスクとの間に負の相関が見出されています。

つまり、葉酸を多くとると、大腸がんのリスクが減少するというデータがたくさん知られています。


しかし、
1998年に開始された米国での葉酸の強制添加では、比較的高用量の葉酸が摂取される結果を生じたと考えられます。

また、葉酸サプリメントも広く利用されています。


そこで、今回の研究では、
葉酸サプリメントあるいは葉酸強化食品からの高用量の葉酸の摂取と、大腸がんへの影響が検証されました。

(食品に含まれる天然型の葉酸と、サプリメントや強化食品に含まれる合成型の葉酸では、体内の代謝への作用が異なり、大腸がんリスクを上げるのでは、ということに対する検証です。)


具体的には、

がん予防研究U(Cancer Prevention Study II (CPS-II)栄養コホート研究に参加した9万9,523名(男性43,512名と、女性56,011名)について、

葉酸の摂取と、大腸がんリスクとの関連が調べられました。


葉酸の強制添加の前後となる、

1999年から 2007年の間に、1023名が大腸がんと診断されました。

(葉酸の強制添加は1998年に開始されています。)



解析の結果、

まず、
天然型の葉酸の摂取と、大腸がんリスクとの関連は、

摂取量が5分位で

最高群は、最低群に比べて、

14%のリスク低減傾向が示唆されましたが、有意差は検出されませんでした。
(有意差なし:RRQ5vsQ1=0.86; 95% CI: 0.70-1.06; P trend=.12)

次に、
合成葉酸の摂取と、大腸がんリスクとの関連は、

摂取量が5分位で、

最高群は、最低群に比べて、

16%のリスク低減傾向が示唆されましたが、有意差は検出されませんでした。
(有意差なし;RRQ5vsQ1=0.84; 95% CI: 0.68-1.03; P trend=.06)


さらに、

葉酸の全摂取量の5分位での解析では、

最高群では

最低群に比べて

大腸がんリスクは19%の有意な低下が見出されたということです。
(RRQ5vsQ1=0.81; 95% CI: 0.66-0.99; P trend=.047).



以上のデータから、

葉酸の強制添加あるいはサプリメントの投与によって、

大腸がんリスクが上昇することはなく、

葉酸の摂取量が多いほど、

大腸がんリスクが低下するという相関が示唆されます。




葉酸はビタミンB群の一つです。

成人の場合、生活習慣病、特に動脈硬化性疾患に対する葉酸サプリメントの効果が知られています。


葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。


実際、これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。



葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する

葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。


葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。


日本での食事摂取基準では、葉酸は、240㎍の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。

そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。


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posted at 23:56 | この記事のURL
βカロテン値が、乳がん生存率と相関:系統的レビュー/メタ解析 [2018年09月12日(水)]
臨床乳がん研究の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンAおよびカロテノイド類と、乳がん生存率との関連を検証した系統的レビュー/メタ解析が、中国のグループから報告されていました。
(Clin Breast Cancer. 2018 Aug 4.)



先行研究では、ビタミンAの摂取と、乳がん生存率とに関して、様々な報告があります。

そこで、今回の系統的レビュー/メタ解析では、

ビタミンAの摂取と、乳がんの生存率、および全生存率(OS)の関係が検証されました。


具体的には、主要医学データベースを用いて、
(PubMed and EMBASE)

2018年1月31日までに収載された論文が検索され、

10報(コホート研究8報と、臨床試験1報、プールされた研究1報)から、

乳がん患者19,450名のデータがメタ解析の対象となりました。


解析の結果、

食事からのβカロテンの摂取は、

乳がんの全生存率の改善と有意な相関を示したということです。

βカロテンの摂取量が、

最低群に比べて、

最高群では、

30%相違があり、
(HR;0.70, 95%CI, 0.50-0.99; I2 = 37.5%)

1日あたり1200㎍の摂取により、
7%の差異となっています。
(0.93, 95%CI, 0.88-0.99; I2 = 38.7%)


メタ回帰分析では、


βカロテンの摂取と、乳がんの全生存率との相関に有意な影響を与えるのは、BMIでした。


なお、
他のカロテノイド類(αカロテン、ベータクリプトキサンチン、リコピン、レチノール、ルテイン)では、

乳がん診断の前後での食事調査に基づいて、

乳がんの予後に有意な影響は見出されませんでした。


以上、今回の系統的レビュー/メタ解析から、

食事由来のβカロテンの摂取が多いと、

乳がん発症後の全生存率の向上に相関することが示唆されます。



マルチビタミンやマルチミネラルサプリメントは、潜在的な微量必須栄養素の摂取不足を予防するために、ベーシックサプリメントとしての摂取が推奨されます。

マルチビタミンサプリメントの有用性に関して、次の研究が知られています。



マルチビタミン・ミネラルと死亡率の関係:メタ解析



マルチビタミン・ミネラルサプリメントで栄養素不足が解消



野菜不足の日本人はマルチビタミン摂取によって脳卒中での死亡率が20%低下




50歳以上の米国の男性医師14,641名を対象にした研究で、

マルチビタミンによるがんリスク低減効果


(平均的な日本人を集団で対象とする場合、現代の食生活では潜在的な栄養素の不足という問題は想定されますが、マルチビタミンの投与で死亡率低下というデータまでは検出できないと思います。)

(なお、マルチビタミン・ミネラルサプリメントによる抗がん作用や死亡率低下のメカニズムとしては、ビタミンCやビタミンE、セレンといった抗酸化作用を持つ成分が、酸化障害の抑制を介して、抗がん作用および生活習慣病予防効果を示す、となります。)








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posted at 23:52 | この記事のURL
葉酸の摂取が大腸がんや大腸ポリープのリスクを高めることはありません [2018年09月11日(火)]
葉酸は、高ホモシステイン血症を改善し、動脈硬化性疾患の予防や脳萎縮抑制により、脳卒中や認知症を予防するエビデンスが確立しています。

具体的には、食品への強制添加や葉酸サプリメントの摂取により、脳卒中の死亡率が減少することがメタ解析で確立しています。

一方、
ネット記事なのでは、葉酸の摂取が大腸ポリープや大腸腺腫のリスクを高めるのでは?、といった記述をみることがあります。


これまでの多くの検証の結果、葉酸の摂取が大腸ポリープのリスクに影響を与えることはないこと、
むしろ、葉酸により大腸がんリスクが減少することが示されています。

葉酸の摂取と、大腸ポリープの関連については、いくつかのメタ解析やレビューが報告されています。

例えば、がん研究の専門ジャーナルに、米国のグループ(University of Southern California)からレビューが報告されています。
(Int J Cancer. 2011 Jul 1;129(1):192-203.)


