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七夕 [2008年07月07日(月)]

暑くてぼおっとしていたら、7月はじめての更新が七夕になってしまいました

今日はブログにも七夕のことを書かれているかたが多いようですね

七夕は、端午の節供同様、中国から伝来した年中行事で、もともと旧暦の7月7日におこなわれていました。牽牛・織り姫伝説は、みなさんもご存知の通り、牽牛・織り姫夫婦は、天帝の怒りを買い、1年に1度、七夕の夜にしか会うことができなくなった、というお話です。

本来、中国の伝説では、七夕の晩に鳳駕(ほうが・織り姫の乗り物)に乗り、鵲(かささぎ)の掛け橋を渡ってくるのは、織り姫でした。しかし、日本では、女性が男性に会いにくるという考えが、わが国の習俗に合致しないため、天の河を渡るのを牽牛(彦星)、逢瀬を待つのを織り姫(織女星)と話を逆転させました。

日本最古の漢詩集である『懐風藻』では、七夕詩は中国の詩に範を取っているため、織女星が天の河を渡ると歌っていますが、『古今和歌集』以後の和歌集においては、彦星が渡河するよう統一されていったようです。

ちなみに『古事記』においても、女神である伊弉冉尊が、男神である伊弉諾尊に先に愛のことばを投げかけたことを不吉とし、それによって生まれた《ヒルコ》を葦舟にいれて流し棄て、改めて、伊弉諾尊から伊弉冉尊に求愛し直し、国や神を生んだ、とされています。



参考文献 『世界宗教大事典』(平凡社、1991年)、『懐風藻』(講談社学術文庫)、『新古今和歌集』(岩波文庫ほか)、『古事記』(岩波文庫ほか)