先月の米国医師会ジャーナル(JAMA)に、変形性膝関節症(膝OA)患者の疼痛コントロールに対する薬物療法の有用性について、系統的レビュー/メタ解析が、イタリアのグループ(University of Padova)から報告されていました。
(JAMA. 2018 Dec 25;320(24):2564-2579.)
グルコサミンは、変形性膝関節症などの関節疾患に広く利用されているサプリメントです。
作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が想定されていました。
一方、最近の研究では、グルコサミンやコンドロイチンは、情報伝達機構における調節因子であることが示されており、変形性膝関節症に対する改善効果のメカニズムとして、構成成分自体を直接摂取する作用というよりは、シグナル伝達物質を摂取することによる作用が考えられています。
膝OAなどの変形性関節症に対して、
サプリメントでは、<リンク: http://www.dhc.co.jp/goods/goodsdetail.jsp?gCode=30731>グルコサミンやコンドロイチンが最もエビデンスが豊富であり、欧州の学術団体EULARではグレードAの推奨になっています。
(一方、ACRではGAIT1のみを解析対象としたため、偽陰性データのバイアスによってネガティブになっています。)
2014年以降に発表された最新の研究—MOVES研究やLEGS研究--では、
グルコサミンやコンドロイチンの効果が示されています。
グルコサミンの風評被害by整形外科医
変形性膝関節症(膝OA)は、長期にわたり進行性の疾患です。
これまでの研究では、膝OAの疼痛コントロールについて、長期間での有用性は明確ではありませんでした。
そこで、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
膝OAに対する薬物療法のランダム化比較試験(RCT)から12カ月以上の投与によるアウトカム(症状や関節構造)について検証が行われました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、
(MEDLINE, Scopus, EMBASE, Web of Science, the Cochrane Central Register of Controlled Trials)
2018年6月30日までの収載論文から
膝OAに対する薬物療法の介入とフォローアップが1年以上のRCTが検索され、
主アウトカムは、
投与開始時点からの膝疼痛の変化、
副アウトカムは、
身体機能と関節構造です。
47報のRCT、
22,037名のOA患者、
(主な年齢層は55-70歳、約70%が女性)
を対象にしたデータから、
膝OAの疼痛に対する31の介入方法が検証されました。
13が身体機能に対して、
16が関節構造に対する介入です。
試験期間は1年から4年間でした。
疼痛の軽減との相関が見出されたのは、
NSAIDsの1つのセレコキシブ(Celecoxib, 日本での製品名:セレコックス)と、
(SMD, -0.18 [95% CrI, -0.35 to -0.01])
症候を遅延させる機能性素材のグルコサミン硫酸塩
(SMD, -0.29 [95% CrI, -0.49 to -0.09])
の2つであり、
その他の介入は、偽薬との有意差が明確ではありませんでした。
また、
高バイアスの試験を除外し、
スケールを0から100として解析した場合、
疼痛の改善との有意な相関が見出されたのは、グルコサミン硫酸塩のみでした。
次に、
関節間隙狭小化(JSN)の改善について、有意な相関が認められた介入方法は、
グルコサミン硫酸塩
(SMD, -0.42 [95% CrI, -0.65 to -0.19]),
コンドロイチン硫酸
(SMD, -0.20 [95% CrI, -0.31 to -0.07])
ラネル酸ストロンチウム
(SMD, -0.20 [95% CrI, -0.36 to -0.05])
でした。
以上、
膝OAの疼痛に対する介入のうち、12ヵ月以上のRCTを対象とした系統的レビュー/メタ解析から、
論文著者らは、
効果のサイズが明確ではなく、
さらに大規模なRCTが必要である、というような考察になっています。
1年以上の長期投与によるRCTのメタ解析からは、
膝OAの疼痛軽減に対して、グルコサミンとコンドロイチンが有効であることが見出されているわけですが、
JAMAですので、考察では、いつものようなトーンダウンしたまとめ方になっています。
(コクランレビューなどは、もっとひどくて、介入がどのようなものであっても、考察とまとめは同じ文章です。)
変形性膝関節症に対して、
最近の研究では、次の報告があります。
変形性膝OAの疼痛に対してグルコサミン+コンドロイチンはセレコキシブと同等の効果
グルコサミン・コンドロイチンの関節裂隙狭小化抑制効果
グルコサミン・コンドロイチンによる関節軟骨保護作用@膝関節症
コンドロイチンによる変形性膝関節症改善作用
グルコサミンはNF-κBを抑制し抗炎症作用を示す
グルコサミン・コンドロイチン利用者は炎症マーカーが低い
グルコサミンによる寿命延長効果
グルコサミンはジアセレインと有効性が同じで、副作用が少ない:メタ解析
DHCでは、
関節機能訴求に関連したサプリメントとして、次の製品を扱っています。
グルコサミン 2000 30日分【機能性表示食品】
機能性表示
ひざ関節の曲げ伸ばしをサポート/ひざの違和感の緩和
極らくらく
らくらく(グルコサミン、コンドロイチン、II型コラーゲン、CBP、MSM(メチルスルフォニルメタン)、コラーゲンペプチド、ヒドロキシチロソール)
グルコサミン
コンドロイチン
グルコサミン&コンドロイチン
II型コラーゲン+プロテオグリカン
グルコサミンは、変形性膝関節症などの関節疾患に広く利用されているサプリメントです。
作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が想定されていました。
一方、最近の研究では、グルコサミンやコンドロイチンは、情報伝達機構における調節因子であることが示されており、変形性膝関節症に対する改善効果のメカニズムとして、構成成分自体を直接摂取する作用というよりは、シグナル伝達物質を摂取することによる作用が考えられています。
膝OAなどの変形性関節症に対して、
サプリメントでは、
グルコサミンやコンドロイチンが最もエビデンスが豊富であり、欧州の学術団体EULARではグレードAの推奨になっています。
(一方、ACRではGAIT1のみを解析対象としたため、偽陰性データのバイアスによってネガティブになっています。)
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グルコサミンやコンドロイチンの効果が示されています。
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