まず、先行する観察研究では、

葉酸が不足していると、大腸腺腫や大腸がんのリスクを高めることが報告されてきました。
(PMID:12163691、15499620、19661077)


一方、
疫学研究や動物実験では、
葉酸サプリメントや血中葉酸値と、大腸がんリスクとの相関も示唆されてきました。
(PMID:19541855)


そこで、

今回のレビュー論文では、

エビデンスレベルの高い検証法として、

大腸腫瘍リスクに対するサプリメントの介入試験が調べられています。



5報のランダム化比較試験が対象となりました。


これらのRCTでは、

大腸腺腫の既往歴があり、

大腸腺腫のリスクが高い群に対する葉酸サプリメントの再発予防効果が検証されています。


2報では、予防効果が見出されました。
(PMID:18680228、 7995171)

一方、他の2報では、有意な予防効果は見出されませんでした。
(PMID: 17551129(AFPPS研究)、PMID:18022173(ukCAP研究))


例えば、Aspirin/Folate Polyp Prevention Study (AFPPS)という研究では、1mgの葉酸サプリメントが3年間、投与されましたが、大腸腺腫のリスクについて、偽薬投与群との間に有意差は認められませんでした。
(PMID: 17551129(AFPPS研究))

AFPPS研究の結果は、次のように報告されています。

3年間の試験期間中、
987名(96.7%)の被験者が大腸内視鏡検査でフォローアップされ、

少なくとも1つの大腸腺腫が見出された被験者は、
葉酸群では44.1% (n = 221)、
偽薬群では42.4% (n = 206)でした。
(有意差ナシ: RR, 1.04; 95% CI, 0.90-1.20; P = .58)

次に、
進行病変(advanced lesion;2p以上の腺腫や粘膜内がん、繊毛状腺腫、粘膜下層への浸潤がん)が1つ以上、見出された被験者の割合は、

葉酸摂取群では11.4% (n = 57)
偽薬摂取群では8.6% (n = 42)

であり、両群間に有意差は認められませんでした。
(RR, 1.32; 95% CI, 0.90-1.92; P = .15)



続いて、
607名 (59.5%)が2次フォローアップを受けており、

1つ以上の大腸腺腫が見つかった割合は、
葉酸群では41.9% (n = 127)、
偽薬群では 37.2%(n = 113)
であり、両群間に有意差ナシ
(RR, 1.13; 95% CI, 0.93-1.37; P = .23)

さらに、
1つ以上の進行病変(advanced lesion)が見つかった割合は、
葉酸群の11.6% (n = 35)、
偽薬群の6.9% (n = 21)
でした。
(両群間に有意差あり。 RR, 1.67; 95% CI, 1.00-2.80; P = .05)

この2次フォローアップのところで、有意差があるということで、この研究のこの部分だけが、一人歩きして、葉酸サプリメントのネガティブキャンペーンによく引用されています。)

なお、論文の結論では、
「葉酸1mgは、大腸腺腫リスクを低減しなかった」
と述べられています。

他の研究者の報告では、大腸腺腫の既往歴を有する被験者では、
1mgの高用量の投与による影響があるのかもしれない、と考察されています。


また、
United Kingdom Colorectal Adenoma Prevention (ukCAP) trialでは、
葉酸0.5mgが投与されましたが、偽薬投与群と有意差は見出されませんでした。
(PMID:18022173(ukCAP研究))



なお、

「Nurses’ Health Study/Health Professionals Follow-up Study (NHS/HPFS)」では、

全体の解析では、葉酸によるリスク低減効果は見出されませんでしたが、

層別解析では、

アルコールの摂取用が多い群や、葉酸値が低い群では、リスク低下作用が検出されました。

この論文では、葉酸が大腸がんや大腸腺腫のリスクを上げることはない、と結論付けられています。
(PMID: 19864409)



葉酸サプリメントが大腸ポリープのリスクを上げる、というネットの情報は、このAFPPS研究での1000mgの投与試験の2次フォローアップのデータからの引用です。


しかし、アメリカでは、葉酸の強制添加後に大腸がん抑制効果が示されています。

そこで、今回の南カリフォルニア大学の研究では、
改めて、これらの5報の介入試験がメタ解析されています。


具体的には、

大腸腺腫の既往歴のある男女2,632名を対象に、

1日あたり0.5mgあるいは1.0mgの葉酸サプリメント

あるいは

偽薬が投与され、

6ヶ月から42ヶ月間(平均30.6ヶ月間)のフォローアップが行われました。

解析の結果、

葉酸投与群と偽薬投与群との間で、

大腸腺腫のリスクに有意差はなく、
(RR 0.98, 95% CI = 0.82-1.17)

進行病変についても有意差は認められませんでした。
(RR;1.06、95% CI = 0.81-1.39)


次に、

葉酸は、

血中葉酸値が4分位で最低群(≤ 11 nmol/L)の被験者において、

大腸腺腫のリスク低減傾向(有意差なし)が認められました。

一方、

血中葉酸値が4分位で最高群では有意な変化は認められませんでした。
(> 29 nmol/L, p for trend = 0.17)


また、

アルコールの摂取が多くなるにしたがって、

葉酸サプリメントの摂取により、

大腸腺腫リスク減少傾向が認められました。


また、フォローアップの初期の結果では、

葉酸摂取群よりも、

偽薬摂取群のほうで、

有意に高い死亡率が示されています。
(1.7% vs. 0.5%, p = 0.002)

以上のデータから、

大腸腺腫リスクの高い(既往歴のある)被験者において、

3.5年間、
葉酸を500㎍、あるいは1000㎍投与した結果、

腺腫リスクが症状することはない、といえます。


アメリカでは、1998年の葉酸強制添加以降、大腸がんが減少したという研究データが報告されています。



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食物繊維によるがんリスク低減効果:メタ解析 [2018年09月02日(日)]



食物繊維の摂取によるがんリスク低減作用を検証したアンブレラ・メタ解析が、米国のグループ(National University of Health Sciences)から報告されていました。
(J Chiropr Med. 2018 Jun;17(2):90-96.)


食物繊維は、がんをはじめとする生活習慣病のリスク低減に有用です。

最近の研究では、次の報告があります。




食物繊維10gで全死亡率が11%低下:メタ解析


食物繊維の摂取による心血管リスク低下効果:メタ解析





今回の研究では、

食物繊維の摂取と、がんリスク低減との関連に関するメタ解析が行われました。


具体的には、

既報のメタ解析を対象にしたアンブレラレビュー/メタ解析として、

主要医学データベース(PubMed)を用いて、

1980年1月1日から2017年6月3日までの収載論文が解析され、


19報のメタ解析が、アンブレラレビューの対象となりました。


解析の結果、

食物繊維の摂取が最低群に比べて、

最高群では、

大腸がん(結腸・直腸がん)、

食道がん、

胃がん、

すい臓がんのリスクが、48%から12%の低減という相関が見出されました。
(RR = 0.52-0.88)


なお、

食道がん、胃がん、すい臓がんのメタ解析では論文の異質性も認められました。


乳がんについては、食物繊維の摂取が多い群では、

7%〜15%の有意なリスク低下作用が見出されました。
(RR = 0.85-0.93).


以上、

今回のアンブレラ・メタ解析では、

食物繊維の摂取による大腸がんなどのリスク低下作用が示唆されます。






食物繊維は、がんをはじめとする生活習慣病のリスク低減に有用です。

最近の研究では、次の報告があります。

食物繊維10gで全死亡率が11%低下:メタ解析


食物繊維の摂取と全死亡率・心血管疾患死・がん死亡の低下



10グラムの食物繊維が膵臓がんリスクを12%低下:メタ解析



10グラムの食物繊維が乳がんリスクを4%低下:メタ解析


毎日10グラムの食物繊維摂取で大腸がんリスクが10%低下




食物繊維含有玄米食による2型糖尿病の血糖コントロール改善作用



厚労省による国民健康栄養調査では、
日本人の男女とも、一日あたりの食物繊維の摂取不足が示されています。

教科書的には、
もっと食物繊維をとりましょう
となりますが、実際に充足されていない状況が何十年も続いているわけですので、

補完的に、健康食品/サプリメントで食物繊維を補い、健康増進や疾病予防に利用することが合理的と考えます。



DHCでは、食物繊維含有サプリメントを製品化しており、1日1包の摂取で、日本人に不足している食物繊維の量が充足できるように設計されています。


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大豆と大豆イソフラボンが膀胱がんリスクを低下:高山スタディ [2018年08月30日(木)]


今月のがん研究の専門ジャーナル(電子版)に、日本人男性において、大豆と大豆イソフラボンの摂取が多いと膀胱がんリスクが抑制されるという疫学研究が、岐阜大学のグループから報告されていました。
(Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2018 Aug 21.)


