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『猫の事務所』 宮沢賢治・作 黒井健・絵 [2013年06月03日(月)]
 この『猫の事務所』を見つけて、真っ先に『猫の恩返し』のバロンの事務所を考えたのだけど、全く違いました。
 表紙の絵が暗い。
 みんな黒い服を着ているし、何か良からぬことを企む事務所なのかと思ったのですが、それも違いました。
 ・・・が、近い!
 猫の事務所とは、猫の歴史と地理を調べる小さなお役所です。
 事務長が1匹と書記が4匹いて、この表紙には四番書記がいません。
 4番書記は寒さに弱く、夜は竈の中で眠るので体が汚れていているが故に竈猫と呼ばれ、他の猫たちから嫌われているのですが、事務長が黒猫なので、普通なら選ばれないところ、みんなに尊敬される書記に選ばれたのでした。
 竈猫は仕事はするし、他のものぐさな猫に気を使って何かをやってあげようとするのですが、嫌われているのでアクションを起こすといじめられます。
 それがわざとらしかったり、嫌みっぽかったりするなら、いじめられることもあるかなと思うのですが、なんでもない、ただ落ちたものを拾ってあげただけなのに!
 読めば読むほど竈猫がかわいそうになります。
 そう、この絵本はいじめや差別について書かれた本なのです。
 そして、この絵本の中では事務所がなくなる他は何も解決されずに終わります。
 悲しい事実が悲しいまま未来へ引き継がれることを、何とかして止めたいと願う宮沢賢治の姿が見えたような気がしました。
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コメント
 あげにゃんさんへ

  私も楽しい気分で借りてきて、ちょっとショックでした。
 かま猫、本当にかわいそう。
 にゃんこが朗読してくれました。
Posted by:あげにゃんさんへ←ぴょん  at 2013年06月05日(水) 20:29

これって絵本なんですか?なんか、ディープな感じのする…。
でも、気になるので、図書館で探してみようと思います!!
Posted by:あげにゃん  at 2013年06月05日(水) 17:16