大豆やレッドクローバー、プエラリア・ミリフィカには、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカル(植物エストロゲン)の1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。

また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用や抗がん作用も注目されています。


先行研究では,大豆製品の摂取による乳がんや前立腺がん、消化器がんのリスク低下作用が示されています。


大豆イソフラボンによる胃がんリスク低下:高山スタディ


納豆の摂取が心臓病を予防する:高山スタディ



さて、今回の研究では、

高山スタディの一環として、

日本人男性において、大豆の摂取と、膀胱がんリスクとの関連が検証されました。


具体的には、

前向きコホート研究として、

1992年9月の時点で、
35歳以上の男性14,233名、女性16,584名を対象に、

大豆とイソフラボンの摂取が食事調査により調べられ、

エネルギー摂取量で調整後に、

膀胱がん罹患率ががん登録システムにて調べられています。


解析の結果、

13.6年間のフォローアップ期間にて、

男性120名、女性41名が膀胱がんを発症しました。



交絡因子で補正後、

大豆摂取の4分位で最低群に比べて、

最高群に至るまで、

男性での膀胱がんリスクは、

26%、

48%

45%(最高群)

のリスク低下という有意な相関が見出されました。
(P-trend: 0.023)


一方、

女性では、

40%、
25%
36%
という傾向でした。
(P-trend: 0.43)


また、

イソフラボンの摂取と、膀胱がん罹患率との間にも同様の負の相関が見出されました。


以上のデータから、

日本人男性において、

大豆製品及び大豆イソフラボンの摂取量が多いと、

膀胱がんの予防作用が示唆されます。


今後、介入試験によるサプリメント/機能性食品成分の臨床的意義の検証が期待される分野です。



大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気の他、さまざまな生活習慣病に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。

最近の研究として、次の報告が知られています。


大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析


大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析


イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性


大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性


大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析


イソフラボンの摂取が多い乳がん患者は死亡率が低い:多民族コホート研究



大豆食品の摂取が2型糖尿病リスクを低減:ベトナム


大豆及びイソフラボンが日本人高齢女性の認知障害リスクを抑制する



DHCでは、大豆イソフラボンプエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの複合サプリメントなどを製品化しています。


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エクオールとは、腸内細菌により、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインから産生されます。

エクオールは、イソフラボンよりも高い生物活性を有しており、

更年期障害の改善、閉経後の骨粗鬆症予防、心血管疾患の予防作用が示唆されています。



先行研究では、次の報告があります。


エクオール(10mg)が日本人女性の骨の健康維持と心臓病予防に有用



膣のアンチエイジングにエクオールの働き




ただし、
エクオールの体内産生には、腸内細菌叢が関与するため、エクオールを産生できる人とそうではない人がいることがわかっています。

日本人でエクオールが産生できるのは、50-60%程度です。

また、食習慣の変化により、若年者では、エクオール産生者の割合が減少しており、

日本人の若年女性では、20-30%の人しか、エクオールを産生できていないと報告されています。

エクオール産生者は、非産生者に比べて、大豆イソフラボンの機能性/健康増進効果や未病対策効果を得られると考えられます。




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がん患者におけるビタミンミネラルサプリメントの利用状況@ポーランド [2018年08月11日(土)]
今月の臨床実験医学の専門ジャーナル(電子版)に、がん患者におけるビタミンミネラルサプリメントの利用状況を調べた調査研究が、ポーランドのグループ(Wroclaw Medical University)から報告されていました。
(Adv Clin Exp Med. 2018 Aug 7.)


サプリメント・機能性食品成分は、食事や運動に加えて、ライフステージに応じて、適切に利用することで、健康増進、未病対策、標準治療の補完療法として有用性が示されています。


後期高齢者、慢性消耗性疾患を有する場合などでは、食事からだけでは必要な栄養素が充足できないケースもあり、栄養補助食品として、ビタミンやミネラルをサプリメントから摂取することが推奨されます。


今回の研究では、

がん病棟の患者におけるビタミン(ACE)サプリメントの利用状況が調べられました。


具体的には、

ポーランドの医療機関のがん病棟において、

19歳から83歳のがん患者78名を対象に、

食事調査及びビタミンやミネラルサプリメントの利用状況が調べられています。


解析の結果、

全体の46.2%が何らかのサプリメントを摂っており、

サプリメントの利用者のうち、77.8%が抗酸化ビタミン(A、C、E)を摂っていました。

マルチビタミンサプリメントの利用者の割合は、女性の72.2%、男性の80%でした。

推奨量の充足率は、
ビタミンAは303 ±136%、
ビタミンCは282 ±166%、
ビタミンEは199 ±80%
でした。



以上のデータから、

一般に、がん患者では食事からのビタミン類の摂取が十分ではないものの、

サプリメントの利用により、充足されること、


ただし、安全性についての懸念もあり、医療関係者との相談が重要であると考えられます。



最近の研究では、次の報告があります。


ビタミンD値が高いと大腸がん生存率が高い:系統的レビュー/メタ解析


セレンが前立腺がんリスクを低減する:メタ解析 



長期入院患者はビタミンC不足@豪州




マルチビタミンやマルチミネラルサプリメントは、潜在的な微量必須栄養素の摂取不足を予防するために、ベーシックサプリメントとしての摂取が推奨されます。

マルチビタミンサプリメントの有用性に関して、次の研究が知られています。



マルチビタミン・ミネラルと死亡率の関係:メタ解析



マルチビタミン・ミネラルサプリメントで栄養素不足が解消



野菜不足の日本人はマルチビタミン摂取によって脳卒中での死亡率が20%低下




50歳以上の米国の男性医師14,641名を対象にした研究で、

マルチビタミンによるがんリスク低減効果


(平均的な日本人を集団で対象とする場合、現代の食生活では潜在的な栄養素の不足という問題は想定されますが、マルチビタミンの投与で死亡率低下というデータまでは検出できないと思います。)

(なお、マルチビタミン・ミネラルサプリメントによる抗がん作用や死亡率低下のメカニズムとしては、ビタミンCやビタミンE、セレンといった抗酸化作用を持つ成分が、酸化障害の抑制を介して、抗がん作用および生活習慣病予防効果を示す、となります。)





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地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。


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サプリメントがファーストラインとなる病態:レビュー 


研究と利害の衝突@抗インフルエンザウイルス剤


研究と利害の衝突についてのルール作成


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posted at 23:58 | この記事のURL
ビタミンD値が高いと大腸がん生存率が高い:系統的レビュー/メタ解析 [2018年07月22日(日)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、血中ビタミンD値と、大腸がん生存率との関連を調べた系統的レビュー/メタ解析が、ドイツのグループ(German Cancer Research Center (DKFZ))から報告されていました。
(Nutrients. 2018 Jul 13;10(7).)


ビタミンDは、免疫調節作用や抗炎症作用を有しており、

がんなど生活習慣病のリスク低減に有用です。

ビタミンD3サプリメントは、ベーシックサプリメントとして健康増進や未病対策としての摂取が推奨できます。


先行研究では、

大腸がん(結腸がんと直腸がん、CRC)患者において、

血中のビタミンD(25(OH)D)が高いほど、生存率が高いというデータが示唆されています。



今回の系統的レビュー/メタ解析では、

血中ビタミンD値と大腸がん生存率との関連のアップデートが行われました。

具体的には、
主要医学データベースを用いて関連論文が検索され、
(PubMed and Web of Science)



11報の原著論文から、大腸がん患者7718名のデータが解析の対象となりました。

メタ解析の結果、

血中ビタミンD値(25(OH)D)が高いほど、

生存率が高いという有意な相関が見出されたということです。


ビタミンD値が最高群に比べて、

最低群では、

全死亡率が32%低く、
(HR; 0.68 (0.55⁻0.85))

大腸がんの生存率が33%低い
(HR;0.67 (0.57⁻0.78))

という関連が見出されました。


サブ解析では、

ビタミンD値と生存率との相関が顕著であったのは、

欧州での研究、

サンプル数が多い研究、

ステージIからIVの患者を含んだ研究

でした。


以上、今回のメタ解析のアップデートから、

大腸がん患者において、

血中ビタミンD値が高いほど、生存率が高いという関連が考えられます。

今後、介入試験による検証が期待される分野です。


ビタミンDは、抗炎症作用を有しており、生活習慣病の予防効果が考えられます。

生活習慣病や内臓脂肪型肥満に伴う病態の本質は、「慢性炎症」です。

したがって、機能性食品成分による病気の予防のためには、抗炎症作用を有し、かつ、安全性が確立し、かつ、経済性(費用対効果)の高い製品の利用が進められます。


食品成分で、抗炎症作用を有し、かつ、多くの臨床研究において有用性が示されているのは、ビタミンD、コエンザイムQ10、オメガ3系必須脂肪酸(EPAやDHA)、ウコン、グルコサミンなどです。


DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。





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posted at 23:55 | この記事のURL
セレンが前立腺がんリスクを低減する:メタ解析 [2018年06月27日(水)]
今月のがん予防研究の専門ジャーナルに、セレンと前立腺がんリスクとの関連を検証したメタ解析が報告されていました。
(Asian Pac J Cancer Prev. 2018 Jun 25;19(6):1431-1437.)


セレンは抗酸化作用を有する必須ミネラルであり、抗がん作用が示唆されます。


先行研究では、

レンによる抗炎症作用・抗酸化作用:メタ解析


という報告があります。


セレンの摂取が少なく、前立腺がんリスクを有する欧米の男性では、セレン含有サプリメントの投与による前立腺がん予防のための試験なども行われてきました。


今回のメタ解析では、セレンと前立腺がんリスクとの関連が検証されました。

具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Scopus, Web of Science, ScienceDirect, Embase, CINAHL, Cochrane Library, EBSCO and Google scholar)

2016年までに報告された関連を研究が検索され、

38報から、

前立腺がん患者36,419例、対照群105,293例が解析の対象となりました。



メタ解析の結果、

セレンの摂取による前立腺がんリスクの有意な低減作用が見出されました。
(RR; 0.86, 95% CI:0.78-0.94)


次に、

サブ解析として、研究の種類別では、

症例対照研究では、11%のリスク低下、
(RR; 0.89 (95% CI: 0.80-1.00))

コホート研究では、23%のリスク低下傾向
(RR; 0.77 (95% CI: 0.52-1.14))

ランダム化比較試験では、10%のリスク低下傾向
(RR;0.90 (95% CI: 0.74-1.09))

という相関でした。

また、

体内の組織別のセレン濃度のサブ解析では、

血清セレン値では、31%の有意な低下、
(RR; 0.69 (95% CI: 0.51-0.95))

血漿セレン値では、15%の低下傾向、
(RR; 0.85 (95% CI: 0.61-1.17))

爪組織中では、34%の低下傾向
(RR;0.66 (95% CI: 0.41-1.05),)

という相関でした。


さらに、

10報では、

前立腺がんの進行がんリスクは、セレン摂取により33%低下するという有意な相関が見出されました。
(RR;0.67 (95% CI: 0.52-0.87))





以上、今回のメタ解析データでは、

セレンによる前立腺がんリスク低減作用、
および
進行がんへの進展抑制作用が示唆されます。


論文著者らは、

前立腺がんの予防のために、セレンサプリメントの摂取が推奨されうる、と考察しています。



セレンは、必須微量ミネラルの1種であり、抗酸化作用や抗炎症作用免疫調節作用を有しており、

セレン不足は、心臓病(冠状動脈疾患)のリスクを高める、と考えられています。


スウェーデンでの先行研究では、

コエンザイムQ10+セレンサプリメントの5.2年間の投与によって、

心血管疾患死亡率の有意な低減効果が示されています。

コエンザイムQ10+セレンによる心臓病死低下効果




セレンに関して、次の報告が知られています。


コエンザイムQ10+セレンによる心臓病死低下効果




糖尿病性腎障害におけるセレンの抗酸化作用


・前立腺の健康維持にはノコギリヤシ+リコピン+セレン


ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析



コエンザイムQ10+セレンによる心機能への作用



コエンザイムQ10+セレンによる高齢者の心臓病死亡率低下効果



コエンザイムQ10+セレンによる抗炎症作用


DHCのサプリメントでは、セレンは、マルチミネラルに含まれています。



DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。

また、各種カロテノイドを含むマルチカロチンの他、リコピンルテインなども製品化しています。


中高年以上の疾病予防・健康増進のためには、

下記のサプリメントは、すべてベーシックサプリメントとして摂取が推奨できます。


すべての摂取にかかるコストは1か月分で、2,000円程度から、ですので、

安全性・有効性に加えて、経済性(費用対効果)にも優れています。



マルチビタミン、
(マルチビタミン 徳用90日分 \886(税込\956)) ⇒1ヵ月分は約300円。


マルチミネラル、
(マルチミネラル 徳用90日分【栄養機能食品(鉄・亜鉛・マグネシウム)】\1,239(税込\1,338))  ⇒1ヵ月分は約450円。


ビタミンC ハードカプセル(1,000mg)
(ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】\629(税込\679)) ⇒1ヵ月分は約210円。



ビタミンD3
(ビタミンD3 30日分 \286(税込\308))   ⇒1ヵ月分は約300円。



コエンザイムQ10、
(コエンザイムQ10 包接体 徳用90日分  通常価格\2,143(税抜))  ⇒1ヵ月分は約700円。




↑ 上記は、合計で一か月分が約2,000円ほどです。中高年以上の全員に推奨できるベーシックな成分です。



↓ 下記の成分は、上記に加えて追加する場合に、優先されるサプリメントです。

EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))



DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))


乳酸菌
(届くビフィズス 30日分 通常価格 \1,429(税抜))





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サプリメントがファーストラインとなる病態:レビュー 


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posted at 23:57 | この記事のURL
コーヒーの摂取が肝がん・卵巣がん・甲状腺がん・子宮体がん・メラノーマのリスクを低減@非白人 [2018年05月24日(木)]
今月の腫瘍学の専門ジャーナル(電子版)に、非白人のグループにおいて、コーヒーの摂取とがんリスクとの関連を検証した疫学研究が、米国のグループ(University of Hawaii Cancer Center.)から報告されていました。
(Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2018 May 18.)



これまでの疫学研究によって、コーヒーの摂取による生活習慣病リスクの低下が知られています。


例えば、コーヒーの摂取による2型糖尿病リスク低下、脳卒中リスク低下、うつ病リスク低下、肝がんリスク低下、認知機能の低下抑制などがあります。


日本でも、次の研究があります。


3杯のコーヒーで脳腫瘍が半減する@日本人

コーヒーに含まれるポリフェノールの1種、クロロゲン酸の抗酸化作用などの作用を介した効果と考えられています。


さて、
今回の研究では、

日系アメリカ人を含めた非白人のグループにおいて、

コーヒーの摂取と、各部位別のがんリスクとの関連が検証されました。


(先行研究において、コーヒーの摂取による有用性を示したデータでは、
白人を対象とした研究が多いので、今回は非白人での有用性が検証されています。)


具体的には、

ハワイとロサンゼルスにおいて、
黒人、ハワイ先住民、日系アメリカ人、ラテン系、白人の167,720名を対象にした多民族コホート研究として、

食事調査が行われ、

部位別のがんリスクとの関連が検証されました。


15.3年間のフォローアップ中、

34,031例のがんが見出されました。


解析の結果、

1日4杯以上のコーヒーの摂取は、非摂取群に比べて、

肝がんの43%リスク低下との有意な相関、
(HR=0.57; 95% CI, 0.38-0.87)

卵巣がんリスク67%の低下、
(HR=0.33; 95% CI, 0.17-0.65; Ptrend = 0.007)

甲状腺がんリスクの56%の低下、
(HR=0.44; 95% CI, 0.23-0.87; Ptrend = 0.007)

メラノーマリスクの28%の低下
(HR=0.72; 95% CI, 0.52-0.99; Ptrend = 0.002)

が見出されました。

また、

BMIが30以上の肥満女性において、

子宮がんリスクとの間に有意な負の相関も見出されています。
(HR=0.31; 95% CI, 0.14-0.72; Ptrend = 0.04)



これらの相関は、5つの民族で同様の傾向でした。

また、カフェイン入りのコーヒーの摂取群で、この相関は見出されました。



以上のデータから、

コーヒーの摂取による肝がん・卵巣がん・甲状腺がん・子宮体がん・メラノーマのリスク低減作用が示唆されます。



これまでの疫学研究や臨床試験では、高血圧症の改善、心血管疾患(動脈硬化性疾患)リスクの低減、抗がん作用などが報告されています。



例えば、次のような研究が知られています。


コーヒー摂取による全死亡率と心血管疾患リスク低下効果:メタ解析



コーヒーの摂取と死亡率の関係@日系アメリカ人


コーヒーの摂取と泌尿器のがんの関係@メタ解析



コーヒーの摂取による前立腺がんリスク低下作用@メタ解析




コーヒーによる肝臓がんリスク低下作用



コーヒーの摂取と前立腺がんリスクとの関連



コーヒーの摂取による口腔咽頭がんリスク低下作用



チョコレートとコーヒーの摂取と肝機能の関係@HIV-HCV重複感染者



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制




DHCでは、各種のお茶・ハーブティー・コーヒー、カフェイン抜きの飲料などを製品化しています。




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posted at 23:59 | この記事のURL
リコピンの摂取による前立腺がんの一次予防効果:メタ解析 [2018年03月15日(木)]
今月の泌尿器科の専門ジャーナルに、リコピンの摂取と前立腺がんリスクとの関連を調べた系統的レビュー/メタ解析が、報告されていました。
(Arch Esp Urol. 2018 Mar;71(2):187-197.)


トマトに含まれるファイトケミカルのリコピンは、抗酸化作用や抗炎症作用を介して、生活習慣病のリスク低減効果が知られています。


リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析


リコピンが心血管リスクを17%低下させる:メタ解析



今回の研究では、

前立腺がんの一次予防に対するリコピン摂取の有用性が検証されました。



具体的には、

主要医学データベースを用いて、

1990年から2015年に発表された論文が、2015年3月の時点で、検索され、

臨床試験、コホート研究、症例対照研究の343報が抽出され、


27報が系統的レビューの対象となりました。

(22報が症例対照研究、5報がコホート研究)


また、

症例対照研究とコホート研究の23報が、メタ解析の対象となりました。




症例対照研究では、

前立腺がん患者13,999名、

対照群22,028名が対象となり、



コホート研究では、

187,417名の参加者のうち、

8,619名が前立腺がんと診断されました。


メタ解析の結果、


前立腺がんは、

リコピンの摂取により6%のリスク低下(一次予防)
(OR = 0.94, IC 95% 0.89-1.00)

トマト製品(生あるいは調理)の摂取により10%のリスク低下(一次予防)

という相関が見出されました。




以上のデータから、


リコピンあるいはトマト製品摂取と、前立腺がんリスクとの間に有意な負の相関が示唆されます。



カロテノイドの摂取に関する研究では、次の報告があります。


カロテノイド類による前立腺がんリスク低下作用



血中カロテノイド値が高いと膵臓がんリスクが低い



ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析


リコピンが心血管リスクを17%低下させる:メタ解析



リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析


ビタミンCとカロテノイド類の摂取が多いと肺がんリスクが低い


カロテノイド類の摂取が多いと骨折が少ない:メタ解析



DHC製品で、カロテノイドを主要成分とするサプリメントとして、下記の製品があります。


マルチカロチン 30日分
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リコピン 30日分
トマトパワーで「生活習慣に負けない若々しさ」と「紫外線に負けない透明感」
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アスタキサンチン 30日分
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\1,440(税込\1,555)







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posted at 23:51 | この記事のURL
大豆イソフラボンによる乳がんリスク低減効果:メタ解析 [2018年01月16日(火)]
本日、茨城県境町に行ってきました。

(熊本地震のときに、真っ先に納税代行のしくみを確立して支援した自治体として有名です。)



DHCは、境町と包括連携協定を締結し、地域活性化や健康づくりに取り組んでいます。

健康寿命延伸のための葉酸プロジェクトも進行中です。

(葉酸については、さかど葉酸プロジェクトが有名です。

1/17の1930からのNHKの番組で放送されることを、週末にお会いした女子栄養大学副学長の香川先生からお聞きしました。)



さて、本日の私的なお勉強日記です。


臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆イソフラボンの摂取による乳がんリスク低下作用を示したメタ解析が報告されていました。
(Clin Nutr. 2017 Dec 15.)



大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。

また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用が注目されています。


大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気の他、さまざまな生活習慣病に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。

最近の研究として、次の報告が知られています。


大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析


大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析


イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性


大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性


さて、

メタ解析では、

食事由来のイソフラボンの摂取と、乳がんリスクとの関連が検証されました。



具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Embase, the Cochrane Library)

2017年4月までの収載論文が検索され、

16報の前向きコホート研究、

乳がん患者11,169名、

参加者648,913名のデータが解析の対象となりました。


解析の結果、

イソフラボンの摂取が多い群では、

少ない群に比べて、

乳がんリスク低下傾向が示唆されました。

(RR;0.99, 95%CI, 0.91-1.09; P = 0.876)


また、

イソフラボンの摂取が中程度の群でも、

少ない群に比べて、

乳がんリスク低下傾向が見出されました。
(RR; 0.99, 95%CI, 0.92-1.05; P = 0.653)


さらに、


大豆由来食品の摂取が多い群では、

少ない群に比べて、乳がん罹患率の有意な低下が示されています。


以上のデータから、

大豆製品及び大豆由来イソフラボンの摂取による乳がんリスク低減作用が示唆されます。





DHCでは、大豆イソフラボンプエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの複合サプリメントなどを製品化しています。



DHC青汁+豆乳(30缶入)
2つのヘルシー素材がこれ1本!イメージをくつがえすおいしさです!




サプリメントでは、大豆イソフラボンに加えて、エクオールもあります。

エクオールとは、腸内細菌により、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインから産生されます。

エクオールは、イソフラボンよりも高い生物活性を有しており、

更年期障害の改善、閉経後の骨粗鬆症予防、心血管疾患の予防作用が示唆されています。




ただし、
エクオールの体内産生には、腸内細菌叢が関与するため、エクオールを産生できる人とそうではない人がいることがわかっています。

日本人でエクオールが産生できるのは、50-60%程度です。

また、食習慣の変化により、若年者では、エクオール産生者の割合が減少しており、

日本人の若年女性では、20-30%の人しか、エクオールを産生できていないと報告されています。

エクオール産生者は、非産生者に比べて、大豆イソフラボンの機能性/健康増進効果や未病対策効果を得られると考えられます。




大豆イソフラボン エクオール 30日分

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posted at 23:53 | この記事のURL
大豆の摂取が前立腺がんリスクを低下:メタ解析 [2018年01月08日(月)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、大豆の摂取と前立腺がんリスクとの関連を検証したメタ解析が、米国のグループ(University of Illinois at Urbana-Champaign)から報告されていました。
(Nutrients. 2018 Jan 4;10(1))


前立腺がんは、高齢男性において問題になるがんであり、

世界的には、男性の罹患するがんの15%を占めています。


アジア人では、大豆の習慣的な摂取による前立腺がんリスク低下作用が示唆されています。


そこで、今回の研究では、

大豆食品および大豆由来のイソフラボン類(ゲニステインとダイゼイン)の摂取と、

前立腺がんリスクとの相関についてメタ解析が行われました。


具体的には、

30報を対象に、

主アウトカムとして、原発および進行前立腺がんと、大豆食品の摂取、イソフラボン類の摂取、血中イソフラボン値との関連が調べられています。


解析の結果、

前立腺がんリスクの低下と、

大豆食品の摂取、
(p < 0.001)


ゲニステインの摂取、
(p = 0.008)


ダイゼインの摂取、
(p = 0.018)


非発酵大豆食品の摂取
(p < 0.001)

との間の有意な相関が見出されました。


一方、

発酵大豆食品、総イソフラボンの摂取、血中イソフラボン値と、前立腺がんリスクとの間には有意な相関は認められませんでした。



また、
大豆食品の摂取、イソフラボンの血中濃度と、前立腺進行がんとの間に有意な相関は検出できませんでした。


論文著者らは、

観察研究で認められた大豆食品の摂取と、前立腺がんリスク低下との有意な相関などから、

大豆食品の摂取による前立腺がんリスク低下を考察しています。



最近の研究として、次の報告が知られています。


大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析


大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析


イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性


大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性




DHCでは、大豆イソフラボンプエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの複合サプリメントなどを製品化しています。



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posted at 23:55 | この記事のURL
強いストレスが日本人のがんリスクを11%高くする:JPHC研究 [2017年11月08日(水)]
日本人において、強いストレスによるがんリスク上昇との関連を示した研究が、国立がんセンターのグループから報告されていました。
(Sci Rep. 2017 Oct 11;7(1):12964.)


これまでの研究では、

がん発症とストレスとの関連はあまり明確ではありません。

今回の研究では、

日本人において、ストレスと、がんリスクとの関連が検証されました。


具体的には、
多目的コホート研究(JPHC研究)の一環として、

1990-1994年の時点で、40−69歳の参加者101,708名を対照に、

登録時のストレスレベル(自己申告によるストレス)が調べられ、

5年間毎のフォローアップが行われました。
(交絡因子で補正。)


平均17.8年間のフォローアップ中、

17,161例のがんが見出されました。


解析の結果、

受容するストレス自体が大きく変化することを考慮した場合でも、

低ストレスレベル群に比べて、

高ストレス群では、軽度(4-6%)のがんリスク亢進が認められたということです。


長期的なストレスレベルを考慮したとき、

低ストレス群に比べて、

高ストレス群では、

がんリスクが11%上昇という相関が見出されています。
(95% confidence interval 1-22%)

この相関は、男性で顕著であり、20%のリスク上昇でした。

また、

喫煙者、飲酒、肥満者、および、がんの家族歴がない被験者で顕著でした。


以上のデータから、

ストレスを感じている日本人では、

がんリスクが高くなるという関連が示唆されます。



ストレス対策としてのサプリメントには、下記の機能性食品成分があります。



軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が確立しています。

セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。



セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す



うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果




DHCでは、うつ病対策に関連したサプリメントを製品化しています。


セントジョーンズワート 30日分
ほがらかな心で毎日をはつらつと
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\850(税込\918)





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食事成分とうつ病との関連については、次のような研究があります。

オリーブオイルの多い地中海食がうつ病リスクを低下:メタ解析






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posted at 23:56 | この記事のURL
オメガ3系脂肪酸(EPA+DHA)が乳がん患者での免疫調節と抗炎症作用を示す [2017年10月26日(木)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、乳がん患者において、オメガ3系必須脂肪酸(EPA+DHA)サプリメントによる免疫関連指標への作用を調べた臨床研究が、ブラジルのグループ(University of Bras&#237;lia)から報告されていました。
(Nutr J. 2017 Oct 23;16(1):71.)

EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。

また、
オメガ3系必須脂肪酸(EPA/DHA)による乳がん予防効果
というレビューも報告されています。


今回の研究では、

乳がん患者において、

EPAとDHA投与による免疫関連指標への作用が検証されました。

具体的には、

新規に診断され、化学療法未治療の乳がん患者を対象に、


ランダム化二重盲検比較試験として、

・魚油サプリメント(オメガ3系必須脂肪酸1.8グラム/日)投与群:23名、

・偽薬(ミネラルオイル)投与群:22名

の2群について、30日間の投与が行われ、

体組成、血中脂肪酸および免疫関連指標が検証されました。


魚油投与群18名、
偽薬群19名が解析の対象となりました。


解析の結果、

まず、体組成や体重に関しては、介入後の両群間で有意差は認められませんでした。


次に、

血中脂質では、

魚油サプリメント投与群において、
EPA (p = 0.004), DHA (p = 0.007)の有意な上昇が見出されました。


また、


免疫関連指標では、
末梢血でのCD4+ Tリンパ球の割合、
および
炎症マーカーの血中hs-CRP値に関して、

魚油サプリメント投与群では有意な変化なく維持されていたのに対して、

偽薬投与群では、

hsCRP値の有意な上昇が認められたということです。
(p = 0.024)

また、
偽薬群では、
CD4+ Tリンパ球の割合が有意に減少しました。
(p = 0.042)


なお、

炎症惹起サイトカイン類やプロスタグランジンE2には変化は認められませんでした。


以上のデータから、

乳がん患者において、

EPA+DHAの魚油サプリメント投与による免疫および炎症反応に対する好影響が示唆されます。



DHCでは、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントを製品化しています。



EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))




DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))







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posted at 23:56 | この記事のURL
地中海食が大腸がんリスクを減らす [2017年10月18日(水)]
疫学研究の専門ジャーナル(電子版)に、地中海食の順守と、大腸がんリスクとの関連を調べた研究が、イギリスのグループ(University of Leeds)から報告されていました。
(Int J Epidemiol. 2017 Aug 19.)


大腸がん(結腸がんと直腸がん)は、日本でも増加しています。

特に、
日本人女性のがんによる死亡では、部位別の第1位が大腸がん(結腸がん+直腸がん)です。
(男性では、胃がん、肺がんに続いて、第3位が大腸がん)


今回の研究では、

地中海食の食事パターンと、大腸がんリスク(結腸がん、直腸がん)との関連が検証されました。


具体的には、

イギリス女性コホート研究の一環として、
(UK Women's Cohort Study)

合計35,372名の女性を対象に、

217品目の食事調査質問票を用いて、10項目でのスコアにより、地中海食の順守率が評価され、
(地中海食の順守スコアは、最低が0、最高が10)
地中海食の食事パターンの順守率と、大腸がんリスクとの関連が調べられています。


17.4年間のフォローアップ(中央値)が行われ、

合計465名の大腸がん(結腸がん、直腸がん)が見出されました。


解析の結果、

まず、
地中海食の順守スコアと、大腸がんリスクとの間に有意な負の相関が見出されました。

(順守スコアが2ポイントあがるごとに、大腸がんリスクが12%低下。
HR&#8201;=&#8201;0.88, 95% CI: 0.78 to 0.99; Ptrend &#8201;=&#8201;0.03)


次に、

直腸がんに関しては、

地中海食の順守スコアが2ポイント上がると、

直腸がんリスクが31%低下という相関が認められました。
(HR 95% CI 0.69;0.56 to 0.86)


さらに、

地中海食の順守スコアが最高群では、

最低群に比べて、

直腸がんリスクが62%低下、という有意な相関が見出されました。

(HR 0.38; 95% CI: 0.20 to 0.74; Ptrend &#8201;<&#8201;0.001)


以上のデータから、

今回の研究の対象となった女性において、

地中海食による大腸がん、特に直腸がんのリスク低減効果が示唆されます。


がんなどの生活習慣病、肥満、メタボリック症候群の予防や改善には、

「地中海食の食事パターン」を基本として、

地産地消の食材を用いた「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」が推奨できます。



地中海食は、スペインやギリシャ、南フランスなど地中海地方の伝統食です。
野菜や果物、全粒の穀類、種実類、オリーブオイルの利用が多いという特徴があります。

地中海食は、健康増進や疾病予防に有用であることが知られており、多くの研究によってエビデンスが示されています。




地中海食やオリーブオイルの効能については、多くのエビデンスが報告されています。


地中海食で死亡率が半減する



低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効



オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下



地中海食がメタボを抑制



バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用



バージンオリーブオイルの心臓病予防作用



オリーブオイルによる皮膚の老化抑制作用



地中海食による認知症予防効果



地中海食+CoQ10サプリによる抗酸化作用



超低炭水化物・地中海食による減量効果




地中海食による高尿酸血症リスクの低下



オリーブオイルによる動脈硬化抑制作用



バージンオリーブオイルによる骨代謝改善作用




オリーブオイルとナッツによる心血管リスク低下作用



伝統的地中海食による脂質代謝改善作用



オリーブオイルによる膀胱がんリスク低下




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すい臓がんを防ぐ食生活:系統的レビュー [2017年10月16日(月)]
栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、すい臓がんリスクと食事との関連を検証した系統的レビューが、米国のグループ(University of South Carolina)から報告されていました。
(Nutr Rev. 2017 Sep 6.)


日本人の死因の第1位は、がんです。

2015年の統計によると、

日本において、がんで死亡した人は370,346人(男性219,508人、女性150,838人)でした。


死亡数が多い部位は、男女の合計で、

第1位:肺がん

第2位:大腸がん

第3位:胃がん、

第4位:膵臓がん、

第5位:肝臓です



今回の研究では、

すい臓がんリスクと、食事パターンとの関連が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMedとWeb of Science databases)

2016年6月15日までの収載論文から、

すい臓がんと食事パターンに関する症例対照研究と、コホート研究が検索され、

16報の研究が見出されました。

食事パターンとすい臓がんリスクとの関連を示した8報によると、


すい臓がんリスクと有意な正相関が認められた食事は、


動物性食品

でんぷん(スターチ)の多い食事、

西洋式食事パターン

であり、
リスクは 1.69倍から2.40倍に達していました。



一方、

すい臓がんリスクと負の相関が認められた食事パターンは、

野菜と果物、

ビタミン類と食物繊維、

賢明な(Prudent)食事

であり、


リスクが0.51から0.55でした。


8報のいずれでも、

食事の質の改善と、すい臓がんリスク低減との相関が示唆されています。


なお、食事パターンとすい臓がんリスクとの相関は、

コホート研究よりも、症例対照研究のほうで強く認められ、

また、
女性よりも男性において、強い相関でした。


以上のデータから、

食事パターンとすい臓がんリスクとの関連が示唆されます。


がんなどの生活習慣病、肥満、メタボリック症候群の予防や改善には、

「地中海食の食事パターン」を基本として、

地産地消の食材を用いた「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」が推奨できます。



また、
DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、


DHCプロティンダイエット
です。



DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、


コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、

ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。




その他、低GI食、低GL食として、

発芽玄米

米こんにゃく

があります。







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posted at 23:54 | この記事のURL
カルシウムサプリメントが大腸腺腫の再発リスクを抑える:メタ解析 [2017年08月12日(土)]
今月の内科学の専門ジャーナルに、カルシウムサプリメントによる大腸腺腫の再発リスクへの作用を検証したメタ解析が報告されていました。
(Medicine (Baltimore). 2017 Aug;96(32):e7661.)



これまでの研究によって、

カルシウムサプリメントによる大腸腺腫予防作用が系統的レビューで示唆されています。


今回の研究では、系統的レビューのアップデートとメタ解析および逐次解析にて検証が行われました。


具体的には、

2016年9月までのランダム化比較試験(RCT)が検索され、

5報のRCTから、

大腸腺腫の既往歴を有する患者2234名のデータが見出されました。

5報のうち2報では、クライテリアでのリスクバイアスが不明確でした。


質の高いRCTのメタ解析では、

カルシウムサプリメントによる、大腸腺腫再発予防効果が見出されました。

(大腸腺腫再発リスクが12%低下:
RR; 0.88 [95% CI 0.79-0.99])

ただし、
進行腺腫では、有意なリスク低減作用は見出されていません。
(RR, 1.02 [95% CI 0.67-1.55])


サブグループ解析では、

大腸腺腫再発リスクに対して、

カルシウムの用量が1日あたり1600mg以上の群では、
26%のリスク低下が見出されました。

一方、
1200mg以下の摂取群では、
16%のリスク低下でした。
(RR, 0.84 [95% CI 0.73-0.97])


なお、
カルシウム摂取による重大な有害事象は認められませんでしたが、

高カルシウム血症が有意に上昇することは示されています。
(P&#8202;=&#8202;.0095)

一方、
逐次解析(TSA)では、カルシウムサプリメントの効果が検出できないことから、
質の低いRCTでの影響が示唆されます。

(TSAは、RCTの異質性を調整したメタ解析です。)


以上のデータから、

大腸腺腫再発リスクに対するカルシウムサプリメントの有用性が示唆されます。




カルシウム・マグネシウム、



血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い


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コーヒーの摂取とがん死亡率との相関 [2017年07月31日(月)]
今月のがん疫学研究の専門ジャーナル(電子版)に、コーヒーの摂取とがん死亡率との関係を調べた疫学研究が、アメリカがん協会(ACS)のグループから報告されていました。
(Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2017 Jul 27.)




これまでの疫学研究によって、コーヒーの摂取による生活習慣病リスクの低下が知られています。


例えば、コーヒーの摂取による2型糖尿病リスク低下、脳卒中リスク低下、うつ病リスク低下、肝がんリスク低下、認知機能の低下抑制などがあります。


日本でも、次の研究があります。


3杯のコーヒーで脳腫瘍が半減する@日本人

コーヒーに含まれるポリフェノールの1種、クロロゲン酸の抗酸化作用などの作用を介した効果と考えられています。



今回は、
米国での疫学研究において、

1982年の登録時点で、がんの既往や現病歴がなく、調査票に記入した、

がん予防研究U(Cancer Prevention Study-II)の参加者922,896名(28-94名)を対象に、

コーヒーの摂取と、がん死亡との関係が調べられました。


2012年までのフォローアップ中、

118,738名のがん死亡がありました。


解析の結果、

まず、
現在の喫煙者および過去の喫煙者では、
コーヒーの摂取と、全死亡との間に非線形の相関が認められており、

非喫煙者では相関は示されませんでした。



次に、非喫煙者では、

1日あたり2杯のコーヒーの摂取は、

大腸がん(結腸・直腸がん)死亡リスクの3%低減、
(HR=0.97; 95% confidence interval [CI] 0.95-0.99)

肝臓がん死亡リスクの8%低減
(HR=0.92; 95% CI 0.88-0.96)

女性乳がん死亡リスクの3%低減
(HR=0.97; 95% CI 0.94-0.99)

および、

食道がん死亡リスクの7%の増加
(HR=1.07; 95% CI 1.02-1.12)

という相関が見出されています。

また、

頭頸部がんでは、

1日2-3杯以上の摂取で、28%の死亡リスク低減という非線形の相関(多く摂取しても同程度のリスク低減)が示されました。


以上のデータから、

コーヒーの摂取により、

大腸がん(結腸・直腸がん)、肝臓がん、乳がん、頭頸部がんリスク低減作用が示唆されます。

なお、非喫煙者におけるコーヒー摂取での食道がんリスク上昇に関して、論文著者らはさらに検討が必要、と考察しています。


一般に、
コーヒーの摂取による、がんリスク低減、全死亡率低下、生活習慣病リスク低減などは確立していると思います。

一方、熱い飲み物や食べ物を摂取する習慣があると、温度刺激によって、食道がんリスクが高くなることがわかっています。

たとえば、日本では、「奈良の茶がゆ」習慣による食道がんリスク上昇、南米では、熱いマテ茶による食道がんリスク上昇が知られています。






これまでの疫学研究や臨床試験では、高血圧症の改善、心血管疾患(動脈硬化性疾患)リスクの低減、抗がん作用などが報告されています。



例えば、次のような研究が知られています。


コーヒー摂取による全死亡率と心血管疾患リスク低下効果:メタ解析



コーヒーの摂取と死亡率の関係@日系アメリカ人


コーヒーの摂取と泌尿器のがんの関係@メタ解析



コーヒーの摂取による前立腺がんリスク低下作用@メタ解析




コーヒーによる肝臓がんリスク低下作用



コーヒーの摂取と前立腺がんリスクとの関連



コーヒーの摂取による口腔咽頭がんリスク低下作用



チョコレートとコーヒーの摂取と肝機能の関係@HIV-HCV重複感染者



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制






DHCでは、各種のお茶・ハーブティー・コーヒー、カフェイン抜きの飲料などを製品化しています。




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医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

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posted at 23:57 | この記事のURL
ビタミンDサプリメントが乳がんリスクを11%低減:シスター研究 [2017年07月23日(日)]
今月の環境医学の専門ジャーナルに、血中ビタミンD値と乳がんリスクとの関連を調べた疫学研究が、米国のグループから報告されていました。
(Environ Health Perspect. 2017 Jul 6;125(7):077004.)


ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、抗炎症作用、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。

ビタミンDは、ヘルシーエイジング/健康長寿に必須のビタミンです。


今回の研究では、

姉妹が乳がんの家族歴を有しているが、本人は乳がんではない女性において、

(つまり、遺伝的に乳がんリスクを有していると推定されるが、乳がんには罹患していない女性)

ビタミンDサプリメントの利用および血中ビタミンD値と、乳がんリスクとの関連が検証されました。


具体的には、

姉妹が乳がんに罹患した家族歴を有するが本人は乳がんではない、

35−74歳の女性で、

2003年から2009年のシスター研究(Sister Study)に参加した米国女性50,884名を対象に、


血中ビタミンD値およびビタミンDサプリメントの利用と、5年間のフォローアップ中の乳がん発症との関係が調べられています。

5年間のフォローアップ期間中に乳がんを発症した1,611名と、
対照群1,843名の血中濃度が測定され、解析されています。

解析の結果、

血中ビタミンD値が、
4分位で最高群では、

最低群に比べて、

乳がんリスクが21%低いという有意な相関が見出されました。

(highest versus lowest quartile: adjusted ; CI: 0.63, 0.98)


また、

シスター研究の参加者50,884名の5年間のフォローアップの解析では、

ビタミンDサプリメントの摂取と、乳がんリスク11%低下との有意な相関が認められました。
(CI: 0.81, 0.99)

この相関は、
閉経後の女性において特に顕著でした。
(血中濃度;(CI: 0.57, 0.93)、ビタミンDサプリメント(CI: 0.74, 0.93))



以上のコホート研究のデータから、


ビタミンDの血中濃度が高い

あるいは、

ビタミンDサプリメントの利用によって、

遺伝素因のリスクを有する女性、特に閉経後の女性において、

乳がんリスク低下作用が示唆されます。



ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、抗炎症作用、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。




一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、

1日あたり

25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます


ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。



多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

米国での関連学会は、下記の推奨をしています。


米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨

米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。

そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。

(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)


米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨

米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU


サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。





日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。










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食物繊維の摂取が多いと頭頸部がんリスクが半減 [2017年07月20日(木)]
今月の腫瘍学の専門ジャーナル(電子版)に、食物繊維の摂取と、頭頸部がんリスクとの関連を調べた研究が、日米欧の共同研究グループから報告されていました。
(Int J Cancer. 2017 Jul 14.)



食物繊維は、がんをはじめとする生活習慣病のリスク低減に有用です。

最近の研究では、次の報告があります。




10グラムの食物繊維が膵臓がんリスクを12%低下:メタ解析



10グラムの食物繊維が乳がんリスクを4%低下:メタ解析


毎日10グラムの食物繊維摂取で大腸がんリスクが10%低下


食物繊維10gで全死亡率が11%低下:メタ解析


食物繊維の摂取と全死亡率・心血管疾患死・がん死亡の低下



また、食物繊維の摂取は、食後の高血糖を抑制し、体重減少に有用です。


さて、
今回の研究では、頭頸部がんリスクと、食物繊維の摂取との関連が検証されました。



具体的には、


症例対照研究10報(患者5959名、 対照群12,248名) を対象に、

食物繊維の摂取と、頭頸部がんリスクとの関連が調べられています。


(国際頭頸部がん疫学コンソーシアム;International Head and Neck Cancer Epidemiology (INHANCE) consortiumの一環です。)



解析の結果、

喫煙や飲酒などの交絡因子で補正後、

食物繊維の摂取と、頭頸部がんリスクとの間に有意な負の相関が認められたということです。


5分位で、

食物繊維の摂取が最低群に比べて、

最高群では、

口腔がんと咽頭がんリスクが51%低下していました。

(OR 0.49, 95% CI: 0.40-0.59; p for trend <0.001)

また、
喉頭がんリスクは34%低下という相関が見出されました。
(OR = 0.66, 95% CI: 0.54-0.82, p for trend <0.001)


以上は、
多施設による大規模な疫学研究に由来するデータですので、

食物繊維の摂取により、頭頸部がんリスクが半減すると考えられます。





厚労省による国民健康栄養調査では、
日本人の男女とも、一日あたりの食物繊維の摂取不足が示されています。

教科書的には、
もっと食物繊維をとりましょう
となりますが、実際に充足されていない状況が何十年も続いているわけですので、

補完的に、健康食品/サプリメントで食物繊維を補い、健康増進や疾病予防に利用することが合理的と考えます。



DHCでは、食物繊維含有サプリメントを製品化しており、1日1包の摂取で、日本人に不足している食物繊維の量が充足できるように設計されています。


食物繊維
植物由来の食物繊維を1日目安量あたり5,200mg配合




国民健康栄養調査では、男女とも食物繊維の摂取量が推奨量よりも数グラム程度、少ないことが示されています。DHC食物繊維1包の追加で不足分を満たすことができます。




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